それは今年の夏、ガディム関係でゴタゴタしてた時のことだ・・・ その日、俺は理緒ちゃんと話していた。 「そういや、理緒ちゃんってどうやってここまで来たんだ?」 「どうやって?」 「交通手段」 理緒ちゃんの事だ、下手したらキセルやってるかもしれない・・・ だが、俺の心配は空振りに終わった。 「歩きだよ」 徒歩!? 「靴の底が擦り減っちゃった」 そう言って、片足を上げてみせる理緒ちゃん。 靴の底は一部破けて靴下が見えた、その靴下も破けているのが、また涙を誘う。 「す、すごいな・・・」 俺の言葉に、理緒ちゃんは首を横に振る。 「すごくなんかないわ、セリオさんと量産マルチちゃんなんか・・・」 セリオと量産マルチ? 「郵パックだもの!」 郵送!? よくわからんが、俺もまだまだだなぁ・・・と、思ったりした。