ナウなヤング 投稿者: MIO
「浩之ちゃ〜ん!」
 いつものように、あかりが呼びに来た。
 珍しく早起きした俺は、間をおかずに玄関に出る。
「よお、あかり!今日の俺は・・・」
 !?
「おはよう」
 お、おはようじゃねえだろ!
「何だそれ!」
 俺はあかりの頭の上を指差した・・・・ヒヒじゃない。
「ああ、これ?」
 くねくね
「フラワーロック・オン・ザ・私」
 あかりが何か言うたびに、サングラスを掛けたヒマワリが、くねくねと動く。
「な、なんでそんなものを?」
「え?なんでって・・・・、流行ってるし」
 流行!?
 そんなの、知らないぞ!
「ひ」
 くね
「ろ」
 くね
「ゆき」
 くね、くねくね
「ちゃ〜」
 くねねねねねね
「ええい、やめろ!」
 ぽく
「きゃっ」
 くねっ
 まったく、こいつは何考えて・・・
「おはよう浩之」
 ん、雅史か・・・
「よお雅史、聞いてくれよ、あかりが・・・」
「何?」
 くね
 うっ!
 雅史もか!?
「オイーーーッス!何やってるの?」
 志保・・・
「ネェネェってば、聞いてるヒロ?」
 くねねねねねねっ
 ほ、本当に流行ってるのか?

 学校に着いた・・・・
 みんな頭にフラワーロックを乗っけていた・・・
「・・・・」
 くね・・・・
 先輩まで!?

次の日

 よっしゃ!これで良し!
 俺は鏡を見て頷いた。
 俺の頭には・・・
「うん、見事なヒマワリだ!」
 くねくねっ
 ふっ、昨日は散々恥をかいたが・・・
「浩之ちゃ〜ん」
 おっ!
「見てくれあかりっ!俺は今、流行の最先端・・・・」
 くねねねねねねね、くねくね、くねねね、くねっ
 俺は、思い切り玄関を開けて、そして見た。
「おはよう、浩之ちゃん!牛乳飲んだ?」

 お次は髭ミルク!?