今日は浩之さんと下校です。 校門まで。 「先輩、しりとりしよっか」 こくん 「んじゃあ、先輩の『い』」 「・・・・・」 「いちご?んじゃあ、ゴリラ!」 「・・・・・」 「ラッパ、それじゃ、パイナップル」 「・・・・・」 「ルルイエ?なにそれ?ん?じゃあ、えび」 「・・・・・」 「ビーズ?歌う?違う?ああ、じゃあ、ず、ず、ず・・・・」 浩之さんが考え込んだその時、後ろからあかりさんが現れました。 「あのう・・・・、浩之ちゃん?」 「おう、なんだ」 「一人でしりとりは・・・・、止めたほうがいいよ」 一人で? ああ、そうか、私の声が小さいものだから。 「あ、私急ぐから、じゃね・・・・、その、お大事に」 あかりさんは気の毒そうに言って、そそくさと行ってしまいました。 「・・・・・」 「・・・・・」 「しりとりは・・・・、もう、やめとこう」 「・・・・・」 こくん でも 楽しかったのに・・・・ あかりさん・・・・・ 呪うか?