くだらない授業、くだらない人間関係。 学校という、僕を狂わせる装置は、やっぱり時間が来ると終わる。 終業のベルとともに、コンクリート製の奇妙な筺は、モノクロの生徒たちを吐き出し始める。 色彩を学校に吸収され、半ば汚物と化した生徒たちの中に混じり、僕も下校するわけだ。 家に帰って何があるというわけでもない、帰っても結局、家族というくだらない人間関係があるだけ。 だから、僕が一番安らぐのは、一人で下校するこの瞬間だ。 「君〜の地球が、君〜の平和が、狙われてるぞ〜っ」 だから、つい鼻歌がでてしまう。 僕の名前は長瀬祐介。 妄想が趣味の根暗な高校生サ! 元気いっぱい夢いっぱい!今日はパパママにどんなお手伝いをしようかな? なんつって・・・・・・ 僕は、いつもどおりの陰気くさい気持ちで、玄関を開けた。 グワオ・・・・・・ 「!?」 トラ!? なんで!? あっ!うわっ!ちょっと!? ガリッ・・・・・・ 「神様っ!天罰が見事てきめんっ!!」 ナイスだ天使一号っ!!! かなりイカス天罰だったぞ!! 「さんきゅーっ!」