マルチが俺の所へ帰ってきて、数カ月がたったある日・・・・・ 朝起きると、マルチが小さかった。 「ご主人様ー」 おお、小さいぞ。 手のひらサイズだ。 小さいマルチは、いつにもまして役に立たない。 「箒がもてませーん」 料理も作れない。 「味噌がっ!味噌がーーーっ!」 俺は、味噌まみれになったマルチをつまみ上げ、流しで洗った。 「臭いですー」 確かに味噌臭いな。 家に置いていくのも危ない気がした俺は、ポケットに詰めて大学に行くことにした。 「高いですー」 視点は変わってないと思うが・・・・ 俺がそんなことを思っていると・・・・ 「キャーッ!カワイー!ナニコレー!」 「サワラセテー!」 「藤田さんのヲタクーッ!!」 女子大生に大好評である。 その日、マルチの手前もあって、俺は比較的真面目に講義を受けた。 内容を適当にメモる。 おっと、字を間違えた。 「私が消しますー」 消しゴムをかかえ、一生懸命字を消すマルチ・・・・ 「消えませーん」 すまん、シャーペン忘れたから、ボールペン使ってたんだわ。 家に帰った俺は、マルチを風呂に入れることにした。 あのあと、ボールペンの文字を消すために、マルチは修正液に手を出し、何をどう間違ったのか、頭から修正液を かぶった。 きっと、自分を修正したかったのだろう。 しょうがないので俺は、石膏像のようになったマルチを、持って帰ってきたのだ。 「深いですー」 確かに、普通の風呂はヤバかろう。 俺は茶碗に湯を注いだ。 「いいお湯ですー」 ・・・・・・・・・・・ 「・・・・・・・・・・・」 お父さん。 「はいー?」 いや・・・・ 俺と小さいマルチの夜は、こうして更けていった・・・・ ふと、俺は気づく。 オチがなかった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− オチのない小説を書く私。 私はMIO。 こんにちわ。 なんか、いろいろ細かく感想書いててくれて、とってもうれしーです。 嬉しいやらこっぱずかしいやら。 マイクDさん、メールありがとう。 いや全く、おっしゃるとおりですな。 今、結構スランプなんスよ〜 ま、しばらくはこんなもんですねえ。 ゲラゲラゲラゲラゲラゲララララララッ!!