「暑いね、浩之ちゃん」
隣りであかりがなにか言っていたがそれどころではなかった……
『ホンキな浩之』
「これからどこ行こっか?」
その日は朝からあかりとデエトだった。
なんていったって、今日は1回目の大事な結婚記念日だったから、マルチには家で待っていてもらうことにしたんだが……
その事に気がついたのは楽しい昼食の最中だった。
昨日の晩、俺は二人に内緒でえっちびでおヲ見たのダガ……
「そうだな……海でも行って見るか……」
「えー、でも人がいっぱいだよ。どうせなら△○×◎◆☆……」
俺はそのあとそれをデッキからぬいたのか……?
エート……
「浩之ちゃんきいて◎▼◆×△★……」
うるさいなー
思い出せねぇじゃねえか……
「あ、浩之とあかりちゃん。こんなとこで何してるの?」
「お、雅史か。いや、今日は大事な日だから……」
「ああ、そうか。結婚記念日だっけ」
そう。
まだ結婚して一年しかたっていないのだ。
あかりやマルチに記念日の前日にえっちびでおなんて見てると知れたら……
「ねえ浩之ちゃん? 聞いてる」
ソウダ!!
たしかケースに入れたのを覚えているぞ。
ちゃんと閉まったはずだ!
「お、おう! ちゃんと聞いているぞ! う、海が駄目なら……」
「うん。◎△□◆∈∞♂……」
デモ、その後もう一度見たんじゃなかったか!!?
「〓◎△♪◇★」
「☆△■♀※×∞……」
あーうるせい!!
思い出せないじゃないか!!
「ねぇ、浩之、ティッシュ持ってない?」
「お、おう!」
コレハ!!
ティッシュじゃ無いぞ……
コレハ、えっちびでおを借りた店の伝票だ……
な!
ゆうに一ヶ月が過ぎ去っていたのか!?
コレは、下手をスルト、今日アタリ店からいえに電話がアルかも……
それをマルチがとって……
(もしもし、お宅が借りられた『ヌプヌプイヅミのイレポン大作戦』ですが、だいぶ日にちがたってますが?)
そうなったら一生の終わりだ!!
「あのー、浩之ティッシュ……」
アッ!!
もう1時過ぎてるじゃないか!
イツモならマルチが昼食のアトカタヅケを終えて一休みスルコロダ!!
イツモミタイニTVのすいっちヲ入れた時、「あっ、なにかビデオに入ってるです」とスイッチを入れたトタン。
『ヌプヌプIDUMIのイレポン大作戦』ガ……!!
思い出すんだ!!
たしかデッキから出したよな!
「浩之ちゃん? ◎▼♀♂◇……」
み、店から電話ガ……
「浩之ティッシュ……」
新婚なんだ。
新婚ナンダ……
「ねえ浩○※★♂……」
ドウシヨウ!
落ち着ケ!!
「ティッシュ……」
心配ガ……
電話ガ……
えっちびでおガ……
「浩之ちゃ◎▼♀♂」
「〓◎△♪◇★」
まだ新婚ナノダ……
『ヌプヌプIDUMIのイレポン大作戦』が……
「☆△■♀※×∞……」
……
『うるせえっ!!』
……
「あかりよく聞け! 俺は家に帰るぞ!」
……
「雅史…… 人生、万事塞翁が馬だな」
・・・
「ねぇ、雅史。最近、浩之とあかり見ないね」
「……さいおーが馬ってのに乗って、どっか行っちゃたんじゃない?」
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