「たまご」 投稿者: OLH

一応イメージとしては、飼ってる小鳥の卵が孵るところを見守る琴音ちゃんなんで
すが……



=== たまご ===

 あなたはもうすぐ孵るのね。
 ママに抱かれて生まれてくる小さな命。
 そして、あなたはママに愛されるのでしょうね。
 いつか飛び立つ日が来るまで、あなたは慈しみを受けてすごすのでしょうね。

 わたしはあなたがうらやましい。
 わたしはきっとママの子じゃないから。
 わたしはきっと独りぼっちだから。

 でも、もしあなたがわたしと同じだったとしても、あなたにはわたしがいるから。
 わたしがあなたのママになって、あなたを愛するから。
 だからあなたはわたしと同じ想いはしなくていいの。

 だって今、わたしは独りぼっちじゃないから。
 わたしを支えてくれる人がいるから。
 新しい絆を結ぶ事ができたから。

 ふふ。
 わたし、ちょっとだけ強くなれたかな?
 昔だったら、ただうらやましく思うだけだったのに。

 さあ、新しい命さん。
 早く生まれてきていらっしゃい。
 たとえ生まれた事が悲しい事でも、いつかそれを幸せにできるのだから。
 そして、わたしと一緒に大空に羽ばたきましょう。

=== 了 ===



うーんとですね。なるべく奇麗にまとめたつもりなんですが。
表の意味としては「家族」を持って無かった(あるいは無くした)琴音ちゃんが一
緒に歩んでいける人を見つける事ができたの図、です。

でも、この話おもいついたのが、今日の図書館でのチャットの内容からなんですよ
ね。はたして、何のたまごやら。(^^;;

とにかく、何とか2重に意味を持たせようとしたせいで、練り方が足りないです。
それでも、何か感じさせる事ができたなら嬉しいんですけど。