『超必殺!ゴールデンアクアシャワー』 マルチが深い森の中で、迷子になっていると思いねえ。思いねえったら思いねえ。(←手抜き) 長時間の放浪の末バッテリー残量わずか5%、動力が燃料電池に切り替わって既に数時間が経過していた。 「も、もう限界ですぅ〜」 「ただちに排水しなければ、タンクがまるで水風船のように破裂してしまいますー!」 「おトイレが見当たらないので、この美しい湖のほとりでいたします。天地を巡る水の大循環ですー」 ・ ・ ・ 「あふぅ〜」 擬似生理現象のもたらす開放感、ささやかなこの世の天国を満喫するマルチであった。が、 「もしもし、そこのあなた」 この世の者とは思えない、神々しいまでに美しい女が、突然湖の中から現れ出でた。 「は、はわわわわわ〜!!?」 慌てて引き上げたパンツに足がもつれて、 すてん! ごちん! 「はおッ」 後頭部をさすりつつうずくまるマルチを蔑むように見下ろし、美女は問う。 「わたくしは『泉の女神』です。あなたは今、わたくしの棲まうこの泉で、用を足しましたね?」 「…あ、す…すみ…すみ…ま…せん、わ、わたし…」 両目から、ボロボロと大粒の涙をこぼし、小さく震え出すマルチ。 「さて、月並みですが。…あなたが泉にタレ流したのは、『金のきれいな水』ですか?それとも『銀のきれいな水』ですか?」 「…は?」 「質問に答えなさい」 「…そ、それは……あの、た、ただの…きれいな水…です…」 「そうですか。あなたはとても正直な方のようですね」 「え…えへっ」 褒め言葉に対し、反射的に愛想笑いをうかべるマルチ。 「ご褒美に、この、金のきれいな水を差し上げましょう…!」 「…?」 「…!!」 「ひぃぃぃぃ!け、結構ですぅ!間に合ってますぅ!遠慮させて頂きますぅ!」 ようやく自らの危険を察したマルチであったが、もう遅い。 しゃわ〜 「ぷぇぇぇっ、おぇぇっ、おつりにしては高すぎるですぅ〜(泣)がぼがぼげぼげぼ」 (おしまい) ------------------------------------------------------------------------------ 毎度超お久しぶりのNoGodです。相変わらずこんなものしか書けません(苦笑)