リレー小説第一弾! 投稿者:


*勝手に始めたことをお許しください。
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「へぇ〜〜〜、これが隆山温泉なんだ!」
赤くて長い髪の女の子がそういった。
「ええ、ここが『雨月山の鬼』の物語で有名な隆山温泉です。」
と眼鏡をかけたショートカットの女の子が答える。
「そうなの?瑞穂ちゃん」
と赤い髪の女の子が尋ねる。
「ええ、結構有名な話ですよ、沙織さん。さっきも長瀬君が説明してたじゃないですか。」と答える。
「あっ!あの話ね!分かった、分かった!へぇ〜、さっきの話が『うづきやまのおに』の話なんだぁ〜」
「ああ、そうだよ。この話には続きがあってね、実は鬼の退治をした次郎衛門はね、
  自分を助けてくれた鬼の娘と結ばれるんだって。」
と背の低い方の男が答える。
「へぇ〜、ロマンチックね〜」
と沙織はうっとりとした表情になる。
その時、もう一人のショートカットの女の子が長瀬の袖をひっぱって、
「長瀬ちゃん、どうしてそんなこと知ってるの?」と聞いた。
「それはね、瑠璃子さん、ここで僕の叔父さんが警察として働いてるんだよ。」
その時背の高い方の男が長瀬に話し掛けた。
「長瀬君、昔話もいいが、私達が泊る旅館はなんて名前なんだい?」
「月島さん、隆山温泉といえば『鶴来屋』しかありませんよ。」
「今話に熱中している時に通り過ぎていったあの旅館かい?」
「「「えっ?」」」
みんなの視線が後ろの方に集まる。もう既に「鶴来屋」の看板すら見えない。
しかも今がどこにいるかも分からない。
「祐クン」
沙織がジト目で長瀬を見る。
長瀬の背筋に冷や汗が流れた。
そんな時都合よく誰か通りがかった。
「そうだっ!あの人に聞こう!」
と言って長瀬は走って行った。
「あっ!コラ〜、逃げるな〜!」
と言って沙織も追いかけて行った。
瑞穂は困った顔で微笑んで
「元気な人たちですね。」
と言って苦笑した。

その男は今日は寝坊した。
昨日飲みすぎたのがいけなかったのだろう。
「早くしないと千鶴さんに怒られてしまう・・・・
怒った時の千鶴さん、俺を社長室に連れ込んで、面会謝絶にして鬼の力を全開にして俺に襲い掛かって
くるんだもんなぁ・・・・」
彼は頭を押さえて
「クソ〜、梓の奴、俺にどんどん酒をつぎやがって〜
俺が酒をつがれると飲みたくなるのを知ってやってやがったな〜」
彼は愚痴を続ける。
目の前に人が来たのを知らずに。
「あの・・・・・」
「クソっ!梓の奴、初音ちゃんが止めるのを無視してどんどん俺に酒をつぎやがって〜。」
「私達道に迷ったんですが・・・・」
「はぁ、あとがあまりにも怖いもんで幻聴まで聞こえ始めたか・・・」
「違います、きちんと人がいますよ、耕一さん」
とショートカットの女の子がしゃべった。
「おわっ!楓ちゃん、いつの間に!」
「そんなことよりも何か困っているようですよ。」
目の前の人たち−長瀬と沙織なのだが−は腰を抜かしている。
「ななな・・・・・・」
「い・・・・・いつの間に・・・・」
「まぁいいや。それで、どこに行きたいんだい?」
「つ・・・・・・鶴来屋です・・・・・・」
「なんだ、俺の勤め先かぁ。じゃ、ついておいでよ。楓ちゃんもいっしょに来るかい?」
と耕一が目を向けてみると、既に楓はいなかった。
「あれ?楓ちゃん?」
少し待った後耕一は
「まぁいいか、いつものことだし。」
と言って
「さぁ、鶴来屋はこっちだよ!」
と言って歩いていった。

「へぇ〜、これが鶴来屋なの〜」
とショートカットの女の子が言う。
「うるせぇぞ、志保。少しぐらい静かにしていられねぇのか?」
と苦しそうに男がうめく。
「浩之ちゃん、大丈夫?」
と赤い髪の女の子が心配そうに尋ねる。
「浩之さん、大丈夫ですか?」
と緑の髪の耳に変な飾りを付けた少女が尋ねる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
といかにもお嬢様風の女性が心配そうに見ている。
「「藤田先輩、大丈夫ですか?」」
と、青い髪の娘と、紫色の髪の娘が心配そうに聞く。
「ヒロユキ、大丈夫ネ?」
といかにもハーフの娘が心配そうに聞く。
「浩之、大丈夫かい?」
と、ちょっと見た目には女の子と見間違うような少年が心配そうに聞く。
「藤田君、大丈夫か?」
と眼鏡をかけた、見るからにキツイ性格そうな娘が心配そうに尋ねる。
「まったく情けないわね〜。バス酔いなんかしてるんじゃないわよ!ヒロ」
「てめぇ、志保、後で覚えてやがれ・・・・」
「覚えてたらねぇ〜」
と言って志保は去っていく。
「あかり、マルチ、センパイ、琴音ちゃん、葵ちゃん、レミィ、
雅史、委員長、ありがとう。もう大丈夫だ。」
と言って立ち上がった。
目に炎を宿して。
「姉さん、なんなの?その薬は?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「えっ?乗り物酔いに効く薬?」
こくり、とお嬢様がうなずく。
「なりませぬぞぉ〜〜〜!!芹香お嬢様!!!そのような
下賎の輩にお近付きになられては!!」
「長瀬、さがりなさい!ここには楽しむために来たんですよ。」
「はっ。ですが、綾香お嬢様」
「いいからさがりなさい!」
渋々と急に出てきた長瀬と呼ばれた男は下がった。
「さてと、姉さん、今がチャンスよ!」
こくこく
とととととと
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「えっ?この薬を飲んで下さいだって?
何の薬?へぇ〜乗り物酔いを直す薬かぁ〜
サンキュ!センパイ」
ごくごくごくごく
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「な・・・・なんだ・・・・・世界が・・・・まわるぅ〜」
ばたん
浩之はその場に倒れた。
そんな時に向こうから誰かが歩いてきた。
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うわ〜やっちまったよ〜
では続きは頼んだ!
さらばだ!
は〜っはっはっは・・・・・