悲しみを越えてα−Epilogue 投稿者:


  ダリエリが腕を振り下ろそうとした瞬間突風が吹いてきた。
  その次の瞬間、俺の体がひとりでに動いた。
  その時俺の頭の中に懐かしい声が聞こえた。
「大丈夫ですか?耕一さん。」
「ち・・・千鶴さん・・・どうして?」
「私たちの一族はお互いの心を通じさせることができます。
  たとえその身が滅びても、思いが強ければ心を通じさせることができるのです。」
  その時、ダリエリが
「久しぶりだな、リズエル。お前も再びこの世に生まれ出でることができたようだな。」
  頭の中で千鶴さんが
「耕一さん、今のままのあなたではダリエリにはかないません。私を受け入れてください。
  あなたの持つ力をすべて引き出させます。」
  そのときダリエリが
「そんなことをしてもいいのか?リズエル。
  もう2度とこの世に生まれ出でることができぬのかも知れんのだぞ。」
「お黙りなさい!ダリエリ.今は私が消えることよりもあなたが生き残ることの方が問題です。
  さぁ、耕一さん、私をうけいれて・・・。」
「そんな・・・それじゃあ千鶴さんは・・・」
「耕一さん、あなたは分かっているはずです。
  あの男を倒さなくてはならないことを。」
「千鶴さん・・・」
「耕一さん、私は再びこの世に生まれることができなくなっても後悔しません。
  だって、大好きな耕一さんといっしょになれるのですから・・・。」
「千鶴さん・・・」
  俺は千鶴さんを受け入れようとした。
  次の瞬間
  俺の中から凄まじい力があふれ出てくるような気がした。
「では始めようか、次郎衛門。」
  そしてダリエリが突進してきた。
  俺はそれを難なくかわし、カウンターで蹴りを入れる。
  ガスッ!
  それはダリエリの腹部に直撃し、内臓をえぐった。
  ガスッ!
  背中に肘をおとす。
  ドカッ!
  倒れたところを蹴る。
・
・
・
・
  ダリエリは動かなくなった。
  人間の形になる。
  その姿は・・・
  柳川だった。
  なぜ・・・この人が・・・
  そう思っていると頭の中に声が聞こえてくる。
「その男はこの水門の底で死んでいた。それを私は使ったのだ。」
「ダリエリ・・・」
「次郎衛門よ・・・またしても私はお前に負けた。私はもうじき消える。
  お前たちも生まれ変われたのだ・・・私も生まれ変われると思う。
  その時に、再び相見えようぞ、次郎衛門。」
「ダリエリ!」
  しかしもう声は聞こえてこなかった。
  俺は心の中で
「待ってるからな、ダリエリ」
  と言った。
  東側の空が明るくなってきた。
  夜が明けようとしていた。
「千鶴さん・・・これからはずっと一緒だね・・・」
  そう呟いた時、頭の中で
「はい、もう2度と離さないでくださいね。」
  と千鶴さんが嬉しそうに答えたような気がした。
  緩やかな風が吹いてくる。
  俺の心の痕はようやく癒えようとしていた。

Fin
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
なんだかなぁ・・・
あまりよくないような気が・・・
とりあえず完結したけど・・・
うーん・・・
感想募集!
「このへんこうした方がよかった」というのは特に歓迎!
駄文で申し訳ありません。
メール待って下さい。
なんとか直しますんで・・・
って学校のじゃないか!
うーん・・・適当にいじったのがまずかったかなぁ。(相当まずい)
まぁいいや!
そのうち治りますんでその時にレス送ります。
頼む・・・100件越えるのはやめてくれ・・・(笑)
では。