悲しみをこえてα−1 投稿者:


家を出た時に誰かに呼び止められた。
「すみません。少し時間をいただけますか?」
その人は、以前家に来た刑事だった。
「お久しぶりです、柏木耕一くん。今日も暑いですなぁ。」
「・・・・用件を早く言ってもらえませんか?今日は用事がありますので・・・。」
「あなたの従姉妹の柏木千鶴さんのことについてですが・・・。」
「・・・・何か?」
そう言う俺の声は自然と怒気を含んでいた。
それでも構わずに
「彼女が死んだ日に彼女と外出したと言う人がいましてねぇ・・・。」
「ええ、千鶴さんと外に出ましたが、それが?」
「その時のことを詳しく教えて欲しいのですが・・・。」
・・・・どうしよう。
すべてを話す訳にもいかないし・・・
そこで俺は
「あの後用事があったので一旦家に帰りました。」
「そうですか・・・それでその後は?」
「家で用事をすませて戻ったら千鶴さんは・・もう・・・。」
そこで自然に涙がこぼれ落ちた。
「そうですか。すみませんねぇ、嫌なことを思い出させてしまって。」
「他に用事はないんですか?」
俺は涙をぬぐって答えた。
「いえいえ、これだけです。それでは・・・。」
そう言ってその刑事、長瀬刑事は帰ろうとした。
「ちょっと待って下さい。今日はあの若い刑事はいないんですか?」
「ああ、柳川か。彼は最近無断欠勤しているんだが・・・」
「そうですか。」
「それでは、耕一君、また何か思い出すことがあったら知らせて下さい。」
そう言って彼は帰っていった。
会話のすんだ後に俺は「用事」をすませようと町を歩き回ることにした。
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とりあえずα編その1書きました。
「もうやめろ!」って言う人は言って下さい。
「ここの文こうしたほうがいいんじゃない?」という人大歓迎!
ではでは。