熱血ロボット ゲキ・デンパー3 ・・・のはずなんだけどなぁ・・・ 投稿者:Hi-wait
 彼女たちの目の前には、一人の男がいた。
 彼の名は月島拓也。
 言わずとしれた、瑠璃子の兄である。
「お兄ちゃん、どこに行ってたの?」
 瑠璃子の言葉に、拓也は短く、
「・・・すまない、瑠璃子・・・」
 とだけ、答えた。

 拓也は、今まで行方不明になっていたのだ。
 この話は、「雫」本編とは何のつながりもないから、こういうことも許される
(と思う)。 まあいい。
 何にしろ、拓也は数年ぶりに瑠璃子の前に姿を現した。
 沙織も瑞穂も、兄姉の再会を祝う。
 ただ一人、祐介だけが仏頂面をしていた。
「いくら瑠璃子さんの兄さんでも、僕の邪魔はさせない・・・!」
 なんか危なさにブーストがかかっているような気もする。
 まあ、作者の気のせいであろう。
 はしゃぐ三人を遠目に見つめて、祐介は暗い炎を燃やすのだった。

 その夜は、「月島さんお帰りなさいパーティ」が、長瀬研究所で開かれた。
 長瀬研究所と言っても、マルチの開発者である長瀬主任とは、何の関係もない。
 長瀬源三郎率いる、対異次元人用の研究所だ。
 拓也は、大勢の人間に囲まれながらも、時折くらい表情を見せた。
 何か、他のことに気を取られているようだ。
「お兄ちゃん、どうしたの?」
 それに気付いた瑠璃子が、声をかける。
「え? ああ・・・なんでもないよ」
 それに気付いた拓也は、瑠璃子にほほえんで見せた。
 その向かいで、これまた暗い表情をしている者がいた。
 祐介である。
 もっとも彼の場合、「憎らしげな」という方が適切な表情をしていたが。
 そんな祐介の隣に、沙織が静かに腰を下ろす。
「どうしたの、祐クン? みんなのところに行かないの?」
「沙織ちゃん・・・悪いけど、今はそんな気分じゃないんだ・・・」
「どうして? せっかく月島さんのお兄さんが帰ってきたのに・・・」
 はっきり言って、沙織はしつこい。
 祐介もしまいに根を上げ、
「分かったよ」
 とだけ言い、話の輪に入っていった。

 その夜。
 長瀬研究所から出ていく一つの人影があった。
「瑠璃子・・・すまない・・・」
 人影はそう呟くと、歩み去っていった。
 はっきり言って、正体バレバレであった。

 次の日の朝。
「月島さんがいません!」
 瑞穂のその一言は、研究所内を騒然とさせた。
 早速、付近の捜索が行われる。
 特に瑠璃子は、必死になっているようだった。
 しかし、彼らのそんな努力をあざ笑うかのように、時間は流れていき・・・
「時空歪曲確認! 異次元人です!」
 そんな報告が入ったのは、昼過ぎのことだった。
「こんな時に・・・だが、仕方があるまい。ゲキ・デンパー、出撃せよ!」
 源三郎が命令を下す。
「ラジャー!」
 と、三人が出撃しようとしたとき・・・
「長瀬研究所の諸君、ごきげんよう」
 と通信機から聞こえてきたのは、紛れもない拓也の声だった。
「お兄ちゃん」
 止める間もなく、瑠璃子が通信機に向かっていた。
「どうしてこんな事をするの?」
「瑠璃子・・・すまない。だが、僕にはこうするしかないんだ!」
 それっきり、拓也の声は聞こえなくなった。
「瑠璃子さん・・・」
 後ろから、祐介が声をかける。
「今の月島さんは、危険だ。いくら君のお兄さんでも、彼は倒さなくちゃいけな
い」
「でも、月島さんと戦うなんて、出来ません!」
 瑞穂が叫ぶ。
「瑞穂ちゃん・・・」
 祐介はため息をついて、
「他のみんなもそうなのか?」
 その言葉に、沙織りはうつむき、瑠璃子は悲しそうな目を祐介に向ける。
 祐介は、そんな彼女たちを見て、
「なら仕方ない・・・僕が行こう」
 そう言って、司令室から出ていった。

 そして。
 拓也と祐介は、ただ黙って向き合っていた。
「月島さん・・・あなたが異次元人の味方をする以上、倒さなければならない」
「仕方あるまい、長瀬君。僕にはこうするしかないのだから・・・」
 祐介は、ふうとため息をつき、
「そうですか・・・では、行きます!」
 その言葉と同時に、拓也が電波をため始める。
 しかし、その時、祐介が叫んだ。
「アルワイヤー!」
「は?」
 拓也が電波を放出するのも忘れて、聞き返したとき。
 彼らの目の前に、二号機アルワイヤーが姿を現した。
 ここから、使い回しのCGに切り替わる。
 よって、詳細は省略する。
 しばらく後には。
「超時空戦士、デレンガイヤー!」
 が姿を現していた。
「・・・・・・」
 呆然とする拓也。
「月島拓也、覚悟っ!」
 デレンガイヤーは一声叫ぶと、空高く跳躍し、
「ハンマー・ヘル!」
 と叫び、どこからともなく取り出した巨大釘を、巨大金槌で拓也に刺す。
 そうかと思うと、釘抜きを取り出し、
「ハンマー・ヘブン!」
 巨大釘を抜く。そこには、何か変な球体がくっついていたりする。
「異次元に・・・帰れーっ!」
 止めとばかりに、拓也に金槌を叩きつけた。
 金槌を叩きつけられた拓也は、光とともに消滅する。
 後には、巨大な球体を抱えたデレンガイヤーが、たたずんでいた。
「後は、これを浄解すれば・・・」
 研究所に戻った祐介が、そう呟いたとき。
「やるな、ゲキ・デンパー・・・」
 何とも軽薄な声が、研究所に響いた。

「エンペラーリーフ?」
 息を飲む沙織。
 だが、そんな沙織を無視したのか、エンペラーリーフの声は続く。
「やはり、ただの人間では貴様らには勝てんらしい。ならば、我が直属の異次元人
が、貴様らを葬ってくれよう・・・」
 そう言って、エンペラーリーフの声は消えた。
「! 新しい異次元人が!」
 その言葉を聞いた源三郎、
「もう遠慮はいらん! ゲキ・デンパー、出撃せよ!」
 高らかに命令を下す。
「ラジャー!」
 三人は、意気揚々と出ていった。
「祐介、戦闘指揮はお前の仕事だ。いってやれ」
 その言葉に頷き、祐介も後を追う。
 そして。
 四人の前には、一人の異次元人が立っていた。
「瑞穂ちゃん・・・」
 そう言いかけた祐介だが、
「作戦行動中は、コードネームで呼んで下さい」
 そう言われ、あわてて言い直す。
「よし、みずぴー! 早速敵の能力を解析せよ! るりるりは奴を牽制! さおり
んは前面に出て防御!」
「ラジャー!」
 三人が、それぞれ行動を開始する。
「解析結果、出ました!」
「よし、報告せよ!」
「はい! 異次元人 デスザード(以下略)・・・以上です」
 略されてしまった。
 作者も疲れてきたらしい。
「それじゃあ、何も分からないじゃないか! ・・・よし、インフィニティ・コン
ビネーションだ!」
「ラジャー!」
 三人が、三角形の形に展開する。
 そして始まる、おなじみのCG。
「いくよ、みずぴー」
 るりるりが、バレーボール大のエネルギー球をサーブする。
「ナイスサーブ!」
 そしてみずぴーが、
「仰角47、距離13、明日の天気は曇り時々雨・・・」
 ぴーん。
「さおりん、パスっ!」
 そしてさおりんは、背中をエビぞらせて空高くジャンプし、
「イーーーーーーーーンフィニティ・スプァーーーーーーーーーーーーイク!」
 どごぉぉぉぉぉぉぉぉ!
 さおりんが撃ったエネルギー球は、まっすぐデスザードに突き刺さり、
「なんか前とやられ方がちがーう!」
 と叫びながら、爆発したのだった・・・

 こうして、地球の平和は守られた。
 巨大な球体は浄解され、無事に本物の拓也が救出された。
 しかし、エンペラーリーフは次なる陰謀をたくらんでいる。
 行け! 我らのゲキ・デンパー!
                                  <完>
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 はい、Hi-waitです。
 とうとうやってしまった・・・
 しかも、つまらん・・・
 なんか、ゲキ・ガンガー以外にも、変なものが混じっているような気もします が、気にしないで下さい。
 それでは、レス!

kuramaさん
 浩之があかりから離れたのは、何のためか?
 それによって、あかりはどうなるのか?
 続き、楽しみにしています。

ひなた
 前に言っていたT2の続きかな?
 僕は、この「女の子」をマルティーナのうちの一体と見たが、本当のところは一体?

緑さん
 浩之を愛するマルチと、それをかばって死んだ浩之。
 なんだか切ないですね。

まさたさん
 二人に芸を教えたのは、きっと研究所のテレビでしょう(爆)
 それにしても、試験運用難だから、武装解除しなさいって気もしますが・・・

OLHさん
 人の心は、他人には決して理解できない。
 そんな、心のすれ違いを感じさせられました。

 ・・・最近のものばかりですが、こんなところです。
 本来は、レスのために出てきたつもりだったんですけどねぇ・・・(苦笑)。
 まあ、いいか。
 それでは。