宮内さんのおはなしR その十参(VER1.02) 投稿者:AIAUS 投稿日:6月13日(火)19時23分
場所はアメリカの俺の家。

俺は今、宿題のテキストにかかりきりだった。
数学の先生は宿題マニアで、いつも生徒の俺達を拘束して楽しむんだ。
今日も難しい宿題が山ほど出て、俺は頭を抱えているところだった。

コトリ。

「ミッキー。お茶が入りました」
家族の間だけで使う名前で俺を呼んだのは、うちのメイドロボットのマギー。日本の
クルス(アメリカでの来栖川のこと)の製品なんだけど、とても働き者だ。
お母さんはとんでもなく料理が下手だし、シンディ姉さんは完全に滅菌した材料じゃないと料理
できないし、ヘレンは・・・期待しない方が心の平安を保てるぐらいの腕前だ。
「マギーがいてくれて、本当に助かるよ」
「ありがとうございます、ミッキー」
俺の心からの感謝の言葉に、マギーはぺこりと頭を下げた。
いや、本当にマギーがいなかったら、うちの家事は壊滅状態に違いないよ。

「マギー! こっちにも、お茶のお代わりお願いシマース!」

デカい声で叫んでいるのは、姉ちゃんのヘレン。ボーイフレンドの浩之兄ちゃんが
来ているっていうのに、慎みがないったらありゃしない。料理が下手なのは母さんに
にて、ワイルドなところは父さんに似たんだな・・・浩之兄ちゃんもかわいそうに。
一番、嫁さんに向かないタイプだよ、ヘレンは。
マギーはウェーブのかかったブルネット(焦げ茶)の髪を揺らしながら、ヘレンと
浩之兄ちゃんのところへお茶を運びに行った。
「マギー。サンキューな」
手を挙げて礼を言う浩之兄ちゃんに、マギーはまたぺこりとお辞儀をする。
「ありがとうございます、浩之さん」
浩之兄ちゃんは一息でお茶を飲んでしまうと、俺が勉強しているテーブルのところ
へ歩いてきた。
「数学の宿題か・・・手伝おうか、ミッキー?」
「本当?」
「手伝って欲しいから、俺に見えるところで宿題やっていたんだろ?」
あちゃー、バレてらあ。
「ミッキー。宿題は自分の力でやらないと、実になりませんヨ」
「ヘレンみたいに、全然できないよりマシだよー」
「コラァ!」
図星を指されて、ヘレンが腹を立てる。浩之兄ちゃんは笑いながら、それをなだめた。
「レミィ。怒るのは、ミッキーが宿題を片づけてからだぞ」
「ハーイ・・・」
レミィっていうのは、ヘレンが家以外で使う名前。本名はもっと長いんだけど、面倒
くさいのでみんなにはレミィと呼んでもらっている。浩之兄ちゃんはもう、うちでは
家族同然だからヘレンって呼んでもいいんだけど、レミィの方で慣れているので、
浩之兄ちゃんだけはヘレンのことをレミィと呼ぶんだ。ややこしいよね。
浩之兄ちゃんはさすがに日本からアメリカの大学に合格しただけあり、俺が悩んでいた
ポイントをスラスラと指摘して、なんとか自力で解答できるようにしてくれた。
「さすがだね。ヘレンとは違うよ」
「違わないモン! アタシだって、ヒロユキと同じ学校だモン!」
そう。相当無理したのか、神様が奇跡を起こしたのか、ヘレンも浩之兄ちゃんと同じ
大学に通っている。まあ、ヘレンも頭は悪くないんだろうけど、勉強嫌いだったから
なあ・・・浩之兄ちゃんと一緒にいたいからって勉強したんだろう。
恋の一念ってやつだね。
「じゃあ、姉ちゃんもやってみてよ」
「Oh! 数字を見ると目眩がシマス!」
こら、こら。
俺と浩之兄ちゃんは同時にヘレンにつっこんだ。

「お約束の時間になったようですよ」

ちょうど俺の宿題も終わった頃、マギーはスケジュールの時間が来たことを教えて
くれた。今日はメイドロボの展覧会みたいなものがあるので、家族みんなで見に行く
約束をしていたんだ。俺達三人は、早速出かけることにした。


「マギーは本当に働き者だよな」
「なんたって、うちのメイドロボだもん」
「うん。マギーがいなかったら、シンディなんかとっくに家出しているネ」
わかっているんなら汚すなよ、ヘレン。
タクシーの中で、マギーの話で盛り上がる俺達。
これから行くメイドロボの展覧会には最新作のメイドロボがいっぱいいるんだろうけど、
やっぱりマギーが一番のメイドロボだよ。

タクシーは展覧会の会場に着いた。
「二十ドルだよ」
運転手さんにお金を払い、俺とヘレン、浩之兄ちゃんは会場の中に入った。


「Marvelous! すごく広い場所だネ、ヒロユキ!」
「ああ・・・まるで、モーターショーみたいだな」
二人が騒いでいる中で、俺は何をしていたかというと、驚いて言葉を失っていた。
だって、すげえんだぜ。
吹き抜けのだだっ広い会場は全部の場所がライトアップされていて、無数にある
ステージの上では、その会社の最新作らしいメイドロボが展示されている。全ての
ステージには専用の端末が取り付けられていて、そのメイドロボについて知りたい
情報がすぐに手に入るようになっていた。
俺達みたいな若い連中もいるけど、会社のお偉いさんみたいな叔父さんも結構いる。
なにが、ささやかな催しだよ、お父さん!

「ココダ、ココダ! ヘレン、ミッキー、ヒロユキ!」
「お父さん、あまり大きな声で叫ばないで。恥ずかしいでしょう」
「あらあら」
会場の入り口近くで、すでにお父さんとお母さん、シンディ姉さんが俺達を待っていた。
さすがに今日は、銃を持ち込んでいないようだ。
「サア、見テ回ルゾー!」
「そうね。これだけ参加していると、全部見て回るだけで大変そうだし」
一番はしゃいでいるのはお父さん。珍しく、シンディ姉さんも乗り気みたいだ。
やっぱり、仕事でメイドロボに関わっているから、各社の最新作には興味があるんだろう。
「やっぱり、今からの売れ筋だからな。これまでメイドロボを作っていなかった会社も
参入しているみたいだ」
入り口でメイドロボらしき案内係にカタログを渡された浩之兄ちゃんは、ペラペラと
それをめくりながら言った。
「迷っちゃうネ、これだけいると」
?? ヘレンのやつ、何を悩むっていうんだろう。
俺は不思議に思いながら、みんなの後をついていった。

「私はオーロラ社の最新作メイドロボ。ルシアです」
ステージの上でにっこり笑って自己紹介を始めたのは、まるで映画のモデルみたいな
美人のメイドロボだった。スタイルや顔の造形は完璧で、流れるようなプラチナブロンド
の髪はまるで溶かした黄金みたい。
体にぴったりのスーツを着て流し目を送っているので、道行く男連中はみな足を止めて
彼女に見入っている。
「うわー、ものすごい美人だな・・・イテ!」
浩之兄ちゃんもその一人で、ヘレンに尻をつねられて悲鳴をあげた。
「うーん・・・あまり、実用的じゃなさそうね」
「ソウダナ。観賞用デハナイダロウ、HM(メイドロボの略語)ハ」
「そうですね。テレビの中でならともかく、家の中にいてもらっては・・・」
端末をピピピと操作すると、みんなが好き勝手なことを言って批評する。
「ヒロユキが浮気しそうだから、駄目デス!」
「信用ねえなあ、俺って」
ルシアは俺達が好き勝手言っているのは無視して、方々に艶やかな視線を送っていた。

「ゾフォース社、最新作! エルブスでございます!」
次に回ったのは、何か勘違いしているような軍事関連企業が作ったメイドロボのステージ。
筋肉モリモリのメタリックボディの上に乗っているのは、ミサイルを思わせる流線型の頭。
ちょうどミサイルの胴体に当たるところに透明なラインが入っているけど、あれが目に当たる
んだろう。
「拳銃は22口径から50AEまで! 自動小銃も東西どこの国のものでも! ロケット
ランチャーの操作から戦車の操縦まで、何でもできます! もちろん、抗弾性能も完璧!
あなたのボディガードに、ぜひエルブスを!」
・・・・・・一般家庭で、どうして戦車の操縦が必要になるんだ?
「ろぼっとニ撃タセタラ、私ガ撃ツ楽シミガ、ナクナルジャナイカ」
そういう問題じゃなくて・・・。
「さすがにいらないよな、これは」
「そんなことを言わずに! 最近は物騒ですよ。このエルブスがいれば、特殊部隊が
突入してきても生還することができます!」
あんたの存在自体が物騒なんだよ、エルブス。
「・・・Wonderful」
はあ?
気がつくと、シンディ姉ちゃんがキラキラした目で、エルブスのマッチョなメタリック
ボディを見つめていた。
「この金属質の清潔なデザイン。彫刻のような肉体。洗練された頭部・・・まるで
美の固まりのよう」
ちょっと待てー! 美という言葉がどこに当てはまるんだ、この筋肉ダルマに!
「ミッキー。エルブスさんに失礼なことを言ってはいけません」
さん付けになってるしー!?
俺達は嫌がるシンディ姉さんを無理やり引き剥がして、エルブスのステージから離れた。
シンディ姉ちゃんって潔癖性以外にも、変な趣味あったんだな・・・。

「オリオン社の末娘、ムツキと申します」
なぜか畳張りのステージに正座で座って俺達を迎えたのは、和服を着た純日本風の
メイドロボだった。どういう染め方かは知らないけど、桜色の着物がとても似合っている。
「ヒロユキ! コノ子ニシタマエ! スバラシイジャナイカ!」
「お父さん、大きな声で叫ばないで」
「イヤ、コノ子ハ、スバラシイゾ! マルデ、あやめノ若イ頃ニソックリダ!」
「まあ、お父さんったら・・・」
お母さんは顔を赤くして恥ずかしがる。だが、この後がいけなかった。

「ナニヨリ、老ケナイ! コレハ凄イコトダゾ、ヒロユキ」

切れたお母さんがお父さんをポカポカ殴ったので、落ち着かせるのが大変だった。
やれやれだよ、まったく。


「あっ! 浩之さんだ! こっちですよー!」
「浩之さん、お久しぶりです」
今日の展覧会のメインであるクルス(来栖川の米国名)のステージでは、やけに
人間っぽい表情を見せるメイドロボだよな。もしかして、スタッフの女の子?
「浩之兄ちゃん。もしかして、知り合いなの?」
「アタシ達のクラスメートだヨ!」
ヘレンの嬉しそうな声・・・メイドロボって学校に通うのか?
まるでジュニアスクールの生徒みたいに小柄なメイドロボは、ステージを飛び降りて
浩之兄ちゃんに抱きついてきた。
「お会いしたかったですぅ、浩之さーん!」
泣いている? メイドロボが泣いているの?
「なんだよ。泣き虫だな、マルチは」
浩之兄ちゃんの胸にすがりついて泣いているのは、どう見ても人間の女の子だった。
カタログを見ると、HM-12Sマルチと書いてある。
でも、カタログに載っている写真は他のメイドロボと同じ・・・いや、むしろ無機質で、
今まであった廉価版のグレードアップバージョンとしか書いていない。
人間そっくりのメイドロボを他社よりも安い価格で供給できるほど、クルスの技術は
優れているんだろうか。
「マルチさん。そろそろ、お仕事を・・・」
メイドロボらしい無機質な声で言ったのは、やっぱりカタログに載っているHM-13セリオ。
出た当初はサテライトサービスという特色があったけど、今ではどこの会社のメイドロボでも
持っている機能だ。今回出るのは、価格を抑えた廉価版らしい。
「今回、クルスには新製品がないのかしら・・・」
興味がある範囲のことには熱中するシンディ姉ちゃんが、カタログをペラペラと
めくっている。

「シオンさん。お仕事です」

奥から出てきたのは、とびきりの美人であることをのぞけば、普通の女の子だった。
ただ、耳に大きなアンテナがついているので、メイドロボだということがわかる。
ブルーの髪に黒い瞳。白いボディスーツ姿の彼女は、驚くほど魅力的だった。

「浩之さん達のお話は、マルチ姉さんとセリオ姉さんからよく聞かされております。
お会いできて嬉しいです」

人間そのものの笑顔で、彼女は俺達は握手を求めてきた。
みんな、びっくりしている。
「ああ。俺も嬉しいぜ、シオン」
浩之兄ちゃんだけは驚かずに、HM-12マルチを抱きつかせたままで、クルスの最新作
であるシオンと自然に握手をした。
シオンは嬉しそうに微笑むと、浩之兄ちゃんの頬に軽くキスをする。
「アーッ! ヒロユキに何するノ!?」
姉ちゃんが本気で怒ったが、まあしょうがないよな、人間そっくりだし。

「私の特徴は従来のサテライトサービスに加え、独自の検索サイトを持ち、オーナー
ごとの特化が可能なことです。つまり、セリオ姉さんは新しい作業ごとに情報を
ダウンロードし直さなくてはなりませんが、私は関連した情報から予め作業データ
を選び出し、より速く、効率的にご主人様の役に立つことができるのです」
「はい。HM-15シオンは、同じ作業で見た場合には効率が三倍以上にアップしております」

無機質な声で、自分より優れた妹をアピールするセリオ。
なんか・・・イヤだった。

「また、学習機能もマルチ姉さんよりも高性能なものを搭載し、同じミスでご主人様を
困らせることもありません」
「あぅぅ・・・そうなんですぅ」

残念そうな声で言うマルチ。そうだよ、決まっているじゃないか。自分より優れた
妹を開発されるメイドロボの気持ちを考えたら、当たり前のことだよ。

「また、感情回路も限定的ながら他社と比較して、優れたものを装備しております。
これにより、ご主人様の細やかなニーズにお応えすることが可能になりました」
胸を張って、自慢そうに言うシオン。
俺は嫌いだ、こいつ。

でも、父さんはシオンを気に入ったようだ。
「ナア、ヒロユキ。コノ子デ、イインジャナイカネ」
「そうですね。とても有能そうですし」
えっ?
父さんと母さんの言葉に、俺は耳を疑った。

「うーん・・・少し考えさせて下さい」
「でも、ヒロユキ。メイドロボは賢い方がイイヨ」
ヘレンまで!
俺はたまらなくなって、みんなに言った。

「マギーはどうするんだよ!?」

そんな俺の顔を、みんなが不思議そうに見た。
「メイドロボは二人も必要ないだろう?」
俺は何も答えられずに、会場を飛び出していた。


「ひどいや・・・みんな」
俺は自分の部屋に閉じこもっていた。
いくら高性能の新型が出たからって、マギーを買い換えるなんて、ひどいじゃないか!
俺はマギーが今までしてくれたことを、思い返していた。

夜中にホットケーキが食べたくなった俺のために、嫌な顔一つせずに焼いてくれた。
俺がサッカーで擦り傷だらけになって帰ると、すぐに手当をしてくれた。
ハイスクールの受験の時は、俺が机に突っ伏して眠っていたら必ず毛布をかけてくれた。

確かに、人間みたいに笑ったり泣いたりはできないけど、マギーは家族だったはずだろ?
なんで、それをいきなり、物みたいに扱うんだよ!
頭の中で思考がグルグル回転して、何も考えられなかった。
怒っているのか、悲しいのか、それすらもわからない・・・。

トントン。

「今、話したくないんだ」
ノックにそう答えると、扉の向こうで声がした。
「ミッキー? 何かあったのですか?」
マギーだった。

「・・・ひどいだろ、マギー?」
一通り説明し終わって、俺はマギーに聞いた。いくら感情がないからって、これは
ひどいと思うに違いない。だって、マギーは家族なんだぜ。

「私よりお役に立てる者がいるなら、それは当然だと思います」

意外な、いや・・・聞きたくない答えだった。
「なんでだよ?」
「私達の役目はご主人様の役に立つこと。より優れた妹達が仕事を引き継ぐのは
当然のことです」
たどたどしい、マギーの言葉。でも、なぜか重みがあった。
「・・・マギーはそれでいいの?」
彼女は、何て答えるだろうか。

「新しく来る妹には、あなたの好物を教えておきます。今までありがとうございました。
ミッキー」

嫌だった。
今までずっと一緒にいたマギーと離れるのが嫌だった。
だから、俺は泣いた。恥ずかしくないと思えるほど、泣けた。


「ミッキー。ヒドイ勘違イダゾ、ソレハ」
珍しく怒った顔のお父さんは、俺の顔を見ながら、そう言った。
「そうよ。何故、私達がマギーを追い出さなくてはいけないの?」
シンディ姉さんまで怒っている・・・どうして?
お母さんだけは全てわかっていますよ、という顔で、静かに笑っていた。
「今日はね、浩之さんとレミィのためにメイドロボを探していたのですよ」
えっ・・・聞いていないよ、そんなこと。
「だって・・・メイドロボは二人もいらない、って言ったじゃないか」
俺の言葉に、浩之兄ちゃんが口ごもる。
「あー、だからさ・・・」

「アタシ達、結婚するのヨ! ミッキー!」

レミィの嬉しそうな声に、俺はびっくりした。
「ダカラ、アタシ達用の新しいメイドロボを探していたの。マギーは今のままで、
ミッキーの側にいるのヨ」
・・・全然、聞いてなかったよ、そんな話。


ヘレンのお腹の中には、もう浩之兄ちゃんの赤ちゃんがいるらしい。
つまり、新婚夫婦へのプレゼントを、お父さん達は探していたというわけ。
なんだよ、最初から言ってくれたら、目を赤くしないで済んだのに。
「本当に兄貴になっちゃうね、浩之兄ちゃん」
「いや・・・まあ、アメリカに渡った時から、そのつもりだったからな」
照れくさいのか、浩之兄ちゃんは鼻の頭を掻きながら苦笑いしている。
「本当。これから大変よ、浩之君。元気な奥さんに加えて、慌て者の弟までできる
んだから」
「病的潔癖性の姉貴もだろ?」
俺がふざけると、シンディ姉さんは「まあ!?」と言って、そっぽを向いた。
・・・でも、よかった。マギーと別れずに済んで。

「みなさん、お茶が入りましたよ」

マギーが談笑している俺達に、お茶を持ってきてくれた。
そう・・・これが大切なんだよ。

これからもよろしくな、マギー。

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おまけ

「やはり、売れませんでしたね」
「何故! マルチ姉さんやセリオ姉さんよりも優れた、完璧な私が売れ残るなんて!」
「シオンさんは高すぎるんですよぉ。特殊装甲材を全身に使用したエルブスさんと
同じ値段なんですから」
「うう・・・マルチ姉さんこそ、売れ残りじゃないですか!?」
「私は、浩之さんの下に嫁ぐからいいんですぅ・・・」
「ひっ、卑怯な・・・セリオ姉さんは?」
「私には、綾香様というラバーがいます」
「いき遅れちゃいましたね、シオンさん」

「わっ、私も浩之さんのところに嫁ぎますぅ!!」

幸せそうな、浩之、レミィ夫妻。
脅威は、刻一刻と迫ろうとしていた。

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takatakaさんより、リクエストの「マギーSS」です。
シンディを絡めて、とのご要望でしたが、ミッキー絡みになってしまいました。
マギーの特色、出せたでしょうか。
でも、車と同じで、最新型のものがいつでも素晴らしい、ってわけじゃないですよね。
自分が使い慣れたものが、一番いいのです。

感想、苦情、リクエストなどがございましたら、
aiaus@urban.ne.jp
まで、お気軽にどうぞ。
ではでは。