いつもの四人組とレミィを加えた面々が屋上で昼食を食べている。 浩之のとなりにはあかりとレミィ、雅史と志保は向き合う格好だ。 「でも、ほんとうにうらやましいわよねー」 身長の話題になり、志保がレミィを見ながらしみじみと言う。 「ソウ? Statesではこのぐらい普通デス」 「でもねー、あたしが厚底靴はいてレミィと変わらないっていうのはショックなの よねー」 「そうだよ。大人っぽく見えるもん」 あかりが志保の意見に合わせる。 「あかりは身長伸びたって、大人っぽくは見えねーと思うぞ」 「そんなー」 カフェオレを飲みながら言う浩之の言葉に、あかりはがっかりする。 「そもそも胸の大きさが違うもんね」 爆弾発言。 それはおだやかな表情でパンをかじる雅史の口から発せられた。 「雅史ちゃん......」 剣呑な表情になるあかり。青くなる浩之と志保。わかっていないレミィ。 「レミィの身長であかりちゃんと同じ胸だったら、人生暗いだろうなー」 「......」 「ちょ、ちょっと待てよ、あかり。雅史は、今のあかりはかわいいって言ってんだ。怒るな。 頼むから命だけは勘弁してやってくれ!」 浩之の必死のフォローに、落ち着きを取り戻すあかり。 「うー、もういいよ。そんなに気にしていないもん」 その割には表情が暗いあかり。 志保が必死に話題を変える。 「そっ、そうだ。好きな人に揉まれると発育早いって話よ!」 再度、爆弾発言。 「...本当に?」 「それで、なんで俺の方を見る、あかり?」 上目遣いに浩之を見るあかり。 無心にパンを食べている雅史。 ちょっとドキドキしている志保。 そして、レミィは......。 「Oh! アタシの胸、もっと大きくなるのデスカ?」 ??? 「レミィ、何のこと?」 「好きな人にさわられると、大きくなるのよネ?」 レミィの発言が理解できない一同。そろーりと逃げ出そうとする浩之。 嬉しそうに言葉を続けるレミィ。 「最近、毎日ヒロユキがアタシの胸にタッチしてきマース! 好きな人にさわられ ると大きくナル。なら、アタシの胸、もっと大きくなりマース!」 「こぅらっ、浩之ぃ!」 怒れるあかりの咆吼。 雅史にズボンをつかまれ、逃げ出すことのできない浩之。 「はっ、離せ! この男色男爵っ! わかるだろ、雅史! あの山があったら登ら なければいけない。波が来たら乗らなければならないっていう、あの男心が!」 「ヒロ......」 念仏を上げている志保。 「じゃあ、なんであたしの胸は触らなかったの?」 あかりの剣幕にビビりまくる浩之。 「いっ、いや。やっぱり、男としてはエベレストにチャレンジしてみたかったわけで」 「それじゃあ、私のはなんだっていうのよ.......」 「近所の、もも山くらいかな?」 ばきぃ!!!!!!! 「本日未明、男子高校生による自殺未遂が発生しました。 屋上から飛び降り自殺をはかったようですが、幸い下が茂みになっていたため、命に 別状は.......」 あかりはテレビを消すと、ベッドに寝転がった。 「くすん。浩之ちゃんのバカぁ......」 その下には、大量の牛乳の空き瓶とポンプ式の胸部矯正器、「あなたも美しくなれる! 鳩胸の作り方」、などが転がっていた。 「...それでも、俺は挑み続ける。そこに山がある限り....」 (藤井浩之語録「我がおっぱいより」) ----------------------------------------------------------------------- なんか胸ネタが多い。 まあ、いいか。 ではでは。