「マルチのコンセプトは限りなく人間に近いメイドロボ」 投稿者:beaker
なんかプレステ版やってしっかり涙ぐむ自分がいる事に少しだけ
安心した記念SS(しかもBBSに直打ちだよおい)
あ、PS版のネタバレじゃないです、念の為。




「はい、みんな、聞いてくれーー」
いささか気が抜けたような声で長瀬主任はスタッフに声をかけた。
連日の徹夜で疲れ切っているもののよろよろと集まり椅子に腰掛けるスタッフ。
身体は確かに疲れてはいるが全員の目は輝いていた。
新しい何かに挑戦している時の目だ。
長瀬主任はそんな彼等を頼もしく見回すと口を開いた。


「今度のメイドロボ――マルチ(仮名)のコンセプトは知っているね?」
「人間に限りなく近いメイドロボ………ですよね?」
「ああ、人間のように笑い、泣き、悲しむ……そんなメイドロボが
いてもいいだろう!? いやいいんだ」
「自己完結してる…………」
「そこでっ! 君達に『これが無ければ人間ではない』という条件が
あるかどうか聞いてみたいのだが」
「はい」
「よし、そこのキミ」
「あぐらをかけなければ人間じゃありません!」
「よし、あぐらをかける機能追加!」
「はい!」
「はい、そこ!」
「風呂から出たらコーヒー牛乳を右手、左手を腰に回してごきゅごきゅ
飲まない人間はいません!」
「よし、それも追加!」
「赤鉛筆を耳に挟む!」
「はい、追加!」
「コーラ飲んだ後ゲップする!」
「追加!」
「OLのお尻を触って『へっへっへ、今日もいいケツだねぇ』と言う!」
「何か願望が混ざっているかもしれないが追加!」
「酔っ払うと軍歌を歌う!」
「追加追加!」
「くしゃみをした後、『ちきしょう!』と叫ぶ!」
「それも追加〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」
「いやー、これでまた一歩人間に近付きましたねえ!」
「ふ、まだまだだな」
長瀬主任がその声に振り返るとぎょっとして叫んだ。
「お、お父さん!?」
「まだ足りないものが一つあるな」
「ま、まだ何かあると?」
「それは…………これだっっ!!」
「おおっっ!」
「かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………ぺっ!」
「「「「「「追加っっっ!!!!!!!」」」」」」


こうして出来上がったメイドロボマルチ。
ユーザーの皆様感想は?


「非常に好感が持てた」(主として40代の男の感想)
「オヤジ臭い」(それ以外の世代・性の感想)




…………成功?


<おわりだよ>


ちなみに俺はイヤだぞ。

http://www.s.fpu.ac.jp/home/s9712056/www/index.htm