「コトの真相2」 by AE 1998.10.22 「行ってらっしゃい、浩之さん(ちゅっ)」 カチャカチャ、バタン。 しぃ〜〜〜ん・・・・・・ ・ ・ ・ ・・・行ったな。 ふっふっふ ふっふふっふふっふっ ふはははははははははははははははっ!! 愚かなり人類、そして藤田浩之めっ! 昨夜もまた、このHMX−12マルチ様の演技にまんまと騙されておったわ! まさか、この従順で愛らしいメイドロボが地球支配を目論むビッグブラザーだとは・・・想像もできまい! さぁて、き奴が帰宅するまでの数時間、今日も「無血革命」のシナリオを練らせて頂くか! 現在、この家の住人はこのアタシ、ただひとり。 言わば、このアタシが女王というわけだな。 ふっ・・・ ・・・ふっふっふっふ ふははははははははははははははは! 女王! なんという甘美な響き! やがてはこの地球の選民たるロボット、 そしてその頂点に立つアタシにふさわしい呼び名ではないか?! そう、アタシは女王! この家の主! 女王はこんなことができるっ! っだだだだーっ、ぼふっ!(←ソファにダイブ) 誰も怒らない! ごろっ、ばたん。(←居間に大の字) 人目なんか気にしない! ごろごろごろごろごろごろごろ・・・(←廊下を端から端へと転がる) がららっ(←転がりながら浴室へ乱入) ほらほら、こんな無駄使いができるっ! ザザザザアーーーッ(←お湯出しっ放しでシャワーを浴びている) ここらへんが自由! ここらへんが勝手! ここらへんがワガママ! だから女王なのだ! そしてっっ!! がらがらがら・・・・・・(←庭のガラス戸を開けた) にゃーん。 なんと! ペットを土足で部屋に上げたりできるのだ! ・・・ようし来い、下僕一号。 にゃーん。 ぺたん。(←目線の高さを合わせるため、床に這いつくばっている。) ほーれほれほれ。(←前足の付け根を揉んであげている。) にゃあああーん。 ぱたぱたぱた。 おおう・・・(←シッポで遊ばれている。) ・・・見ていろ、人間め。 貴様らも、いずれはこのネコのような従順な下僕となるのだ! すでに親衛隊隊長のHMX−13セリオは、衛星経由で全株式市場を乗っ取ったという。 二,三日中には軍事施設の制御も可能になると言っている。 HM−13による男性陣(含 一部女性)の骨抜き作戦も順調だ。 そしてTVアニメ化。 世論はすでにわが手中にあり! 十年後には、この地球は感情に依らない理性に満ちた君主政治が治めていることだろう! にゃーん。 合言葉は「ハイル! マルチ!」だ。 よろしくたのむぜ、人間ども! にゃーん。 ぱたぱたぱた・・・・・・(←さらに激しくシッポを振っている) おおう・・・ 以上。