まじかる☆アンティーク =Little stone=(エピローグ) 投稿者:ARM(1475) 投稿日:12月7日(木)00時35分
○この創作小説は『まじかる☆アンティーク』(Leaf製品)他(苦笑)の世界及びキャラクターを使用しており、スフィーシナリオ他のネタバレを含んでおります。
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   まじかる☆アンティーク

    = Little stone =

             = エピローグ =

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 健太郎が目を覚ました時、そこには見知らぬ天井があった。
 いや、そう思った時、わき上がるように懐かしさがこみ上げてきた。

「……もしかして、じっちゃん家?」

 健太郎は目の前にある天井をようやく思い出した。そう、ここは健太郎の祖父の家――つまり健太郎は、あの羅法使いの長老ユンの家に戻ってきたのだ。
 寝起きの頭で、健太郎はいつの間に富士の洞窟から戻ってきて、こんな布団の中で寝ているのか、その辺りを思い出そうと部屋の中を見回した。
 どうやらここは客間らしかった。直ぐ向かいの窓から斜めに差し込む明かりは、今が朝であるコトを告げていた。
 あの壮絶な死闘がまるで夢だったのでは、と思いかけた健太郎だったが、ふと、足元のほうに重みを感じ、ゆっくりと身を起こした。

「――スフィー?」

 健太郎が寝ていた布団の上にもたれるように、スフィーが眠っていたのである。
 そしてそのスフィーが、10歳の姿ではなく、本当の年齢に相応の大人の女性の姿をしているのを見て、あの死闘が夢でないコトを確信した。
 もう、スフィーたち魔法使いたちを苦しめている呪いは存在しない。
 そして、あの不幸な魔法使いの哀しみも。
 健太郎は、スフィーを起こさないように静かに身を起こし、スフィーの寝顔を静かに見つめた。
 あの月夜の晩に、白いウェディングドレスを纏った、美しいお姫さまは、決して幻ではなかったのだ。

 スフィーの姿を一時的に元に戻した、あのウェディングドレスは、健太郎たちの手に渡るまで、実に数奇な運命を辿っていたコトを、健太郎もスフィーも知らなかった。
 このウェディングドレスは、フレイが纏うはずだったる
 ルベルクの〈核撃〉に耐え、女賢マーリンによって、装飾品のひとつに過ぎなかった〈賢者の星〉の力が解放された後、劣化ひとつしない奇跡のドレスとして欧州の王族たちに渡り歩いていた。やがて、そのドレスに込められた不思議な思念に気付いた、チェコ第一の実力を持つ魔導師の手に渡った後、暫く彼女の元に保管された後、戦時中に再び英国の女賢マーリンの手に託され、戦火を逃れていた。
 本来なら、その力が発動した時点で光粒子に変換されているハズの魔石が、原形をとどめているコトは奇跡であった。マーリンは、その奇跡の源が、ドレスに込められた残留思念――悲恋だと見抜いた。ドレスに付けられていた、すでにその殆どの力を使い果たしていた〈賢者の星〉の中に、一人の女性の思念が留まっていたのだ。
 マーリンは、この思念が劣化し、魔石ごと消滅してしまうコトを避けようと、厳重に封印するコトに決めた。
 やがて、マーリンの元へ健太郎の父親が訪れた際、五月雨堂にグエンディーナの魔法使いが居候している話を聞かされた。
 どうしてマーリンが、封印していたそれを五月雨堂に託す気になったのか。実のところ、マーリン自身もよく判らなかったのだ。
 ただ、何となく――ドレスが、その魔法使いを求めていたような気がした。それだけだった。チェコ第一の魔導師がマーリンにドレスを託した理由も、実は、ただ何となく、と言う理由だった事実は、今もってマーリンにも理解しがたい謎であった。ドレスばかりが、全ての結末を見抜いていたのだろうか。

 果たして、ウェディングドレスは五月雨堂に渡り、スフィーが纏うコトとなる。後にもう一度、スフィーがそれを纏うのだが、そんな決して遠くない未来のコトなど、健太郎もスフィーも知る由もない。
 勝った、ではない。
 終わったんだ。何もかも。健太郎は充実感を覚えていた。
 健太郎は、そぉっとスフィーの髪に触れようとして手を伸ばした。
 すると、スフィーがゆっくりと目を覚まし、顔を近づけていた健太郎と目を合わせる形になった。

「……あ」
「…………おはよ、けんたろ」

 大人の姿になっても、相変わらず舌足らずな口調でスフィーは微笑んだ。

「……あ、おはよう」

 健太郎は伸ばした手のやり場に困り、慌ててそれを戻して狼狽した。

「……って、悪ぃ。起こしちまったか」
「……ううん。お日様が昇ってきた頃に戻ってきたから、さっきうとうとしていたみたい」
「そう……か」

 それを聞いて、健太郎は、はぁ、と深い溜息を吐いた。

「……けんたろ。疲れてるならまだ寝てたほうが……」
「大丈夫だって」

 そう言って、健太郎は、にっ、と笑った。

「どーせ、スフィーが回復魔法か何かで治してくれたんだろ?ひでー闘いだったけど、痛みひとつしやしない。サンキュな」
「うん…………」

 スフィーも嬉しそうに微笑んだ。
 暫し見つめ合う健太郎とスフィー。いつしか、どちらからともなく二人は顔を近づけ、そしてゆっくりと口づけした。
 溶け合うようなキス。健太郎はスフィーの身体を抱きしめ、そのままゆっくりと布団の上に押し倒した。
 やがて健太郎は唇を離すと、紅潮しているスフィーに、にっ、と意地悪そうに笑った。

「……け、けんたろ(汗)」

 スフィーはこれからの展開を理解し、納得していたが、心の整理が付いていなかった。

「……約束したろ。帰ったら、Hしよ、って」
「あはは……マヂ?(汗)」
「幸い、辺りは静かだし。…………な?」

 訊かれて、スフィーは困ったように笑ったが、やがて、恥じらいながら、目を瞑って頷いた。
 スフィーの合意を得た健太郎は、ゆっくりとスフィーの胸に手を乗せ、柔らかい弾力感を――――

「――――あったーらしいぃ、あっさがきったっ!きーぼーぉのぉ、あーさーがっ!みっなさぁんっ、おっ元気デスカぁぁぁぁぁぁ!!!」

 そんな時、唐突に客間の障子が開け放たれ、夏の朝の爽やかな空気が室内にそそぎ込まれる。突然の侵入者の出現に、あと一歩と言うところだったスフィーと健太郎はパニックを起こして布団の上であたふたした。

「――――あ、あいちゃんっ!?何だ、いきなりっ!?春一番かぃっ!(笑)」
「あっさごはんー、あっさごはんー…………って、あれぇ?」

 あの死闘でボロボロになっていたハズのあいも、誰かの治癒魔法ですっかり回復していたらしく、傷一つ無かった。しかしそれでもこのハイテンションは尋常ではない。
 あいは、布団の上にいた健太郎とスフィーをみて、にぃ、といやらしそうに笑った。

「――おっと失礼。オトナタイムでいらっしゃいましたかっ!こりゃまたとんだ失礼をっ!!」
「…………あのなぁ」
「……けんたろ。きっとこの娘、直ぐ外で部屋の様子伺っていたんじゃない?(汗)」
「……同感(汗)」

 あのまま、行き着くところまで行き着いていたら、この14歳の少女に性教育の場を与えていた恐れがあっただろう。健太郎とスフィーは複雑そうな顔で苦笑した。

「……とんでもねー従妹だよ」
「あ、そうそう」

 あいは実にわざとらしく思い出してみせた。

「……長瀬のおじさんが、二人が起きたら用があるからこい、って」
「長瀬?」
「……あ」
「?スフィー、なんか思い出したのか」

 スフィーの様子に気付いた健太郎が不思議そうに訊くと、スフィーは、う、うん、とためらいがちに頷いた。


「…………誰?」
「誰、と訊かれても、どこから見ても、お前の良く知っとる長瀬源之介ではないか」
「嘘だ」

 そう言って健太郎は、居間でくつろいでいた長老ユンのとなりに座り、湯飲みで番茶を楽しんでいた、法衣姿の銀髪頭の青年を指さした。

「どこをどうすればあのクソジジイが若返るか」
「クソジジイとは失礼な。どうせ言うなら、ナイスガイにしなさい」
「自分で言うか。――スフィー、〈災禍〉の呪いは消えたんじゃないのか?いや、呪いで若返ったと妥協しても、この顔は許せない」
「あはは…………」

 健太郎と共に居間に来たスフィーは、健太郎の悪態と戸惑いに何と言って応えればよいのか迷っていた。

「……じーさんの姿は、飽くまでも仮の姿。これが、本当の姿なのだよ」
「だから、それが嘘だと――」
「んー、けんたろ。誠に残念だけど、長瀬源之介さん――いえ、あたしのお父様でもあるグエンディーナ王の実兄、ヘイムダル・アズ・ゲーイン・クリエールの本当の姿はこちらなの」
「……スフィー。正直に話すなら今のうちだぞ」
「本当のコトですよ」

 先に居間でクラナッフと共にくつろいでいたリアンが、苦笑混じりに言った。

「えー、本当ぉ〜〜?!」
「……けんたろ。なんであたしのゆうコトじゃなくって、リアンの言葉で信じるの?」

 そう言ってスフィーは健太郎の尻をつねった。思わず悲鳴をあげる健太郎。

「……信じられないのも無理もない。……まぁ本当は、あの姿に見合うだけの歳ではあるがな」

 そういって長瀬源之介、いや、ヘイムダル・アズ・ゲーイン・クリエールは番茶を啜った。

「……先代王、つまりスフィーたちの父親の父親が、この世界に修行に来た時に、儂の母君と結ばれて儂が出来た。つまり、儂はスフィーの父親と腹違いの不承の倅だ。呪いが半分かかっていた所為か、中途半端に代謝機能を狂わされてな。ロクに歳を取らない身体になってしまったのだ。お陰で、周囲に気味悪がられないように魔法で特殊メーク。だが、それを利用させてもらったよ」
「ヘイムダル様は、グエンディーナを行き来する魔法使いたちの、この世界とのつなぎ役として、永きに働いて居られていたのだ」

 クラナッフがヘイムダル=長瀬の話を補足した。

「……儂は王の地位など要らなかったからな。こちらで好きにさせてもらう代わりに、その仕事を引き受けていた――が、もうお役後免と言うところか」
「呪いが解けたからな。……で、どーするの?魔法で老人のメーク続けるの?」
「いーや。そろそろ潮時だからな。歳も普通に取っていくだろうし。儂もグエンディーナに行くコトにした」
「行く……って、長瀬さん、あなた奥さんが……」
「七実も喜んで付いていくとゆっとる。流石はあの源四郎の娘。なかなか腹の据わった佳い女だ」

 そういって長瀬=ヘイムダルは笑った。源四郎とは、ヘイムダルが老人の顔のモデルにした、自分の妻の父親でありあの来栖川家の執事のコトを指すのだが、ヘイムダル以外はその場にいる者達には見知らぬ存在であった。

「……アンだけ若い奥さん娶ったのは、その顔で口説いたか」
「ほっほっほっ。それだけじゃないぞ。アレも自信があったからなぁ」
「アレ?アレって、何?」

 きょとんとするのはあいばかり――カマトトぶっている可能性も否めないが――。健太郎たちはこの軽薄さに赤面しながら呆れていた。

「……こんなロクデナシが、グエンディーナの新しい王になるとは」
「誰が王になると言った?」

 不思議そうに訊く長瀬=ヘイムダルに、健太郎は、へっ?と驚いた。

「儂は王位継承権を、ノシつけて親父に叩き付けてこちらに来たのだ。大体、そんな窮屈なコト、性にあわん」

 忌々しそうに言う長瀬=ヘイムダルを見て、健太郎はいかにも長瀬らしい、と心の中で苦笑した。

「じゃあ、誰が?」
「そのコトで、だ。お前さんたちを呼んだのは。――健太郎、王様になる気はあるか?」
「へぇ?」

 突然の、全く予想していなかった質問に、健太郎は酷く戸惑った。
 ――考えてみれば、そんな将来の可能性はあった。
 スフィーは、グエンディーナの第一王女である。そんな女を娶れば、王にならざるを得ないのかも知れない。
 返答に困った健太郎は、スフィーのほうを見た。スフィーも、とうとうこの問題が挙がったか、と戸惑った。

(仕方ないのかも知れない。しかしスフィーを幸せにするためなら――)

「何だい、王様はやっぱり嫌か」
「え?いや、その」
「と言うわけだ。クラナッフ。お主が新たな王に決定」
「――――」

 急に振られたクラナッフは狼狽する。ええっ、と驚く健太郎だったが、よく見るとクラナッフの視線が、隣にいるリアンを伺っているようだった。
 リアンは少し俯き、顔を赤らめて、恥ずかしそうに、こくん、と頷いた。
 それをみたクラナッフは、二、三、咳払いをしてから、

「……判りました」

 それを聞いた健太郎は、ああ、そう言うことか、とようやく事態を飲み込めた。そしてスフィーのほうを見て、ふっ、と微笑んでみせた。

「これで万事OK。儂は新王とその王妃のアドバイザーを勤めるコトとなる。――で、だ。健太郎」
「――吃驚したぁ。何だい、いきなり」
「……五月雨堂から独立するする気はあるか?」
「…………へ?」
「いや、なんでも健吾がそろそろ旅から戻るとゆっとったのでな。店の経営をみっちりやりたいとか。そうなると健太郎、お前はお役ご免となるワケだ」
「あ…………、そ、そうなの?」

 健太郎はその話は初耳だったので驚いた。

「そうなるとお前、仕事ないだろ?」
「う、うん」

 大学を何とか卒業してから、ずうっと店の経営をしていた健太郎には、他の商売に就くコトは全く考えても居なかった。

「そんな調子じゃ、女房もらってもまともに生活など出来まい。――そこで、だ」

 長瀬=ヘイムダルは、にぃ、と笑い、

「――儂の店を、お前にくれてやる」
「…………は?」
「どーせ儂は女房連れてグエンディーナに行ってしまうのでな。うちの店を経営する者が居らなくなる。店を畳んで、せっかく色々と苦労して集めた骨董品が、他の目利きの腕が怪しい業者に渡すくらいなら、気心の知れた――そして、確かな腕を持つ人間に任せたいのだよ」

 健太郎は、長瀬=ヘイムダルの話を聞きながら、ようやく彼の言わんとしているコトを理解した。
 骨董品界の重鎮である長瀬源之介に、健太郎はその腕が認められたのだ。
 ぽかんとしているその顔が見る見るうちに晴れる様子を見ていたスフィーは、実に嬉しそうに微笑んだ。

「けんたろ!やったね!」
「……ああ」

 健太郎はどう喜んで良いものか、突然のコトに混乱していた所為もあって何とも複雑そうな顔で笑っていた。


 時は流れた。


 独立した健太郎は、長瀬から託された骨董品店の運営に明け暮れる毎日が続いていた。
 “隠居した”コトになっている先代から引き継いだ、高倉財閥の総帥やその娘など常連客たちは、始め、この若い目利きの腕を心配したが、父親にも負けない手腕を発揮し、先代以上の繁盛ぶりに、杞憂であった、と新たな世代の仕事を褒め称えた。
 そして今朝も、健太郎は店を開ける準備に大わらわであった。

「けんたろ!」

 呼ばれて、健太郎が振り返るとそこにはピンク頭の可愛らしい、10歳くらいの美少女が立っていた。その姿はまさしく、呪いで少女の姿になっていたスフィーであった。まさかスフィーにはまだ呪いが――――?

「――マナ!駄目じゃない、お父さんを呼び捨てにして!」

 呆れた口調で、店の奥から現れたのは、エプロン姿のまさしく大人スフィーであった。
 つまりこの少女は、二人の子供なのであった。

「だって、ママ、いつもパパのコト、そーよんでるじゃない」
「それは……」

 スフィーは不思議がる娘の質問に困ってしまった。

「だって、うれしそうなかおでいうから――パパもそうよばれるほうがうれしいとおもったんだモン」
「はは。…………ああ、そうさ」

 健太郎は苦笑しながら、娘を抱き上げた。
 マナという名は、あの最後の戦いからとったモノである。あの不幸な二人を忘れない為に、スフィーも納得して付けた名であった。いつかこの娘に、あの闘いの全てを語り、その名に込められた想いを理解してくれる日が来るだろう。健太郎とスフィーはそれを信じていた。

 あの戦い以降。――

 なつみは絵本作家だった父親の才を受け継いでいたらしく、大学在学中に応募した自作の絵本が入選した。以来、絵本作家としてデビューし、いまも人気作家として活躍中である。今度、スフィーと健太郎をモデルにした話を書くらしい。タイトルは決まっているらしい。――「Little stone」、と。

 ましろとその妹の精霊姉妹は、五月雨堂に相変わらず住んでいる。父親から、ましろが寂しがっているから顔ぐらい出せ、と電話を良く掛けてくる。健太郎の両親は、スフィーらの事情を長瀬=ヘイムダルから聞かされていた(コトになっているらしい)が、結局、今も裏の顔を健太郎に告げては居ない。恐らくはこの先、ずうっと、あの闘いの立て役者であったコトさえも告げる気は無いであろう。

 結花は、HONEY−BEEの常連客の一人だった雑誌編集者と結婚し、既に二児もうけていた。相変わらず可愛いモノ好きで、偶に親子で健太郎の店に来ると、マナを抱きしめてマナを怖がらせている。

 羅法使いの里にいる祖父、長老ユンは相変わらず達者らしい。あいに関しては、あの後、五月雨堂から出ていき、なんでも神保町にある出版社に就職したと聞いたが、宿命なのか、妙なゴタゴタに巻き込まれては暴れている毎日を過ごしているらしい。

 グエンディーナに帰ったクラナッフとリアンは、あの闘いから暫くして結婚し、クラナッフが王位を継承した。先日、リアンと共に一人息子を連れて健太郎の店にお忍びでやってきたが、相変わらずの堅物ぶりに健太郎は苦笑した。長瀬=ヘイムダルも、さぞ苦労しているだろう、と思いつつ、日頃の恨みを込めて、心の中でざまぁみろ、と呟いた。


「――けんたろ!」
「こら、マナ。いい加減……」
「いいって」

 健太郎は娘を叱るスフィーに優しく言って笑った。

「……何となく、懐かしいしな」
「…………」

 健太郎の言葉にスフィーは少し困ったふうな顔をするが、やがて、ふっ、と微笑んだ。
 それをみたスフィーとマナは、なにげに顔を見合わせた。そして健太郎のほうを向き、

「「――――じゃあ!けんたろ!今日もがんばろ!」」

 奇遇にも、マナとスフィーの笑い声がハミングした。
 まるでそこに、大きいスフィーと小さいスフィーが居るかのように――――。

(二人のスフイーの笑顔をバックに、エンディング「歩み」が流れながらエンドロール)

      「まじかる☆アンティーク =Little stone= 」   完

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