小ねた”彼は,ギターを弾く”  投稿者:ALM


小ねた”彼は,ギターを弾く”ひとり虚しくビスケットのしけってる日々を経て♪”
”いじっぱりシャイな女の子,僕を睨みつける♪”
「・・・何やってるの,祐くん?」
「いやあ,恥ずかしいとこ見られちゃったなぁ」

  夜の公園,通りがかったサオリちゃん.
  部活が終わりゃあもう夜更け,ちょっとびくびく急ぎ足.
  アコギの音色にふと足止めて,振り返って見りゃ知った顔.

「ふーん,祐くんギター弾けたんだぁ.でもいったいどうしてこんな所で?」
  その質問に,祐介は少し歪んだ笑いを浮かべながら答えた.
「・・・僕が歌えるのが,一体何なのかって思って」
「?」
  そして,祐介は真面目な顔に戻り,話しを続けた.
「僕のまわりにはいろんな話があって,その度に僕はくすんだり,輝いている訳だけれど」
「??」
「僕に色がついていたことはない.そう思ったんだよ」
「ちょっと待ってよ.わたしわかんない・・・」
「浩之はメディアに出て,一定のイメージは着いた」
  少し間を置いて,祐介はため息をついた.
「僕は表には出たくないけど,透明にもなりたくない」
  沙織に顔を向ける.
「だから,色を着けるんだ.歌の力を借りて」
  そう言った後,おもむろにギターをかきならした.
  あくがありそうで,それでいて澄んだように聞こえる独特の音色.

”眠れない夜に 僕はシニカルドライブ 気がついたらここは♪”
”oh maybe true so maybe true♪”
”月の裏にいた 君に電話した 君笑いこらえた♪”
”oh maybe true so maybe true♪”
”手を振る僕は今はるか空 見下ろすことなんてしない♪”
”退屈を集めた行く末はそうただキャプテンカーク気分 maybe true♪”

  夜の公園,響く音楽.
  まっくら闇の,明るい雰囲気.
  なんだか知らない曲だけど,耳を傾け,聞き入った.

”夕焼け電車に揺られて 君の住む街へ 会いに行くよ♪”
”why?時は何故過ぎて行くの?何気ない鼓動が切なくて♪”
”ラベンダーがペパーブルーの風にふれて♪”
”普段着の君だけでいい Wow♪”
”孤独だった自分のこと思い出して 突然ぎゅっと抱きしめたいよ♪”

  音の清流,暗闇へ,
  流れが止まる,その時に,彼女はぽつりと言ってみた.

「どうしてみんなの前で,弾かないの?」

  ちょっと面食らったような表情を浮かべ,祐介は沙織の顔を見た.
  沙織は言葉を続けた.

「多分,みんな気にいってくれると思うよ?」
「私,本当に祐くんのギターうまいと思うし・・・」

「僕はみんなの為に弾きたい訳じゃないよ」

  一瞬,見つめあう.

「僕は,自分の為に,そして沙織ちゃんの為に弾きたいんだ」

  二人とも,一瞬後に,顔真っ赤.

  祐介は,恥ずかしさを振り払うようにまたギターを弾きだした.

”Perfect 僕等は 完璧なのさ”
”いつか 世界中の人に 誓うのさ”
”夜明け前・・・”

  いきなり,曲が止まる.

「・・・どうしたのよ?祐くん?」
「ごめん,ここで勘弁して」

  少し沈黙した後,祐介はすまなそうに言った.

「いや,これ以上やると,"JASRAC"と”法務部”の手が伸びて来るから・・・」
「・・・・・・」






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  どうも,久しぶりに書き込ませていただきます”ALM”というものです.

  MIO氏の”はちみつ”を読ませて頂きましたあと,私の思考回路が
”はちみつ”ー>”スピッツ”ー>”ハニーボイス”
  という結果をはじき出しました為,なしくずし的にこんなのを書いてしまいました.

  ネットに落ちていた”椎名リンゴの歌を背負ったあかりちゃんの絵”を見て以来,
”リーフキャラに合う歌は無いもんか?”という思いがありました.

  よって,パラレルワールド中で,祐介にハニーボイス系の歌で,合いそうなやつを
歌わせてみました.

  一人よがりな文章で,すいません.でも誘惑にいかんともしがたい所もありまして・・・(苦笑)
一応,歌わせた曲のリストです
  スピッツ”はちみつ”
  SPIRAL LIFE"MAYBE TRUE"
  RAZZ MA TAZZ"僕のままで 君のままで"
  SGI&REO"I really want to hurt you.(僕等は完璧さ)"
  


  皆様も”このキャラにはこの曲!”ってのがありましたら,教えてくれると嬉しいです.

  身の周りも落ち着いて来たことですから,止まっている作品のほうもぼちぼち再開し
ていきたいと思っています.

  いや,マジで好きなんですよ.祐介のキャラ.
”祐介はどんな声がイメージピッタリなんだろう?”
  そんな事を考えちゃうくらいですから.

  インスピレーションの根となる作品を作ってくれる,図書館有志の方々,本当に感謝
しています.


  失礼しました.では・・・

コメント:小ネタその1”もしもギターが弾けたなら?”