夕方、散歩から帰ってきた耕一に気づいた初音は慌てて玄関へ飛んでいった。 「あ、耕一お兄ちゃん、お帰りなさい!……あれ?」 「はい、プレゼント」 耕一が右手で持っていたものは、ピンクのリボンでプレゼント用に包装された大きな箱であった。 耕一はその箱を軽くふりながら、ニコリ、と笑い、 「今日、誕生日だったよね」 「うわぁ!憶えててくれたんだ!ありがとう耕一お兄ちゃん!」 初音は思わず両手を合わせて花が咲いたように喜悦する。いつもは意地悪な耕一が、こういっ た気配りに忠実(まめ)だったのとは、初音にとって意外だった。 「これ渡す前に、初音ちゃん……目、つむって」 「え……(ドキッ!)」 耕一の優しい言葉に、初音は頬を赤らめる。 (もしかして……これって…………!) 初音は次第に高鳴る胸を押さえ、ゆっくりと目をつむった。 「つむったね」 「……うん(ドキドキドキ……!)」 頷いた初音は、瞼の向こうで優しく微笑みながらゆっくりと近づいてくる耕一を想像していた。 「ぢゃあ、次、歯ぁ食いしばって!!」 「え?え?え?(わくわくわく(笑))」 をいをい\(^_^; (しかしベタなネタやね(苦笑)) http://www.kt.rim.or.jp/~arm/