セリオでもいいよね!(いいよね!シリーズ第2弾) 投稿者:里茄野のわく
「――楓ちゃんと雪兎さんって似てますよね」
 突然耳元でセリオが呟いた。
「はぁ?」
 オレは驚いて腰が砕けたまま 情けない声で聞き返す。
 セリオのヤツ……さっきまで向こうで四つ葉のクローバ探してたクセに。
 ココは学校の中庭。
 いいとこなのにほとんど人は近寄らない。
 つまり、今んとこはオレとセリオの貸し切り……って訳だ。
 だからオレはひなたぼっこ。
 ちょっと「4コ葉っぱのついたクローバ見つければ願い事が叶う」とか教えてやったら
 すぐ本気にして……。占いとか……信じる方なのかな? セリオ。
 っていうか そんな迷信も知らなかったのか?
 なんか、
 セリオってそういうの無関心そうなのに、ちょっとそういうトコ……女の子っぽいかも。
 そう思うと ふいに 笑みが浮かぶ。
 セリオには気づかれないように……っておい!?
 
 彼女の両手には ごっそりと束になった四つ葉のクローバ群が握られている。
 
「そ……それ 全部?」
 オレはセリオの握るそれらを指さし 尋ねる。
「――はい そうです」
 セリオは視線を手元に落としながら 応える。
「……狩る気か?」
「――なにをですか?」
 …………
 …………
 もういいや。
 
「それより さっきお前なんて?」
 オレは話題をデフォルトに戻す。
 これ以上狩る、狩られるの話はやめといた方が良さそうだ。
 それにセリオの方から話題を振ってくるなんて滅多にあるもんじゃない。
 心 開いてくれてんのかな?
 ちょっとうれしかったり。
 
 セリオはサクサクとこちらへ近づいてきて、オレの隣で膝を曲げる。
「――ですから、――楓ちゃんと雪兎さんって似てますよね……と」
 オレの頭の上で、もくもくとイメージ図が浮かび上がる。
 えっと、
 さりげなくセリオが「ちゃん」呼びしてる楓ちゃんってのは確か……
 あの美人四姉妹の三女の子だったよな。
 どっか名の知れた私立中学校に通……否、高校に通ってるという。
 最後に笑ったんだったっけか。
 オレのイメージ図が笑顔のものに変更される。
 いけないよ。
 笑えないキャラが笑ったりしちゃ。
 某、○川○音ちゃんも然り。某、○波レイちゃんも然り。某、☆ノルリちゃんも当然ダメ。
 笑顔を見せないから良いんじゃないか。
 あれ? 思考がズレてる。
 オレは少し慌てて路線修正。
 えっと そうそう! もうひとりは雪兎さん だっけか。
 それは確か……
 あ、○ード○ャプター○くら の ゆきうさぎね。月城雪兎さん。
 白い髪の毛に眼鏡の……イメージ図作成。そして、照合。
 
「似てない」
 断言。
「――そうですか?」
「おう。飯いっぱい食うぐらいしか共通点ないだろうが」
「――そんなことはありません」
 すこし自信ありげなセリオ。
「んじゃ、どこが似てるんだよ」
「――例えば……」
 セリオはそこで、右手の人差し指を自分のこめかみに押し当てて しばし沈黙。
 なんともわざとらしい考え中のしぐさが いかにも彼女らしい。
 そして、セリオは呟く。
 彼女、楓ちゃんの口調で
「――ガチャピンは……悪くないと思います……」
「……」
 彼、雪兎の口調で
「――さくらちゃんを……危険な目に遭わせたりするかな……」
「……」
「――似てます」
「似てねぇよ!!」
 
 一体何を基準にしてんだ?
 ってーか、それ以前に口まねをがんぱるセリオの方がおもしろいぞ☆
「――あっ!」
 セリオは人差し指を立てて平坦な声を上げる。
「何か思いついたんだろ」
「――はい そのほかでは……」
 そしてまた口調を真似しつつ
「――あ…… 浩一、さん……」
「――あっ! とーや!!」
「――似てます」
「似てねぇ!! 感情の憂いさえ正反対だろ」
 むっ!
 セリオがムキになってるっ! ほっぺふくらましてるぅ!! こんなセリオ見るの初めてっ!! 
 嗚呼、チェキもって来るんだったぁぁぁぁああ!!
「――なら……」
 うっすらと遠くを見るように目を細めるセリオ……そして、
「――ねぇ、初音……久しぶりに一緒に おふろ入ろうか?」
「――ねぇ、さくらちゃん……久しぶりに一緒に おふ……」
「無かっただろっ!! そんな台詞っ!!!!」
 注:楓ちゃんと初音ちゃんは有りそうだ!
「――ほら、初音……はやく服……脱いで……」
「――ほら、トーヤ……はやく服……脱いで……」
「無いっての!!」
「――ほら、利佳……はやく服……脱いで……」
「やめい! 変態教師っ!! ……ってちっが〜う!!!」
 にや……
「にやけるなセリオっ!! それも(あって欲しいけど)無いだろっ!!!」
 そして風にたたずみ、静かに呟くセリオ
 
「――でも……気になりますよね……」
 オレも立ち上がり、風になびく髪を押さえる
「ああ……気になる……」
「――展開……しませんね……」
「ああ、まったくだ……」
「――せめて……」
「……そう……せめて……4年生から中学2年生までの話は……別冊でやって欲しい……」
「――イイとこ……突きますね 浩之さん……」
「セリオもか……」
「――無抵抗……」
「利佳ちゃん……おとなしいからなぁ」
「――しかもイリュージョンで見るのは」
「有無をいわさず先生と来たもんだ……」
「――募る想い――立ち塞ぐ世間の眼」
「早すぎた出会い……限界の理性」
「――望みの受諾――自己への耐久――愛すこころ――恐怖のこころ」
「スキだけど……止まらない震えは……」
「――幼き自分への偽り」
「彼は察し、優しく肩を抱き……そして 少女は預ける……自分を……自分の……」
「――せん……せい……」
「そう、同人ではなく……」
「――同人ではなく……その意味するところ つまり、」
「つまり、……な○よし……嗚呼、永きに渡る少女の生き巣、な○よしぃっ!!」
「――講○社……」
「講○社……」
 
 
 いつの間にだろう……西の炎が……静かに世界を焼いていた……
 
 
 今日も来る……別れの時。
 セリオ。
 彼女はいつもここからはバスで家に帰るのだ。遠距離通学なのだろうか?
 夕日が……彼女の頬を赤く染める。
「じゃな、セリオ また明日な」
「――はい 浩之さん……それでは……」
 そして遠ざかるバス……
 今日もオレは 見えなくなるまで見送った。
 とたんに静かになる街。
 ふぅ……。一息。
 ……帰るか。
 いっぽ踏みだそうとした その時、
 制服の胸のポケット。 四つ葉のクローバが一本……
 お願い……か。
 オレはそれをポケットから抜き……薄暗くなり始めた空へ向かって 唱えた――
 
 なぁ、セリオ――
 オレ達……いい友達になれそうだな――
 
 いつまでも――
 いつまでもふたり……一緒にいれますように――
 
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 ギャグなのか何なのか分かんない……
 ってよりCCさくら分かんないと解んない……
 解っても分かんない……分かる人はとことん解るぅ……でも解る人は趣味的に一致してそう……
 感想恐いな。
 
 決して居ないとは言い切れない全国の義務教育機関の先生方へ。
 PTAが今すぐ……(長くなるっつーかヤバくなるので略)
 
 はぅ〜。
 何書いてんだ? 俺。
 ってーか同人でもいいから観たいぞ 俺(爆)
 『彼と少女の四年間』何故中2までかっつーと、あ、時間だ(笑)
 そんじゃ のわくでした!

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