黒き閃光・・・・・・第零話改 投稿者: ラーキア2490
注意<この話の設定のベースは「痕」となっておりますが、1部、というかかなり作者の構想(ていうか妄想)が入っています。読んだ方の中には違和感を覚える方もいるかも知れませんが、広い心を持って読んで下さい(お願いします)。この第零話では現在決定稿となっている設定の内容を書き記しておきます。………作者

地球人<読んでそのまんま(笑)。エルクゥと区別する為に、ここでは「人間」と呼ぶ事にします。

エルクゥ<地球外生命体。人間からは「鬼」や、「土地神」と呼ばれることが多い。通常、外見は人間と全く区別はつかない。人間との生殖行為も可能であるが、生まれた子供には何らかの疾患が有ることが多い。
エルクゥには人間にはほとんど見られない特殊能力をほぼ全員が持っている。その能力は大別して男性型と女性型に分かれる。
男性型の特殊能力の特徴として、身体の急激な変化が有る。これは、男性型のエルクゥは全員が何らかの哺乳類動物の因子を持っていて、それを使い、身体の1部、若しくは全体を因子の持つ動物の物と化す事が出来る。例えば、熊の因子を持ち、それを十二分に使うことの出来るエルクゥであれば、驚異的な膂力や脚力等を持つことが出来る。但し、強力な動物の因子を持っているかといってその能力を発揮できるかどうかはまた別である。
又、男性型は動物の因子を使えば使う程、その度合いによって精神面でも動物としての性質面が出てくる。その為、強力な因子を持つ者程攻撃性、残虐性が高い。その上、獣化を重ねるにつれ、普段からそういった特性が現れるようになる。「エルクゥ」が自らを「狩猟者」と称しているのも、彼らの統率者、及び身分的上位者が強力な能力を持つエルクゥであるが故、多種族(時として同種族)に対する攻撃性が目立つのである。
女性型の特殊能力の特徴は、「精神波」と呼ばれるこれは、人間が言う所の「電波」、「超能力」、「魔法」に相当する。この精神波にも様々な能力差が有り、又、用途も純粋に攻撃に使用する物から、身体の免疫性を高めたり、回復速度を速めたりする物等種類も多く有る。女性型は精神波を使う際にも、外見上の変化は余り見られない。女性型は男性型の様に身体の変化はあまり無い。瞳が獣眼になったり、爪、髪が伸びたり硬度が変化したり、筋組織の変化が有るものの、男性型程ではない。
基本的に男性型、女性型が異性型の特殊能力を使うことは出来ない。しかし、エルクゥの歴史上、希に精神波の使える男性型が現れることが有るようだ。「ようだ」というのは、その様な男性型エルクゥは男性型、女性型、両方の特殊能力共に中途半端であり、仲間であるエルクゥや、下手をすると親兄弟からも忌み嫌われた為である。能力的に結果的に弱い部類に入るそういったエルクゥは「穢」(ケガレ)と呼ばれ、歴史上から抹殺されてきた。……ただ一人を除いて。
そのエルクゥは「穢」でありながら、男性型、女性型両方の能力共に最強クラスの実力を持ち、「最凶」と呼ばれたのだが、彼が何故その様な事が出来たかはいまだ謎である。
エルクゥの社会は基本的にほぼ完璧に近い実力主義社会である。彼等は15の階梯(身分)に分かれており、頂点の第一階梯から最下層の第十五階梯までピラミッド型の構造をしている。第一階梯は主に皇家の者が占め、第十五階梯は奴隷階級の者や、「獲物」が占めている。
エルクゥは自らの星々を渡り歩き、生活の場を転々として生きる。これは、彼等が自らを「狩猟者」と称している事と関係している。彼等は様々な知的高等生命体の居る惑星に着くと、船の着地点付近に住む「獲物」を狩り始める。そして周辺地域の「獲物」をある程度「狩り尽くす」と、また別の星へ旅立つ。この際、エルクゥは僅かに残った「獲物」達に自分達の持つ技術を少し与えていく。これは、減りすぎた「獲物」が少しでも早く増えるように、より少しでも自分達の相手が務まるようにという意味から来る行為である。この事から各地に残る「鬼」や「土地神」が地元住民に対し知恵を与えたという伝承はエルクゥが絡んでいると思われる。
最後にエルクゥが地球に来たとされるのはおよそ500年前、隆山においてである。この時「獲物」である筈の人間が「狩猟者」であるエルクゥに牙をむいた。そのうち人間に荷担するエルクゥが出始め、エルクゥの勢力自体を2分し、その結果足掛け20年に渡る戦乱が起こった。この戦いで敗北した保守的勢力のエルクゥは「船」の1隻に乗り、宇宙へと去っていき、人間に味方し勝利した改革派のエルクゥは望んで人間との同一化を望んだ。この後、純血のエルクゥは存在しなくなっていった。
そして500年後………





現時点で登場の決まった人物の設定

三笠 義章(みかさ よしあき)……14歳、オリジナル。隆山に有る来栖川系列の孤児院に住む少年。年齢の割に大柄で身長180センチメートル、体重64キロだが、見た目は華奢に見られる程。訳あって現在孤児院にいる孤児は彼のみ。彼の親代わりとなっているのは来栖川のメイドロボである。彼は世界で最初の「赤子の段階からメイドロボに育てられた人間」であり、孤児院は来栖川の実験施設でもあった。そのせいなのか、はたまた生まれつきなのか、彼の物の考え方は非常に冷静、悪く言えば無機的。物理的、精神的に貧しい、虐げられた人にはそれなりに優しいが、そうでない人に対する彼の接し方は非常に辛辣。そういう風に接された人の彼に対する印象も辛辣であるが…。大抵の人は体格の大柄さとあわせて彼が14歳だという事をあまり信じてくれない。顔つきもまず間違いなく美形と言える位(女装が似合うくらい)なのだが、周囲に冷たい印象を与えすぎるのか、友人等の交友関係は極めて少ない。彼は自分が「精神波」を使える事を認識しているが、周囲の人達には知られていない。彼の前世はエルクゥであり、名は「ヴェルファ」というが、本人は気付いていない。が、ある人との出会いによりエルクゥとしての人格も覚醒していく。
ちなみに趣味はゲートボール。よく早朝に近所の御老人達とやっている。

ヴェルファ……14歳、オリジナル。義章の前世であり、体格、顔つきはほぼ義章と同じである。彼は「穢」でありながら、最強の能力を持ち、「最強」にして「最凶」の者として、部下からは畏敬の念を込められて、敵、或いは対立する同族からは侮蔑の念を込められて「黒き閃光」の二つ名で呼ばれている。この名の由来として、彼が好んで黒い武器、防具、衣服をを着用していた為と言われている。この時点での階梯は第三階梯。彼は初め人間を獲物としか見ない保守派勢力に属していたが、或る女性との出会いによってそれまでと異なる思想を持つようになる。

更紗(さらさ)……16歳、オリジナル。エルクゥの脅威に晒された村人達が生け贄として差し出した少女。その後ヴェルファと出会い、彼に全てを捧げる様になる。身長147センチの日本人形の様な少女。

西崎 美鈴(にしざき みれい)……16歳、オリジナル。更紗が現代に転生した姿。当初、義章が前世の記憶を取り戻した時、彼女はまだ前世の記憶を取り戻してなく、それがまたトラブルの原因になる。現在、楓と同じ高校に通いながら、鶴来屋でバイトをしている。性格は全体的にほえほえとした性格。

ステラ……15歳、オリジナル。リズエルの命を受け、ヴェルファの行動を監視する為にヴェルファの副官として送り込まれたエルクゥの少女。初め、ヴェルファを単なる監視対象としか見ていなかったが、次第に彼に惹かれていき、彼の思想に共感を持ち彼の良き理解者と成る。能力的にかなりの物を持ち、階梯は第六階梯。

松代 花梨(まつしろ かりん)……15歳、オリジナル。ステラの転生した姿。彼女は義章よりも先に前世の記憶を取り戻し、そして、義章と美鈴の前世の記憶を戻す様2人に接近する。初音と同じ高校に通っている。性格は全体的にきびきびとして活動的。

HMTP−03ファイン……オリジナル。後のHM(X)−12マルチの先行試作型。当時新進気鋭の長瀬という開発者が考案した「機械に人の心を乗せる」というシステムを具現化したもの。しかし、周囲から危険視され、ファインを作った後、「心」を乗せたメイドロボは12年の時を待たねばならなかった。結局1体しか作られなかったファインは機械に心を乗せる事の危険性を調べる為に使われ、その実験の場として、来栖川系列の孤児院を使い、そこでファインに子供を育てるという実験がなされた。その時連れてこられた赤子が三笠 義章である。旧型機とはいえ、採算を度外視して造られたファインはむしろ量産化を念頭において造られた マルチ、セリオより高性能である。ちなみにHMTPのTPとは、「Trial−Product」を表す。

柏木 耕一……21歳、説明不要の人。すけべなお兄さん。現在、大学の4年生で単位は取れているので(羨ましい…)現在暇人。従って隆山に毎度のように遊びに来ている。前世は改革派勢力を率いて戦った「次郎衛門」。掲載初期段階において文句無く最強の男である。

柏木 千鶴……24歳、説明不要の人2。時代が生んだ偽善の申し子。つい先日ゴッドハンドに加わらないかと誘われるも逆に撃退。最近は鶴来屋の経営にも慣れてきたようだ。そろそろ周り(足立さん等)から結婚をせがまれている。足立さんも必死だ。女性型のエルクゥの能力を使う事は出来るが、前世の記憶は殆ど思い出せていない。前世は「リズエル」。四姉妹の中で戦略面での作戦指揮を執る事に秀でたエルクゥであった。

柏木 梓……19歳、説明不要の人3。おサルさん、孫悟空。相変わらず影が薄い。何か話の冒頭で派手に散りそうな予感。変人ばかりの中でまともな常識を持った者の典型的悲劇。前世は「アズエル」。四姉妹の中で戦闘指揮に秀でたエルクゥであった。

柏木 楓……18歳、説明不要の人4。作者萌え萌えのキャラ。物静かな外見とは裏腹にやる事はかなり大胆。現在、姉妹に内緒で耕一の所に転げ込む事を計画中。連載当初、四姉妹中唯一完全に前世の記憶を取り戻しているだけに耕一を巡る争いにおいて一歩リード。前世は「エディフェル」。四姉妹の中で治療、後方支援に秀でたエルクゥであった。

柏木 初音……17歳、説明不要の人5。脅威の分裂病患者。蜘蛛女には変身しません。どう見ても高校生には見えない。前世は「リネット」。四姉妹の中で索敵や情報戦に秀でたエルクゥであった。

柳川アンド貴之……26歳と20歳、説明不要の人6と7。史上最強のツープラトンコンビ。この世界のガトーとデラーズ。薔薇街道まっしぐら。

ゲンドゥリ……オリジナル。柳川裕也(字合ってたっけ?)の前世。ヴェルファの乳母の息子であり、ヴェルファの良き親友であった。後に、彼の副官的存在となる。

来栖川綾香……20歳。来栖川グループの御令嬢。が本人はそんな事を感じさせないくらい活動的。空手をベースとした格闘技を使い、その腕はかなりの物。高校卒業後、海外へ留学、飛び級を重ね、つい最近大学を卒業し帰国。隆山へは姉と共に旅行に来ていた。そこで……。

来栖川芹香……21歳。綾香の姉、現在大学4年生。黒魔術をこよなく愛するアウトロー。正直、出るかどうか分かりません。でも作者はTHでこの人に萌え萌えなので……。

ダリエリ……34歳。500年前の戦いにおいて保守派勢力を率いていた男。謀略、戦闘、全てにおいて超一流の能力を持ち、幾度となく次郎衛門を苦しめた。後に致命的な傷を負い、部下と共に「船」に乗って地球を出ていった。その際、いずれ又帰ってくる事を吐き捨てていった……。




下に第壱話が有ります。感想の有る方はどんどん言ってきて下さい。次回の参考にさせていただきます。