りぃふ大戦略・・・第9話「浩之D−SIDE」 投稿者: ラーキア
ここは大学の図書館・・・・だった場所だ。
「あかり――――――!何処だ!返事をしてくれ!」
辺りは酷い有り様だ。火は鎮火している様だが、今だ煙があちこちで立ち昇っている。熱気が凄い。
俺は在学中によく2人で勉強した場所の有った所へ行った。
芹香先輩と長瀬さんはそこらで関係者と話をしている。

じゃりっ

ん?何か踏んだぞ。これは・・・・し、写真だ!
写っているのは・・・俺とあかりだ
・・・・・って事はあかりは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「あっ、ああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
そこには、数十分前までヒトであった物が押し潰され、焼け爛れていた。





・・・ねえねえ聞いた?藤田主任の事
・・・うん、聞いた。婚約者があの爆破テロで死んだんだってね
・・・やっぱあれかな、主任に対するテロ、なのかな?
・・・う――――ん、どうだろ?でも聞いた?あの噂
・・・あの噂って?
・・・うん、その死んだ主任の婚約者っていうのは本当に死んだのかっていう噂
・・・なにそれ?
・・・うん・・・これ、機密事項なんだけど、その婚約者の死体っていうのが人間の原形を留めてないくらい傷んでいて、しかも、燃えていて誰だか良く分からかったらしいのよ
・・・ふ―――ん、でも精密検査をしたんでしょ?
・・・それがね、その死体が消えたのよ。突然
・・・え?消えた?なんで?
・・・分からないわよ。でも何か不気味よね
・・・うん・・・・・・・








あかり・・・・・・
マルチ・・・・・・


3年前、マルチが死に、そして今度はあかりか・・・・・・・・・
俺のせいで死んだ・・・・俺が殺した・・・・・
俺は・・・・俺は一体何なんだ?
マルチを失い、あかりを失い、何の為に生きているんだ?
俺は手にメスを持っていた。
それを左手に持ち、刃を右手首にあてた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
からんっ・・
「くっ、くくっくくくくくくくくくくくっっあはははははははははっっ!」
何という奴だ。俺っていう奴は。死ねない。あかりの仇を討つまでは、死ねない。

こんこん
ノックの音が聞こえた。
「どうぞ」
俺は出来るだけ平静を保って返事をした。
入ってきたのは・・・芹香先輩だ。手に何か持っている。
「ん、どうしたんですか?先輩」
すっ、と先輩は手に持っていた物を俺に差し出した。
「これは・・・・DVD」
コクコク
見ると、「は・ん・こ・う・せ・い・め・い・ぶ・ん」
とポップ体で書かれていた。
「こっ、これは!?」
「・・・・・・・・・」
「さっき届いたって?」
コクコク
「・・・・・・・・」
「ん?早く見よう?」
コクコク
「ああ・・・」
俺はDVDをプレイヤーに入れ、再生を押した。






ぷつん



「・・・・・・・そうか、そういう事か。」
ふと横を見ると、先輩が俺の腕をぎゅっと握っている。微かに震えている様だ。
「・・・・・・・・」
「ああ、こいつがあかりを・・・」
「・・・・・・・・」
「決まっている。こいつには相応の償いをさせる」






「という訳で、俺は軍を率いて隆山に行く事になりました」
「・・・・・・・・・」
「え?先輩も行くって?」
コクコク
「駄目です!先輩まで危険な目に会わす事は出来ません!」
「・・・・・・・・」
突然、先輩が俺に抱き付いてきた。
「せ、先輩・・・」
「・・・・・・・」
「うん・・・・分かった。一緒に行こう」
コクコク

その5日後、俺の率いる軍勢が隆山において最初の戦闘に入った。名目上は未知のエネルギーを持つといわれる「ヨーク」の確保である。
「敵の司令官は?」
「・・・・・・・・・・」秘書から副官に変わった芹香先輩が答える。
「そうか・・・・柏木梓さんか・・・久しいな・・・」
3年ぶりだろうか?もっとも、今は敵同士なんだが・・・・
「よし、予備兵力3千を敵右翼に投入せよ。一気に粉砕せよ!」
「・・・・・・・」
先輩が命令を伝える。届くだろうか?
待っていろ・・・必ず俺のこの手で貴様を・・・


第1部 完

こんにちわ。ようやっと入れました。
やっと第1部完です。これからは大混戦になっていきます。
マルチに続いてあかりまで・・・リーフファンの60%を敵にまわしました(涙)
次はどうしようかな?
それでは次回「決別」にファイヤー!

PS>感想くれた方、感謝感謝です。