りぃふ大戦略・・・第4話「祐介A―SIDE」 投稿者: ラーキア
目の前に男がいた。年の頃は三十半ば、軍服であろう豪奢な衣服を身に纏っている。左胸の辺りには数え切れない程の勲章がべたべたと付いている。男は手に銃を持っている不必要な程装飾のある銃だ。男はやけに錯乱していた。無理も無い、これから女性を凌辱しようとした所に、その女性の仲間が来たのだから。しかも、たった1人で平然と。
男は僕が一切の武器を持っていない事に気づいた様だ。途端に醜く顔が歪んだ。そして、銃を僕の眉間に向けた・・・・・・・・とその時、
ちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちり・・・・・・・・・
ボシュッ!
男が撃った。銃はサイレンサー付きの様だった。そして、撃たれたのは、僕の目の前にいる男。男は自分の眉間を自分の銃で撃ちぬいていた。「何故?」という表情をしている。勿論死んでいる。おそらく、自分が何をしたか理解できなかったであろう。
僕がした事はただ1つ。男の「目の前にいる男の眉間を銃で撃ちぬく」という考えを「自分の眉間を銃で撃ちぬく」と主部を僕の電波で変えたのだ。
「長瀬ちゃん・・・・」
とととととと・・・・・1人の女性が小走りに駆けてきた。そして、ぽふっ、と僕の胸に辺りに抱きついた。
「だいじょうぶ?瑠璃子さん」
「うん、長瀬ちゃんのおかげだよ」
「そう、良かった・・・・」
本当に危機一発だった。瑠璃子さんがここいら辺を締めている連中の呼びかけに応じ、ひょこひょこ行ってしまったのだった。僕達の支配する組織には一応の経済的背後組織はあるが、組織の規模を拡大するにつれ、財政的に苦しくなる事がある。そんな時、瑠璃子さんは決まってどこからか大金を抱えて持ってくる。まさに内助の功、である。当初、その金の出所が掴めなかったが、どうやら、瑠璃子さんが、不正を働いて、私財を貯えている連中を彼女の電波で操り、上納金として収めさせていたのだ。今回も同じように行くと思ったのだろうが・・・・・危ない所だった。 と、その時、
「る、るりこぉ――――――!」
1人の男が叫びながら飛び込んできた目が血走っている。月島・兄である。僕は「チッ」と舌打ちした。
「瑠璃子、怪我とか無いか?ポンポン痛くないか?」と月島さん。
・・・・怪我はともかく、おなかは関係ないような気がするのだが・・・・
「うん、だいじょうぶだよお兄ちゃん。」にっこり笑う瑠璃子さん。そのしぐさがとっても可愛らしい。
「そうか・・・よかったぁ」と月島さん。
その瞬間、僕と月島さんの目が合った。2人の動きが同時に止まり、密室なのにヒューと風が吹いた。
ちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちりちり・・・・・・・・・・・・・・・・・
月島さんは「俺の瑠璃子に手ぇ出すんじゃねえよ!この(この文章を書くにはソフ倫辞めるしかないくらいの台詞)!」と僕に電波を送り、僕は「3人も関係を持つ相手がいるのに、妹にまで手を出すんじゃねぇ!瑠璃子さんは僕のものだ!この(この台詞を見た子供が癲癇{てんかん}を起こすような台詞)!」といった内容の電波を月島さんに送った。この間、2人の周りでは、蛍光燈が破裂したり、死んだ男の死体がいきなり燃え出したりしたが、2人は微動だにしない。
2人の間にいた瑠璃子さんは「まったくもう2人共お子様だね」といった顔をして、この状態のまま、戦闘隊長の新城さんと太田さんが来るまで、1時間この膠着は続いた。




皆さんこんばんわ、ラーキアです。今回は長瀬祐介君を主人公に置いてみました。ちなみに祐介君はこの時点で20歳という事にしてあります。だから、酒も煙草もOKです。耕一君は22歳、浩之君は21歳という事にしてあります。
ちなみに、学校は3人共飛び級をして大学(もしくは大学院)を卒業しています。
次回はもう1回長瀬祐介、もしくは月島拓也のどちらかにしようと思います。
それでは次回「電波と電波で語り合おう」にファイヤー!


PS其の壱<感想下さった方々、ありがとうございます。皆さんの感想を参考にして書く事がとても多いので「ぜひ〇〇にはこうなって欲しい。という案がありましたら、ぜひ指摘して下さい。実現するかどうかわかりませんが(笑)。また、キャラ設定の間違いが出てきたらそれもご指摘ください。


PS其の弐<どの様なラストにするか、という点ではまだ良く決めてはいません。でも、自分の好きなアニメ、小説は「銀英伝」、「ザンボット3」、「イデオン」、「ベルセルク(今日最終回だった)」なので・・・・・くすくす。(ちなみに、GGGも好き)

ではでは・・・・・。