りぃふ大戦略・・・第一話「耕一SIDE」 投稿者: ラ−キア
チュンチュン・・・朝だ。
どたどたどた・・・・何やら騒がしい。
「梓、今日こそは耕一さんに私の愛情たっぷりの朝ご飯を食べてもらうのよ!。」
「欲情の違いじゃなくて、千鶴姉。」
「あっ、梓、なんて事を・・・。」
ふぅ、どうやらいつもの事のようだ。しかし、よく懲りないものだ。
がばっ! 俺はふとんを押し上げ、辺りを見回した。ここはいつも変わらない。外がどんな事になっていようと・・・・。



その知らせは突然やってきた・・・・・世界中の化石燃料が突然採れなくなってしまったのだ。いや、正確には「なくなった」といったほうが良い、か・・・。
原因はいっさい不明、なにしろ、あと数十年はもつと言われた石油ですら突然無くなってしまったのだ。その時、俺、「柏木耕一」は大学を卒業し就職浪人をしていた。
その後世界中で残ったほんの僅かの燃料を争い、3ヶ月で28億人の人が犠牲になった。当然治安は乱れ、警察は犯罪を取り締まる所か、1つの犯罪組織となり、
弱者は虐げられるのみであった・・・・・ そんな時1本の電話がかかってきた。
「はい、柏木です。」
「耕一さん!千鶴です」
「千鶴さんか、どうしたんですか?」
「ええ、実は・・・。」
千鶴さんの話によると、隆山も治安が悪くなり、鶴来屋の経営も悪化の一途をたどっているという。
そこで俺に手伝って欲しいとの事だった。俺はすぐに従姉妹の元に向かった・・・。



あれから1年、俺達は鶴来屋とは別の多国籍企業「TURUGIYAグループ」
を設立し、取り扱っている製品も「粉ミルクから核弾頭まで」といった所で、
ここいら辺は事実上柏木家の自治区となっている。まあ、日本という国自体が無くなりつつあっても、別に人がいなくなるわけではないし・・・。 と、
「だからぁ!千鶴姉の料理はそれだけで凶器なの!、わかる?。」
「そ、そんなぁ・・。」
目の前の料理を見る、どうやら梓の料理のようだ。いつのまにか楓ちゃんと初音ちゃんもいて、あいさつを交わす。
「いただきまーす」5人の声がハモる。結局千鶴さんは料理を諦めたようだ。目が
うるうるしている。梓はしてやったりといった顔で、楓ちゃんは無表情で黙々と、初音ちゃんはやれやれといった顔で食べている。と、そこに、
「耕一」と俺の名を呼びながら1人の男がやってきた。歳は二十五,六、いかにも
エリート、といった顔つきをした、が、どこかギラギラしたものを持っている男、
元刑事の柳川である。彼は堕落した警察を捨て、(ついでにこの時、警察署をぶち壊し、警官54人を狩ってきた)この時留置所にいた貴之を救い出し(強奪し)、
2人で耕一の元へ行き、ヨークにあるエルクゥの技術でもって貴之を元に戻す代わりに、耕一達の活動の協力をする事になっている彼であるが、協力を申し出るに際し、
「すべてかたがついたら、耕一、貴様との決着をつけるぞ。」
「ああ」
という会話がなされた事を俺は誰にも話してない。彼女達に心配させたくなかったし、柳川は戦力として申し分ないので失いたくない、という思いも有った。
彼は、今、貴之と共にこの屋敷の離れに住んでいる。
「どうした、柳川。」 と俺が聞くと、
「ああ、今日市街地の外れで、我々に反する組織の集会が有るそうだ。」
「以前ここを支配していた奴等のか?。」
「ああ」
以前ここを支配していた奴というのは、警察の力を盾にして、やりたい放題の事を
して、「TURUGIYAグループ」が大きくなってくると、3ヶ月前何と彼らは楓ちゃん
を我々のリーダーの妻に欲しいと言ってきやがった。そのリーダーは今年で60になるじじいで、その申し出にキレまくった俺と千鶴さんと梓の3人でその組織を
2日で壊滅させ、結果的にここいら辺を牛耳る様になった・・・のだが。その組織
がまだ残っていたとは!。
「で、どうする?」 柳川が聞いてきた。
「うーーーん、柳川、兵1千を率いて鎮圧してきてくれ。ただし、戦闘の意志の無いもの、非戦闘員には手を出すなよ。」
「分かった。後、行くのは午後からでいいか?」
「?・・まあいいが何故だ?」
「午前中は貴之といっしょにポケ〇ンを8話マラソンで観る約束があるんだ。それじゃ。」
とスキップをしながら帰って行く。
「らぶらぶですねぇ・・」と千鶴さん。「ああ・・」と俺。
その時、
「そうだもう一つ聞きたい事が有った。」と柳川。
「わっ!」
「貴之がな、「柳川さん、味噌汁の具は豆腐がいい?それともワカメがいい?」と
聞いてくるんだ。俺的には豆腐がいいんだが、もし、もし貴之が本当はワカメが好きで無理をしているとしたら俺は、俺は・・・・・・うをををおおぉぉぉ!」
「豆腐でいいんじゃない?」と俺が呆然としながら言うと、
「そうか!豆腐でいいか!分かった!じゃっ!」
嵐の様に去っていく柳川、それを見て初音ちゃんが一言、
「凄い人だね、柳川叔父さんって。」




如何でしたか?正直取説で大風呂敷広げすぎて、困っています。
次回は柳川さんの話にしようと思います。
それでは次回「2話でいきなり外伝かい?」にファイヤー!