新世紀マルチエリオン第参話 投稿者:坩堝(るつぼ)
新世紀マルチエリオンの第参話です。
有馬 瞬さんが以前書かれていますね。
でも、既に誰かが書いた話でも可って事でしたよね?
………それにしてもどこがマルチエリオンなんだ?(爆)
ま、これだけたくさんのSSが投稿されてんだ。
変なのが混じってたって誰も気付かんだろう(笑)


第参話 とらない、電話(A ringing after)


〜OPENING(とり憑かれたゲーマーのテーゼ)〜

とり憑かれたゲーマーと化した
少年よ正気になれ

かわいい彼女が今
部屋のドアを叩いても
ディスプレイをただ見つめて
微笑んでるあなた
まだ見ぬCGを
求めることに夢中で
夜明けさえまだ知らない
徹夜明けの瞳

だけどいつか気付くでしょう
ドアの外には
君の彼女 狙っている
恋敵(とも)もいること

とり憑かれたゲーマーのテーゼ
現実からやがて飛び立つ
ほとばしる熱いパトスで
世の中をなめてるなら
隠れCGを見つけて笑う
少年よ正気になれ


〜Aパート〜

「るんるんるるるるんるりら〜♪」
今日もマルチは楽しそうに廊下を掃除している。
それを見つめる浩之と志保。
「掃除ってそんなに楽しいもんかなぁ」
感心する浩之だったが、
「馬鹿ねぇ。どうせまたクラスの連中に押し付けられたに決まってるじゃない
  人の言う事には絶対に従う。それがメイドロボットの原則でしょう?」
との志保の言葉に反論できないでいた。



   とらない、電
                    
                 第
                 参
   話          話



「るん、る〜んるん♪」
「………(あの楽しそうな表情もプログラムに組み込まれているからなのか?)」
目の前のマルチは心の底から掃除を楽しんでいるように見える。
いや、そう思いたいだけなのかもしれない。
マルチと暮らしはじめて2週間が経っていた。
浩之はマルチを一人の女の子として接していた。
そんな浩之を周りの人間たちは奇異な目で見ていたが当人は全く気にしていなかった。

そんな浩之を見ながら志保は思う。
むしろこの場合、可哀相なのはあかりだろう。
今、あかりは彼氏をロボット取られたと噂されているのだ。
当のあかりは気にしていないようだったが………
そんな噂が流れている事に気付いていない浩之に苛立ちを覚える志保だった。
「ちょっと、ヒロ!確かに珍しいのはわかるけど、
  あのメイドロボットに構い過ぎてない?
  最近、あかりと一緒にいるところ見ないわよ。」
「るん、るるるる、るりらぁ〜♪」
「ん?なんだよ急に。
  別に俺があかりと一緒にいなくたっておかしくはないだろう?
  それに珍しいからって言うのはなんだよ。
  俺はそんな理由でマルチの面倒見てるわけじゃないぜ。」
剣呑な志保に戸惑いながらも浩之は答える。
「はぁ………全く、あんたの事だから噂なんて全然知らないんでしょう。」
「噂?」
「るんるんるるるるんるりら〜♪」
「やっぱり………いい?あんたは彼女を捨ててロボットに走った変態で、
  あかりはロボットに彼氏を取られた可哀相な子って噂されてんのよ!」
「なんだぁ、そりゃ!どうせおまえが流したデマだろう?
  誰がメカフェチの変態だ!」
「るん、る〜んるん♪」
「あのねぇ、私があんたはともかく、
  あかりを貶めるようなことするわけないでしょう?
  別にあんたが変態ってレッテル貼られたって一向に構わないけど
  あかりを泣かすような真似だけはしないでよね!」
「おい………俺はどうでもいいってか?」
「るん、るんるるんるる♪…」
「………………」
「………………」

志保と浩之は、マルチのところに無言で近づいてゆく。
「マルチ、お楽しみのところ悪いがちょっと静かにしててくれないか?」
「あ、すみません。うるさかったですか?」
「あたし達は今大事な話をしてるのよ。掃除なら他でやりなさいよ。」
自分達が場所を変えれば良いのに酷い言い草である。
「でも、わたしのクラスの担当場所はここですから他でと言われましても………」
「いや、もう少し静かに掃除してくれればそれで良いから。
  話が終わったら俺達も手伝ってやるから少し待っててくれよな。」
「ええ〜!浩之さんにそんなご迷惑はかけられません。」
とは言うものの、マルチの表情は実に嬉しそうである。
「あたしは良いってか?この子も結構良い性格してるじゃない。」
「あ、いいえ。そんなつもりじゃ………」
「志保も絡むんじゃねえよ。言葉のあやってやつだろ?
  ほら志保、オレ達が別の場所に移ればいいんだ。」
「わかったわよ。良い?あたしは手伝うつもりなんて無いからね。」
「あ………」
少し寂しそうに志保を見つめるマルチを無視して、
志保は先に行った浩之を追いかける。

「さて話の続きだが、噂の出所はわかるか?」
「そりゃ、この私にわからない事なんてないけど………
  なに?噂を流した奴に報復でもするつもり?」
「そんなんじゃねぇよ。俺とあかりはただの幼なじみだって教えてやるだけだ。」
「全く素直じゃないんだから………まあいいわ。明日まで待ってて。」
「わかった。じゃ、頼んだぞ。」
「はいはい、調べておくわね。
  ところでヒロ、クレーンゲームのジレンマって知ってる?」
「へ?クレーンゲームってUFOキャッチャーの事だろう?
  お前、今時クレーンゲームなんて言わねえぞ?」
「ほっといてよ。文句は作者に言って!
  それよりもそのクレーンゲームだけどさぁ。
  あんた、狙ったぬいぐるみが取れなくって、
  でもこれ以上出費はできないって悩んだ経験ない?」
「あるけど?」
「どうしても手に入れたいけど、そのために払う犠牲を考えると
  手に入れるのを躊躇ってしまう………
  そのことをクレーンゲームのジレンマって言うの。」
「………初めて聞いたぞ。」
「いい?あんたがマルチっていうぬいぐるみを手に入れるためには
  あかりを手放すっていう代償を払わなければいけないのよ。
  でも、あんたってどう見ても後先考えずに大金注ぎ込んで、
  意地でもぬいぐるみを手に入れるタイプよねぇ………
  だから、その場の勢いであんたがマルチを襲わないか心配なのよ。」
「人を獣みたいに………
  第一、マルチを手に入れるためにあかりを手放すってのは何だよ。
  俺とあかりはただの幼なじみだし、マルチも来栖川に帰すんだぜ?」
「今はそう思っていても、いつかあかりとマルチ、
  どちらかを選ばなければならない日が来るわ。
  でもね、マルチは製品化されれば買う事が出来るけど、
  あかりはお金じゃ買えないのよ。
  マルチを選んだらきっと後悔する。そう、絶対にね。」
「………マルチはぬいぐるみじゃねえ。」
浩之はその場を去った。
そんな会話が交わされてることも知らず、マルチは掃除を続けていた。
「(るんるんるるるるんるりら〜♪)」

・
・
・
・

「あ、藤田!」
自分を呼ぶ声に振り向くと一人の少年が駆けてくる。
「矢島じゃないか、廊下は走るなって教わんなかったか?」
「………お前が言っても説得力ないぞ。
  そんなことよりお前、神岸さんと別れたって本当か?」
「そのことか………別れるも何もオレとあかりはただの幼なじみだよ。」
「ふ〜ん、ただのねぇ………じゃあ、おれが神岸さんに交際申し込んでも構わないんだな?」
「あ?………お前、あかりのことが好きだったのか?」
驚く浩之に矢島は照れながらもはっきりと答える。
「ああ、だけど藤田と付き合ってるからって諦めようとしてたんだ。
  でも付き合ってるわけじゃないんだったら………」
「ま、勝手にしてくれ。オレには関係のない話だ。」
立ち去ろうとする浩之に矢島は慌てて本題に入った。
「ちょっと待ってくれよ。
  藤田が神岸さんと付き合っているわけじゃないっていうのはわかったよ。
  実は藤田におれと神岸さんとの仲を取り持って欲しいんだ。」
「なんでオレが。お前なら告白するくらいなんていうことないだろう?」
「いやその、神岸さんの前に立つと緊張しちゃって上手く話せるか自信がないんだ。
  だから、藤田におれの代わりに神岸さんにおれの気持ちを伝えて欲しいんだよ。」
「そういう事なら志保にでも頼めよ。あいつなら頼まなくったって引き受けてくれるぞ?
  雅史に頼むのも良いんじゃないか?あいつとは運動部同士で頼みやすいだろう?」
「………長岡さんに頼んだら、神岸さんどころか全校生徒に話しちまうよ。
  それと佐藤にはもう断られた。藤田に悪いからって………」
「志保だったらありえるな。雅史の奴もなに勘ぐってるんだか………」
「な、頼むよ。もうお前しかいないんだ。」
矢島は本気であかりのことが好きみたいだ。
自分みたいに自分の気持ちを持て余し、はっきりとした態度が取れない男より、
よっぽどあかりのことを大事にするだろう………
その反面、あかりを他の男に渡したくないという気持ちも大きかった。
自分の気持ちに整理がつかない浩之には矢島の頼みを引き受ける事はできなかった。
「悪いけど協力できない。」
「なんで?やっぱり神岸さんと付き合ってるんじゃ………」
「そうじゃなくって、自分でちゃんと告白するべきだと思うんだ。
  本気なら自分の気持は自分で伝えないと相手に失礼だぞ?」
「………そ、そうだよな。おれ、神岸さんに自分の気持ち伝えるよ。」
「がんばれよ。」
「サンキュー!」
駆け去る矢島を見送りながら浩之は自己嫌悪に陥っていた。
「………浩之ちゃん」
「あ、あかり!」
そこにはあかりがいた。
怒っているような、泣いているような、そんな表情だった。
後ろめたい気持ちで浩之はあかりを正視することができない。
「な、なんだ。さっきの聞いてたのか?」
「………うん。」
「どうするんだ?」
「矢島君には悪いけど断るよ。好きな人がいるからって」
「そ、そうか………」
「………マルチちゃんの掃除手伝ってあげるんでしょ?
  私も先に行ってるから、浩之ちゃんも早く来てね。」
「………わかったすぐ行くよ。」
あかりの顔を見る事ができなかった。
見たら最後、きっと自分の本音を言ってしまっただろう………
だけど、今の自分には言う資格がない。
「オレは卑怯だ………」
浩之は動くことができなかった。



         新世紀  
   MULTIELION 
   マルチエリオン 



〜CM〜
志保ちゃんNews!(^o^)b
4年の沈黙を破り、あの男がついに動いた。
神坂一 著「ロスト・ユニバース」
小説第4巻は4月発売だ!
TVアニメもテレビ東京系4月スタート!
みんな、エアチェック忘れないようにね(笑)
………本当に出るのかしら、小説(^^;)



   LITHIUM ION
   BATTERY
   MULTIELION

   EPISODE:3 
                      A ringing after



〜Bパート〜

「遅いわよ!ヒロ!」
浩之が戻ってきた時、そこにはマルチと一緒に掃除をしているあかりと志保がいた。
「志保、おまえさっき手伝わないって言ってなかったか?」
「う、うるさいわねぇ!あかりが手伝ってるのに
  私だけやらないわけにはいかないでしょう?」
「くすっ、志保はマルチちゃんを手伝う理由が欲しかったのよ。」
あかりの言葉に慌てて志保は反論する。
「そんなことないわよ!メイドロボットの手伝いなんて普通やらないわよ。
  私はあかりに付き合ってるだけですからね!」
「ありがとうございますぅ、あかりさん、志保さん。」
「あんたのためじゃないって言ってるでしょう!?」
「でも手伝ってくれていることに変わりはないですからうれしいですぅ。」
志保はマルチに背を向け掃除を続ける。
「あ、志保さん………」
オレはそうっと志保に近づき志保の肩をがっしり掴んでマルチの方を向けさせる。
「あ、ヒロ!なにを!」
振り向いた志保の顔は真っ赤に染まっていた。
「まったく素直に照れてりゃいいのに。」
「て、照れてなんかいないわよ!あ、あたし今風邪ひいてるの!」
「ええ!志保さん、お風邪をひいてらしてたんですかぁ!
  掃除なんてしてたら悪化しちゃいますぅ。急いで保健室に行きましょう!」
「え?あ?ちょ、ちょっと………」
マルチに手を引っ張られ保健室に連れて行かれる志保を、
オレとあかりは笑いながら見送った。
「さて、マルチ達が戻って来る前に掃除を終わらせちまおうぜ。」
「うん。」
さっきまで、あかりの顔を恐くて見れなかたのが嘘のように
浩之は自然にあかりと話していた。
「(しばらくは今のままで………)」
ずるいのはわかっていたが、もう少し今の関係でいたいと思った。

マルチが戻ってきた時、掃除は終わっていた。
「あ、浩之さん、あかりさん。お掃除しておいてくれたんですか?
  ありがとうございますぅ。」
最初のころは謝ってばかりだったマルチも最近はオレ達の好意を
受け入れ、礼を言うようになっていた。
「いいのよ。私達お友達でしょ?」
あかりの言葉にマルチは嬉しそうだ。
「あかりさんとお友達………」
「迷惑かなぁ」
「そ、そんなことないですぅ。わたしなんかとお友達になってくださるなんて………」
「わたしなんかって言うものじゃないわ。マルチちゃんはいい子なんだから。」
2人の会話を聞いていて、ロボットと人間の間にも友情は生まれるものなんだと思った。
オレだけが特別じゃない。志保だって本当はマルチの事が好きなはずだし、
きっとマルチのクラスでも友達が出来るようになるさ。

「で、志保のやつはどうしたんだ?」
「あ、志保さん。一人で行けるからって………
  心配だったんでついて行こうとしたんですけど、
  早く浩之さんのところに戻るようにって………
  志保さん、浩之さんみたいにわたしの頭撫でてくれたんですぅ。」
「そうか、よかったな」
「はい!」
「じゃ、帰るか。今日の晩飯は何にすっかなぁ」
「え?マルチちゃんが作ってるんじゃないの?」
「いや、マルチも料理は苦手らしくって、オレが作ってるよ。」
「すみませぇ〜ん。」
「じゃあ、今日は私が作ってあげる。
  そうだ、マルチちゃんにお料理教えてあげるね。」
「そうだな。あかりに教わればマルチも上手くなるだろう。あかり、頼めるか?」
「任せて、浩之ちゃん。」
「よろしくお願いしますぅ。」
「厳しくいくから覚悟してね。」
「か、覚悟ですか?」
「おいおい、本気にするなよ。」
オレ達は家路についた。

・
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「………誰がどれ作ったか一目瞭然だな。」
食卓からは、美味しそうな匂いと妙に香ばしい匂いが入り乱れていた。
ご飯と煮付けにサラダはあかりで、味噌汁と焼魚はマルチか………
魚は半分墨と化し、味噌汁は具が溶けていた。

「すみませぇ〜ん。折角、あかりさんが一生懸命教えてくださったのに、
  わたしがドジなせいで、失敗ばかり………」
「そんなことないよ。マルチちゃん、物覚え良いからすぐに上手くなるよ。」
「そうだな。あかりには面倒かけちまうけどしばらくマルチに教えてやってくれないか?」
「うん、毎日来てあげるね。」
あかりは嬉しそうに答えた。
マルチはまだ落ち込んだままだ。
「ほら、マルチ。見かけは悪いかもしれないが結構いけるぞ。
  魚だって半分は無事だし、味噌汁も具が溶けてまろやかな味に仕上がってる。」
「うん、マルチちゃん。美味しいよ。」
嘘だった。魚は無事と思われた部分も煙にあぶられ匂いが染み付いていたし、
味噌汁も塩辛かった。
でも、浩之とあかりは美味しそうに全て平らげた。
マルチはオレ達が美味しそうに食べているのを見て安心したようだ。
「お茶、入れてきますね。」
マルチが台所に行くのを見計らって、
「(あかり、すまん。お前まで巻き込んじまって)」
「(気にしないでいいよ。最初だけだから。)」
「(まあ、早くまともな飯が食えるように頼むわ。
   この調子じゃあガンになっちまう。)」
「(くすっ、そうならないようにがんばるね。)」

「お茶ですぅ」
マルチが持ってきた湯飲みの中は煮え立っていた。
「………本当に頼むよ、あかり。」
「………がんばってみる。」
不安を隠し切れない2人であった。

トルルルルッ、トルルルルッ………

「浩之ちゃん、電話が鳴ってるよ。」
「ああ、きっと志保のやつだな。」
受話器を取ると予想通り志保からだった。
「あ、ヒロ? 例の噂流したやつだけどさ………」
「あ、それもう良いわ。」
噂を気にする必要なんてもうなかった。
あかりとマルチの仲の良いところを見ていれば
根も葉もない嘘だってことにみんなも気付くだろう。
「ちょ、ちょっと。折角調べてあげたって言うのに、もう良いってどういうことよ!」
「すまん。必要なくなった。こんどヤックおごってやるから。」
「ちょっと、ヒロ!?」
ガチャ………
オレは受話器を置いた。
知らない方が良い。下手に知ってしまえばオレはそいつに何をするかわからない。
自分を押さえる自信がなかった。
それに志保の情報なんて当てにならない。
人違いだったら洒落にならん。

トルルルルッ、トルルルルッ………

「はい。」
「ちょっと、いきなり切るなんて酷いじゃない!
  良い?噂を流した奴だけど………」
ガチャ………

トルルルルッ、トルルルルッ………

志保の奴もしつこい。
まあ、頼んでおいてこれじゃあ納得いかないか。
しかし、だからといってこれ以上志保に付き合ってやるほどオレは隙ではない。
これから「過疎レンジャー」が始まるのだから。
こいつを見逃したら一生後悔する!

オレは、電話線をそっと抜いた。

ツーツーツー
「ヒロのやつ、明日覚えてなさいよ。」
復讐心に燃える志保であった。

その頃、矢島家では………
「おかしいなぁ。さっきから話中だ。藤田も長電話するなよなぁ。
  ひょっとして、相手は神岸さんかも………
  ああ!やっぱりあの2人は付き合っていたのかぁ〜!
  ………わかった。おれも潔く神岸さんのことは諦めて、
  2人のことを祝福しよう!
  ああ、おれってなんていい奴なんだ。」
勝手に自己完結している矢島だった。


つづく


〜ENDING(LEND ME ”TO HEART”)〜

Lend me "To Heart"
And let me play among ourselves
Let me see what Akari is like My sister and mother
In other words, Holy Mother!
In other words, a lunch, give me

Fill my heart with joy
And let me cook forevermore
She is all I long for all I worship and adore
In other words, please be true!
In actual fact, I love Chiduru!!


〜予告〜
料理が上達せず、浩之からも逃げ出すマルチ。
だが、浩之は少女をあっさりと連れ戻す。
そこに厳しい言葉はなかった。
次回、雨、待ち続けた後。
この次も、ふきふき、ふきふき〜!


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自己完結してるのは俺の方だ。
書き終わって自己嫌悪に陥る俺だった。
「あ、千鶴さん出してない。」
背後に迫る殺気を感じ、俺は死を覚悟した………