もしも電波が使えたら 投稿者:八塚崇乃
  其の壱

 もしもレミィが電波を使えたら
「Freeze!」
  苦悶の表情を浮かべながらも身動き一つできない浩之。
  レミィの瞳には狂気の光。そして手の中には弓矢が……


  其の弐

 もしも沙織ちゃんが電波を使えたら
「みんなっ、あたしのこと、『さおりん』って呼んで!」
  全ての生徒が彼女のことを『さおりん』と呼んでいる。
  彼らの眼はどことなく虚ろである……


  其の参

 もしもかおりちゃんが電波を使えたら
「あぁーーーん、梓先ぱーーーい」
  梓に奉仕をさせているかおり。
  梓の眼には生気が宿っていない……


  其の四

 もしも千鶴さんが電波を使えたら
「あぁっ、みんな私の手料理を食べてくれるのねっ☆  千鶴カ・ン・ゲ・キッ☆」
  耕一、梓、楓、初音、そしてたまが、黙々と料理を口に運んでいる。
  全員、白目をむきながら……


  其の伍

 もしもはるかが電波を使えたら
「(ぼーーーーーーーーー)」
  其の日、悠凪市の人間すべてが、
   なにもせず、ただぼんやりとしていた。


                                98/07/25
                                98/08/06改
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≪アトガキ≫
 まさた館長様。これが『もし電』の完成版です。
 こっちの方を掲載してくださいね。
 あと、このアトガキは消しておいてください。
                              八塚崇乃

 P.S.
  80000HIT、おめでとうございます。