プレゼントはみんなの気持ち 投稿者: 山岡
あかりが最後のろうそくを吹き消すとともに小気味よい音を立ててクラッカーが鳴った。
「あかりちゃんおめでとー」
といつもの調子の雅史。
「ったく、この年になって「おたんじょう会」もねえだろ・・・」
とめんどくさがるのが俺。
「その割には参加はするのよねぇヒロって奴は。」
と一言多いのが志保。
きっかけはあかりの「私・・・お誕生日はみんなと「おたんじょう会」したいな・・・。」のひとことだった。
俺は「やめろよガキくせえ」と一笑にふしたのだが雅史と志保の奴等が賛成して今回のような事態となってしまったわけだ。雅史はともかくとして志保の奴は面白半分だろうな・・・
「じゃあプレゼントタイムにしよーか?」
にこやかとした表情で言う雅史。
「ちょっとヒロ。マトモなもの買ってきたんでしょうねぇ。」
と志保がまるで俺がプレゼントでウケを狙っているような言い方をする。
「バッカやろ。お前じゃねえんだよ。」
ムッとする志保。俺も引く気はなく、あわや口喧嘩に発展するかに思われたその時、
「まってよ二人とも。私はみんなからのプレゼントならどんなものでもうれしいよ・・・。だからケンカなんて・・・しないでよ・・・。」
あかり・・・。見ると志保もすっかり毒気を抜かれてしまったようだ。ま、あかりに免じて今日の所は許してやっか。
「じ、じゃあ僕からプレゼント渡すね。」
場を取り繕うようにして言う雅史。そして雅史が取り出したものは・・・
[はいあかりちゃん!これでアゴ、鍛えてね!」
・・・骨ガム・・・。思わず吹き出しかける俺と志保。ま・・・まさか雅史がウケを狙ってくるとは・・・。
完全に固まっているあかり。「どんなものでもうれしい」と言ってしまった以上受け取らないわけにもいくまい。そこがまた笑える。
「まさか雅史もウケを狙うとわねぇ・・・」
つぶやく志保。・・・ってちょっと待てよ!?雅史「も」!?
と、いうことはつまり・・・
「ほらっあかりっ。私からはコレよっ。」
気を取り直し、志保の方を向くあかり。
「あ、ありが・・・・」
礼の言葉が途中で途切れる。何故なら志保の持っている物は・・・
「ペ・・・Pテグリーチャム・・・」
雅史も必死に吹き出しそうになるのをこらえている。
ほとんど泣き顔のあかり。すがるように俺の方を向く。
「ひ・・・浩之ちゃんはちゃんとしたもの買ってきてくれたっていってたよね・・・。」
まるで前の二つがちゃんとしたものじゃないような言い方だ。まあ、気持ちは分かるが・・・。
俺は無言であかりへプレゼントを取り出した。
「それ」を見た瞬間志保と雅史がとうとう吹き出してしまった。
あかりが涙声で言った。
「な・・・何なのそれぇ〜!!」
「砂トイレ。」

以来、二度とあかりがおたんじょう会を開こうなどと言い出すことはなかった。めでたしめでたし。
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皆さんはじめまして!山岡と言います!
あかりファンの方々、申し訳ない!
でも、あかりって矢島とならんで「いじめてくん」ってカンジしませんか?(すいません!)
ともかくこんな駄文ですが感想などいただければ幸福の極みでございます!
では、今回はこのへんで・・・