申し訳ないです 投稿者:よっしー


僕、いつもレスとか他人の感想とか書けないんですが、仕事中にしかインターネットが出来ないから
なんです。
メールでの感想は返していますが、仕事中にこの更新速度が速い即興小説の感想を書くのはかなり難
しいので、ご勘弁下さい。
そう、いつも仕事の合間の10分位を利用して書いてます。マジな即興なんですね………
(えばれませんね、不良社員丸出しですもの)
用件のみの書き込みばかりしちゃってるんで、何か即興で書きますね。
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朝、公園をランニングをしていると、いつも彼女と出会う。
知り合いでは無いんだけれど、この公園をランニングしている人達は知らない人同士でも
挨拶を交わすのがきまり(というか、習慣というか)だから、ちょっとくらいの挨拶はしていた。
「あ、おはよう」
「……ふふっ………おはよう………」
妖しい雰囲気というか……色気というのか、とにかく大人っぽい雰囲気で、とっても綺麗な女性だった。
歳は………僕と同じ、高校2年くらいかも知れない。でも、年上っぽい、大人な雰囲気を持った人だ。
それに……彼女は、金持ちなのかも知れない。ジャージやシューズはいつも新品だったし、
なによりも彼女自身、そういうオーラを身に纏っている人だったからだ。

ある朝、ランニングをしようといつもの公園の入り口に来た。
すると、公園の正面に黒いリムジンが止まった。
すると、中からは、いつも朝会う彼女が出てきたのだ。うわぁ、マジで金持ちのお嬢様だったんだ。
「セバスチャン。もう、送って下さらなくてもいいのに。」
「いえいえ、事故に遭われでもしたら大変でございますし、
  老人は朝が早いのでお気遣い無用でございます。」
「じゃあ、ここで待っていてね」
うへぇ、「じいや」(それもセバスチャンとかいう名前だよ)と会話してるよ。金持ちの世界だ。
「!あら?」
「や、やぁ。おはよう。」
「あら?」
彼女に声をかける。彼女は少し困った顔をしながらも、応えてくれた。
彼女は僕の近くに来ると、「一緒に走りましょう」と小声で言ってくれた。

やった。彼女と自然に、二人でランニングだ。
彼女の名前は来栖川綾香さん、どうやら財閥のお金持ちらしい。車の中の使用人に見つかると
色々と面倒になるから、公園の入り口から連れ出してくれたらしい。
「変な所を見られちゃったわね……本当なら、ここの人には余り正体を知られたくなかったわ………」
「でも、前からそうかなって、思ってたよ。何となく」
「そう?」
照れくさそうに笑う彼女の横顔は、とても綺麗だった。
「なんか、でも、それだけじゃない気がするな」
「え?」
「君にはもっと、謎があるって言うか、奥が深そうな………そんな魅力が有るよ。」
「(くすくす)……お上手なのね、ひろし君って。気を付けなくちゃ………」
「あ、いえ………え?」
僕の名前、言ってないのに。今、確かにひろし君って。
「お姉様から聞いたの。」
「???え、あ、はぁ?」
こんな綺麗な人のお姉さんなんて、知り合いに居たっけ?
「お姉様の占い、とても良く当たるの。」
「へ、へぇ。占い、ですか………」
「ひろし君が今度、柔道選手権で優勝するって言ってたわ」
「………」
確かに僕は柔道選手だし、今度の大会では優勝を狙ってるけれど………
その日の朝のランニングで、彼女は底知れない女性だ、と判った。
機会が有れば、また一緒に走ってくれるという約束をして、彼女と別れた。

「今日はラッキーだったなあ。綾香さん、かぁ………」
学校の帰り道、僕はぼーっとしながら今朝の事を回想していた。
そうだ、月刊柔道を買おう。買った事がない雑誌だったけど、先月インタビューを受けたから、
今月にその記事が載ってるはずだ。本屋に行く。1冊だけ、あった。
「あれ?」
表紙に………でっかく、綾香さんの顔が。「柔道も私のモノよ」だって?
早速買って、読んでみる。
彼女はエクストリームとかいう異種格闘技の女子チャンピォンで、女性格闘家の中では
敵無しのスーパープレイヤー。
有名な高校生女子格闘家を総ざらいにKOし、それでも飽きたらずに
高校生男子格闘家に試合を申し込んでいるというのだ。
で、何と僕のライバルの柔道選手に試合を挑み、肋骨を折ってKO勝利したらしい。
「………………」
複雑な気持ちになった。

次の日の朝、僕は公園の前で待っていた。
昨日と同じ時間に、彼女が車で公園にやってきた。
彼女は何事も無かったように、僕ににっこり笑いかけてきた。
僕は、それに応えずに、昨日買った本を渡した。
彼女も(自分が表紙の本だというのに)初めて見たらしく、僕の目の前で、本の内容に目を通した。
「僕と、闘って欲しい」
僕がそういうと、彼女は微笑んで「いいわ」と応えた。

彼女に案内されたのは、近くの高校の柔道場だった。
そこの柔道部で朝練が行われていたが、綾香さんの顔が相当利くらしく、
僕達の試合の為に、練習を止めてくれた。
柔道着に着替えると、彼女も柔道着に着替えていた。
「エクストリームのルールも知らないんでしょう?柔道ルールでいいわ」
彼女はさらりと言った。
柔道は体重差がかなりのハンデになるが、彼女はそれも結構だ、と言った。
僕も、彼女の言うことに全て従った。
彼女の足さばき、体のキレ、見た事もない位のかなりのハイレベルの選手だという事が一目で分かったからだ。
彼女はまだ、微笑んでいる。僕は、少し、緊張していた。
「始め!」
ここの柔道部の人が審判になって、始めの合図をかけた。
スパッ!
一瞬で懐に入られる。背負い狙いだ。僕は彼女の背中の上に一瞬乗ってしまったが、
警戒していたので体重を取られずに、そのまま体を浮かせて彼女の横に移動した。
(いける!)
僕は彼女の体を横から捕まえ、裏投げに持っていこうとした。掴もうと前のめりになった所で、
足がスパっと払われた!
「あっ!」
体が宙に浮く。僕は腕を思いっきり引いて、彼女に密着して倒れるのを防いだ。
スパっ!
また、足をすくわれた。今度は体勢を直せずに、畳に倒れ込んでしまう。
どんっ!畳に倒れる感触。
「一本!」
………………完敗だ………
天井を見上げていると、彼女が顔を覗き込んできた。
「どう?気が晴れたかしら?」
「………」
君はやっぱり、まだまだ謎が深い人だな。こっちの心は全て見透かされているような気がするよ。
「やっぱり、勝てなかったな。」
「私が、あなた達の勝負の邪魔をしてしまったのね。ごめんなさい」
「いいさ。どっちが強いかを競っていた訳じゃない。これからはオレ達、
君に勝てるようになるまで、頑張るつもりだよ」
勝負をするまでもなく………いや、ライバルが負けなくても………
僕が、君に会った時から、僕は君を目指す事になっていたんだ。
「柔道選手権が終わったら、もう一度試合してくれないか?」
「いいわよ」
彼女はいつもの調子で、さらりと応えるのであった。
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むふーっ、小説書きたい欲が満たせた。
さーて、また仕事しようっと!
僕は綾香様萌えだったんだけど、綾香様小説書いたのは初めてだったりします。