──全く。 ルカは初音の部屋から出ると、苦笑しながら天井を見つめた。 ──母子そろって少し鈍いんだよなあ。 意味もなく、床を爪先で叩いた。 ──しかし、これからどうしたもんかね…。っていうか、他の皆さんにどう説明する?一回で納得し てくれるかな…、それ以上に、どうやったら戻れるかも分からないし。 ぼそぼそとそういった後、ルカは静かに溜息をついた。 ──僕の着替え、この部屋の中だったよ…。 そう呟いたときだった、横から、ドアの開く音が聞こえた。 反射的にそっちを向くと、そこには、 「あ──、ち、千鶴さん」 千鶴がいた。 「あ──なたは…」 一瞬何が何だか分からない、と言った複雑な表情をした後、彼女は呟くようにそういった。 「お久しぶりです──と言っても、「こっち」がどのくらい立ってるかは分からないんですけどね」 やはり苦笑しながらルカは言った、自分が名を名乗っていないことには気がついてない。 「…ええと、どなたでしたっけ?」 相変わらず複雑な表情を作りながら、千鶴は言った。 「…え?前に一度言いませんでしたっけ」 「あの、メグちゃんの隣にいた方ですよね…?」 「そうそれ、──前に行ったと思ったけどなあ。ま、いいか。僕の名前はルカ・アークウェルです」 ──しかし、メグちゃんのことは覚えて置いて…。 「あ、思い出しました。確かに聞いてますね…」 千鶴はそういってチロッと舌を見せた。 ──この人出なきゃ、様にならない仕草だね。 ルカがそう思ったときだった、いきなり体中に悪寒が走った。 「…思い出しました。あの…タケダ何とかが言っていた、耕一さんの×××の相手って誰なんですか?」 悪寒の原因は千鶴だった、顔は笑顔のままだが、目が笑っていない、ルカは、思わずに三歩後ろに下がった。 「あ、あの、それは」 ──何故僕に聞くんだっ、確かに知ってるけど。っていうか、この人僕が耕一さんの生まれ変わりだ ってこと知らないって。…耕一さんが言ったとは思えないから、初音さんかな?何にせよ、言ったら 耕一さんの命はないな。 そして、耕一が死ねば、彼等の命も消えるのである(ここでは敢えて、パラレルワールドの存在は 否定しておく)、さすがのルカも、かなり慌てた。 「知ってるんですか?」 一歩踏み込んでくる千鶴。 ──どうやら、手当たり次第聞いてるだけみたいだな。 だが、そんなことが分かったって、何の解決にもなってない。 「いっ、いえっ、し、知りません。だ、第一僕が知ってるわけ──」 ──ないじゃないですか、というルカの科白を聞かずに、 「──そうですよね」 と、千鶴は言った。 ──あれが出鱈目だとは考えないのか?この人。 ルカは、少し苦笑しながらそう思った。 「ところで、どうやってこられたんですか?」 表情も話題も変えて、千鶴が言った。 「え?ああ、──皆さんが集まったところで説明しますよ」 一刻も早く千鶴の前から立ち退きたいルカは、出任せ気味にそういった。 「──それじゃ、その時は着替えて入らして下さいね」 ある意味特上の笑顔を浮かべながら、千鶴は去っていった、ルカが息を思いっきり吐いたのは、 言うまでもない。 ──早く着替えおわんないかな、二人とも。…でないと、覗くぞ。 邪なことを考えながらも、結局は出来ないルカであった。 … 続く … ------------------------------------------------------------------------------------------ 呪われとんのか、このお話は。 と、言うわけで、またも時間切れです。 誰か助けて(どうやってだ)。 後、何だかいわゆるスランプ気味だ。 書きたいものが書けない。 このお話はリハビリだというのに。 書けるだけましなのかな? 久々野さん 感想、有り難うございます。 後、瑠璃子さんシリアス良かったです、もっとも、まだ一回しか読んでませんが。 健やかさん 注目の的なのか?僕は。 ただ、自分が調子に乗ってるのは事実です。 ところでその三人、考えてみると同タイプですね。 無口の人さん 日記ですか、しかし、あかりちゃん怖い(笑)。 山に喩えるなら…今僕は昇ってるつもりで下ってます。 ジン・ジャザムさん お願い、マルチ助けて(笑)。 どうなるのかな、この後。楽しみですう。 祢本さん 頑張ってくださいね☆ 後、やっぱり感想もらうと嬉しいですよね。 西山さん 僕は初音ちゃん属性(?)です(どきっぱり)。 楓ちゃんも好きだけど(じゃなかったら、お話書けないです)。 UMAさん メール有り難うございます(毒電波ですか)。 マジネタでしたか、嬉しいですぅ。 でわでわ・・・(くそぅ。スランプ治ったら、千鶴さんのシリアスかいてやるっ)