ロマンスワールド外伝(仮題) 投稿者:ゆき


性懲りもなく、あらすじ

の、筈でしたが、ゆきが嫌がった、他のネタが浮かんだ、雫のトゥルーエンドが見れないなど、その
他諸々の事情により、「ロマンスワールド外伝(仮題)」は、前回限りで中断することに──

         ずごぉぉぅんっ!(メグのはなったフレア)
ゆき:ふっ…前回と同じ展開とは…我ながら芸がないな。
メグ:お、お兄ちゃんが怒るわけが、少し分かった気がする…それより、どうして
   フレアをうけて生きてられるの…?
ゆき:なっ!?フレア!?ええ?嘘おっ!ぐ、今頃になって…ぐあああああ!
      断末魔の悲鳴と共に朽ちていくゆき、その後には、○CL液が残った。
ルカ:あーあ、LC○液に戻っちゃった。こいつ、クローンだったのかなあ。
ゆきMK-W:知らない。たぶん僕、四人めだと思うから。
メグ:きゃあっ!お兄ちゃんッ!この人、いきなり出てきたよおっ!
ルカ:メグちゃんを脅かすとは…いい度胸してんじゃねえか…
            少しずつ秘められた力を解放していくルカ…次号をまてっ!
ルカ:これ以上延ばすなあっ!
                真相は闇の中に──(大嘘)
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 俺は、そう叫んで窓に近寄った、外には──
「…鬼なんていないじゃないか…」
 ──何もいなかった…いや、正確に言うと子供しかいなかった。9歳か10歳くらいの子供が、
一人いるだけだ。
「でも、鬼の力は間違いなく感じます…とすると、私達の死角となっているところにいるんでしょうか」
 少し心配そうな顔をしながら、千鶴さんが言った。
 …いや、そうではない、俺は確信していた。鬼は間違いなく、俺達の見えるところにいる何故なら
それは──
 俺がそれを口に出そうとしたときだった、ルカが、メグちゃんを抱えて外に飛び出した。おいッ!
ちょっと待て、ここの高さはどう考えたって、三階分くらいあるぞっ!(今、新たに語られる事実)
 だが、ルカは軽やかに着地した、何とも馴れていると言った感じである…「こっちの世界」では、
こんなのは常識の範囲内なのだろうか。そんな俺の考えをよそに、ルカはメグちゃんを抱えたまま刀
を引き抜いた。
「…俺達も行こう、いくらあいつが戦い馴れしているとはいっても、鬼に敵うとは思えない…」
 俺がそう言うと、みんな同時に頷いた。少しずつ鬼の力を解放していく…(さっきまでのは、まだ
本気じゃなかったのだ)そして、俺達も外に飛び出した。
「すごい…この間のよりも強いぞ…」
 ルカは、ある一点を見据えながら嘆いた…その視線の先には──さっきの9歳ぐらいの少年がいた。
「え?え?どういうこと?どういうことなのよっ!耕一っ!」
 梓は、まだ鬼がどこにいるのか分からないようだ。俺は、そんな梓に苦笑しながらも、ちょっとし
た説明を始めた。
「あれだよ、あれ──」
 俺は、そう言って少年の方を見た。
「──あのガキが、「鬼」なんだ」
「うっそおっ!?あんなちっちゃいのが?」
「鬼の力に目覚めるのに、年齢制限はないんだろ?」
 現に、俺は小さい頃鬼の力を呼び起こしてしまったことがある。
「そのとおりじゃ惚けえっ!」
 少年が、よく通る声で叫んだ。何か、柏木家の食卓を思い出してしまう。
「やっと分かったかあっ!何歳だろおが、力に目覚めるときゃあ目覚めんのじゃあっ!」
 さっきまでの緊迫した雰囲気は何処えやら、俺達は呆然とその場に立ちつくしていた。
「こ、耕一お兄ちゃん…なんか、前にもこんな話し方する子供がいなかった…?」
 横にいた初音ちゃんが言った。俺は心の中で、それは初音ちゃん自身だよ、と嘆いた。
 しかし、この子は誰なんだろう、俺達の家系以外に、鬼に目覚めた奴がいるなど
──きいたことがない。
「んだそこのガキぃっ!」
 三度少年の罵声。それは、どうやら俺に向かっているようだった。にしたって、十歳以上年下であ
ろうこの少年に、「ガキ」呼ばわりされるとは…
「てめえ、俺が誰だか不思議がってんだろおっ!教えてやるぜえっ!俺様は「タケダテルオ」様じゃ
あっ!しらねえとはいわせねえぞこらあっ!」
 …全身から血の気が引いた、おそらく、初音ちゃんも同じ状態じゃないだろうか…タケダテルオ、
俺と初音ちゃんはその名前を知っている、何故ならその名前は──
「──あの時のリュックの、持ち主──?」
「そのとおりじゃあっ!やあっと気付いたかこの幸せモンがあっ!だが、その幸せのおかげで俺はい
きかえっちまったんじゃあっ!おまえが、おまえらがあそこで、×××(諸事情により、掲載できま
せん──ポっ☆)で×××(諸事情により──以下略)をしたから──」
「だあああああっ!それ以上言うなあっ!言ったらこの場でおまえをコロスッ!──つうか、それ以
上言ったらこの俺が殺されるっ!」
 俺は、慌ててタケダテルオの言葉を遮った。まだ初音ちゃんの名前こそ出ていないものの、顔を見
れば一目瞭然だ。
…ていうか、もう既に千鶴さんは疑惑の目で見ている…ああ、あの時の目だ。
「こ、う、い、ち、さ、ん?誰とそんなことなさってたんですか?」
 その台詞を聞き、タケダテルオは言ってはならない台詞を吐いた…それは、その台詞は、彼にとっ
て「死」を意味した。
「…コッワイおばはんやなあっ!耕一ぃ、変なこと言って、すまんかったなあ」
「「ああ、言ってはいけないことを…」」
 俺と梓の声がハモった。そして、恐る恐る千鶴さんに目を向ける。
「ふっ、ふふっ、この私を…「オバサン」呼ばわりしましたね…ふふふっ、『あなたを、殺します』」
 刹那、千鶴さんは翔んだ。
 風を切ながら、タケダテルオに近づく。
 ズバアッ!
 あっけなく勝負は付いた。時間にしてわずか二秒半。
「な、なんでやねん、なんでわいが死なあかんねん、なんでやあっ!」
 口調を出鱈目な関西弁に変えつつ…じゃない、胸と頸動脈から血を流しつつ、哀れな鬼は生命の炎
を消した…
 ほ、ほんとにいいのか?こんなんでっ!だってこいつ、俺より強かったぞ?冗談抜きでっ。それな
のに、俺より遙かに劣る千鶴さんが一撃で?ひょっとして千鶴さんて、──感情で力が変化するとい
う、ヒーロータイプの人なのか?…
今度からは、あまり怒らせないようにしよう。
 タケダテルオの骸に目をやる。考えてみると、俺ってこいつに救われたんだなあ。
 すると、タケダテルオの骸が崩れだした…そっか、こいつ、もう死んでたんだっけ──俺は、そん
なタケダテルオが可哀相に思えた。
 そんな風に俺が黄昏ていると、
「こういちさん?黄昏ている暇は無いですよ。さあっ!誰としたのか、白状してもらいましょうかっ!」
 と、千鶴さんが叫び(グラフィック:「あなたを、殺さなければならない!」)、僕の胸ぐらを掴
もうと──!
「えっ!?」
 ──したが、掴めなかった。千鶴さんの手が、俺の体をすり抜けたのだっ!いったいどうしたと言
うんだ?
「──あっ、そうか」
 ルカが、思い出したように言い始めた。
「──あの子が今回の事件の元凶だったんだ。あの子のおかげで、精神体だけでなく、生身の体も持
って来れたんだ…」
 そうか、あいつが死んだ今…俺達の体は──
「──消える」
 俺がそう嘆いた途端、千鶴さんと梓と楓ちゃんの姿が消えた。そして、俺と初音ちゃんも精神体の
姿になった。
 ふと、俺は二つだけ聞きたくなった。
「消える前に、二つ質問していいか?」
「「どうぞ」」
 柔らかな笑みを浮かべながら、目の前の二人は答えた。
「一つ、何でおまえは、俺達の名を聞いて無反応だったんだ?結構違和感感じねえか?もう一つ、さ
っきおまえ、「この間の」って言ってたな、この間って、何のことだ?」
 俺は一気に言った。するとルカは、あまり関係のなさそうなことを喋りだした。
「600年前に現れた魔王ですけど…やってきたのは一人ではなかったんです。僕達は──その中の
一人なんです」
 俺達は絶句した。一人だけでもかなりの話なのに、メグちゃんもそうだとは。
「八人ぐらいいたそうです。ですがその多くはいまだ冬眠したままで、目を覚ましたのは僕を含めた
四人だけらしいです。
その中の一人を、この間倒しました。それがさっき言った「この間の」奴なんです──」
「じゃあすると──」
「──魔王と呼ばれているものとは、あなた達が呼ぶところの「鬼」なんです──」
 またしても絶句する俺達。
「エルクゥは輪廻転生をする──ですよね?そして、前世の記憶も残る。僕たちは知っていたんですよ、
あなた達のことを…」
「じゃあ、まさか」
「600年の時を越え、あなた達はこうして出会ったんです。──ルカとメグとして」
 体が消え出す。もうこの世界にいられなくなったのだろう。俺は最後に、
「…また会おうな、二人とも」
 と言った。
「ええ。ですが、それはあなた達の頑張りにかかってるんですからね──」
「「──お父さん、お母さん」」
 そして再び、俺達を光が包み込む──

 目を開けると、俺達はいつもの食卓に戻っていた。料理は冷めていない。一瞬のことだったのだ。
 いや、ひょっとしたら全て夢だったのかもしれない。
 食事中は、誰も口を開かなかった。

 俺が縁側で涼んでいると、初音ちゃんが隣にやってきた。
「耕一お兄ちゃん。──ルカ君とメグちゃんのこと──夢じゃ無いよね」
 そしてそう言った。俺は迷うことなく、
「夢な訳──ないさ」
と答えた。するとメグちゃんは微笑みながらいった。
「そうだよね。私達、本当に二人に会ったよね──ねえ、もう一回会えるかな」
「会えるよ──」
 そう言いながら、俺は初音ちゃんを抱きしめた。
「──そのためにも、ずっと好きでいようよな」
「──うん。私、ずっと耕一お兄ちゃんのこと好きでいるよ──」
 二人は、静かに抱き合った。
                      … 了 …
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 すいません。何も考えずに書いていたものだから、いきなり中断──じゃないっ!終了してしまい
ました。
 後もう一つすいません。自分の作った世界と、痕の世界をつなげていたら、こんなんになってしま
いました。
 やっぱ、筋道立てて書かなきゃダメって事か…特に連載になると…(当然だ)
 まあ、何にせよ終わって良かった。

 次は、スキーネタを予定(浩之君とあかりちゃんで)。

 UMAさん
 メールありがとうございます。そしてすいません。
 もっと長くなるかなーっと自分でも思っていたんですが、いきなり終わってしまいました。
 「「お父さんとお母さん」」も「中断」も、現実のものになってしまった…
 そうそう、ヤンキー初音と真マルチの戦い、何か楽しいです。
 二人とも一番好きなキャラだし(くすっ…)。

 アルルさん
 その楓ちゃん、いい。
 というか、そんな娘が好きな僕。だからそのシリーズ好き。
 
 後、ちょっと場違いなんですが。
 雫のトゥルーエンドを見ていないって言うのも本当です。
 良ければどなたかヒントを…

 でわでわ・・・(雫は、昨日買ったものですう)