月が出ていた。 血のように紅い月が。 私の前からいなくなったあの人もこの月を見ているのだろうか? 日に日にあの人への想いが強くなる。 昼が来て、夜が来て、また昼が来る。 変わらない日々。 ただあの人だけがいない。 幾千の夜を越え、幾千の昼を越え、再び出会った二人なのに・・・・ 待っても、待っても、帰ってこないあの人。 いつまで待てばいいのか。 待っているだけではダメなの? それなら私はあの人を探しに行こう。 あの人の手に抱かれるために、あの人の愛を手に入れるために。 私はあの人と同じ鬼となってあの人を追いかけよう。 たとえあの人が罪を犯しても、たとえ姉さんが私を止めたとしても、私はあの人と歩いていこう。 何処までも、何処までも、たとえ煉獄の炎に焼かれようとも・・・ 耕一さん・・・あなたに会いに行きます。 THE END --------------------------------------------------------------------------------------- こんいちは、あるいはこんばんは初投稿のミヤコ屋です。 つたない文ですが少しでも皆様のお目にとまれば幸いです。 私は、少々楓と言うキャラに魅了されているようでして、今回このような文を書かせていただきました。 ゆえに少し楓と言うキャラを語らせていただきたい。 私の中で楓は『恋に生きる少女』です。 彼女は耕一の為ならたとえ姉妹と言えども敵に回す事ができる、そんなイメージがあります。 おそらく、エディフェルのイラストのせいだと思います。 鬼としての苛烈さ、そして次郎衛門を見る眼差し、いつのまにか惹きつけられていました。 このように楓好きな私ですがまた機会がありましたらお会いしましょう。 PS 次は『この世で一番愛しいあなたへ 〜千鶴の章〜』かな・・・できたら良いんですが。 シリアス / 痕 / 楓