R/Dより「iセリオ」を頂きましたので 記念ということで −−−−−−−−−− いつっ! 俺は慣れない料理をしようとして……手を切った。 情けない。 台所には見事な残骸の数々……ありがとう。君たちの尊い犠牲は忘れないよ…… 普段はセリオがやってくれるんだが、今朝からバージョンUPの為、 来栖川の研究所に行っていて戻ってくるのは明日の夕方だそうだ。 そこで自分で晩飯を作ろうと思ったのだが…… ま、食べれそうな物は何とかできた。某旅館の会長サンの手料理よりは ましだろう。うん。きっとそうだ。 「いただきま〜す」 パクッ …………ウルルルルル〜〜〜 俺は素直に外に食べに行けばよかったと後悔した。 ……最近、セリオの料理ばかり食べていたから、余計にそう思った。 「ええい、もう寝る!!」 やけっぱちになった俺は寝ることにしたが……まだ8時前だぞ、おい。 寝れる訳ないじゃねえか。 しかしセリオのバージョンUPか……どうなるんだろうな…… そうこうしている内に寝てしまった…… ゆさゆさ 「−浩之さん、起きてください−」 ゆさゆさ 「−浩之さんってば−」 「う〜ん、セリオ、あと5分…」 「−…もう、しょうが無いですね…−」 チュ 唇に柔らかい感触。これは…… ガバッ 俺は跳ね起きた。 「セ…セリオ、今のは…」 「−あ、起きましたね浩之さん。ご飯はもう出来てますよ−」 「セリオ、今、何をした?」 「−目覚めのキスですが、お気に召されませんでしたか?−」 「い、いや、大変気に入っ…」 セリオの格好を見て、俺は絶句してしまった。 …フリフリのエプロンをしていたのだ……他に何も着ずに…… 「セリオ、その格好…」 「−はい、浩之さんの好みを吟味した所、この格好が最も好まれると出たのですが−」 「そ、そうか」 「−お気に召されませんか?−」 そう言って悲しそうな顔をするセリオ。俺はあわてて 「い、いや、これからはその格好で起こしてくれ」 「−はい!−」 ぱあっと顔を輝かす。…セリオってこんなに表情豊かだったっけ? しかし、別の所まで起きちまいそうだな。 「所で、バージョンUPはもういいのか?」 「−ええ、予定より早く終わりましたので。それから長瀬主任からこれを−」 そう言って差し出される手紙が一通。 長瀬のオッサンから? どれどれ 『やあ、藤田君、元気かね? 私達の娘を大切にしてくれてありがとう。 セリオが愛されていることが良く解るよ。この手紙を読んでるということは もう新しいセリオと会っている訳だがどうかね? 今回のバージョンUPで感情表現力とより主人(藤田君のことだが)へと 好かれ様とする訳だが。 ま、例によって何か不都合が有ったら言ってくれたまえ。』 相変わらず、実験材料か何かと勘違いしてないか? このオッサン。 「なるほど、それでその格好になる訳か…」 俺がそう言うとセリオは腕を前で組んでモジモジしている。 …かわいい。 俺は悪戯したくなった。 「セリオ、こっちにおいで」 「−? なんでしょうか−」 疑いもせずに近寄ってくるセリオの腕を取ると俺はベッドの中に引きずりこんだ! 「−あっ(ハートマーク)駄目です、そんな…−」 『iセリオでもいいよね』 「うなわけあるか〜〜」 ガバァッ 「はあはあ、なんて夢だ。…思わず夢にツッコミをいれてしまったぜ。ふっ」 「−どんな夢だったのですか?−」 ビクゥ 「や、やあセリオ、早かったね」 「−予定通りの時間ですが?−」 「なにい〜」 時計を見ると『16:33』 ぐぁ、20時間ぐらい寝てたのか。 せっかくの休日が……はは。 「−所で浩之さん、あの台所−」 「はは、すまん、綺麗にしといてくれ」 「−解りました。今晩は何を食べたいですか?−」 しばらく悩んだが 「和食で適当に頼む」 「−はい−」 実に淡々とした返事。セリオらしいと言えばそうなんだが…… どこがバージョンUPしたんだろう? 「上手い!!」 実に24時間ぶりの食事。前回の食事があれだった所為も有り、実に『上手い』 某旅館次女も幼なじみもAK−1もここまでの味は出せないだろう。 「−おかわりなら沢山有りますから−」 「わきゃった」 「−食べながらしゃべらないでください−」 「なあ、セリオ、どこがバージョンUPしたんだ?」 セリオが煎れてくれたお茶を飲みながら尋ねた。 今まで観察していたのだが、違いが全く解らなかったのだ。 「−今回のバージョンUPにて、内部演算の2.3%の向上と消費電力の3.3%ダウン が得れれました。トータルで4.1%の処理能力UPです−」 「へえ、それは凄い」 「−それともう一つ。これは試作機である私だけに付けられた実験的な機能なのですが−」 「それは?」 「−カラーコーデネイトが出来るようになりました−」 「カラーコーデネイト?」 「−はい。こういうことです−」 セリオの言葉とともに見事な緋色の髪が黒髪に変色したかと思うと、 青、黄色、緑、ピンク、赤、紫、白と変色した。 「なるほど」 「−サテライトサービスと併用すれば256万色から選択でき、 各マスターの好みに合わせた調整が出来るようになります。 また、今は髪のみでしたが、同様に肌の色も変色できます−」 「…なあ、肌の色って、青とかもか?」 「−はい。お望みであれば、左右半身づつ別の色も可能ですが? ご覧になりますか?−」 「い、嫌、いい」 俺の頭の中にはキカ○ダー01状態のセリオが浮かんだが、 慌てて追っ払った。……阿○羅男爵ってのも有りだな…… 「セリオ、元にもどって」 「−あと、iモードもありますが?−」 「iモード? なんだ?」 「−百聞は一見にしかずと申しますので、では−」 セリオは目を閉じると……あ、肌の色がだんだん抜けてきて…… う、うわ〜〜 は、肌の色が…ない。白いとかじゃ無くて『無い』『透明』なんだ。 …当然、なかの機械、カメラアイだとか配線だとかが見える訳で…… へ〜〜、セリオのなかってこうなってたんだ。へ〜〜。 「−これがi(インジブル)モード・マルチバージョンです−」 「なるほど、インジブル(見えない)モードね……マルチバージョン? なあ、ひょっとして……」 「−はい、セリオバージョンもございます−」 「ここまできたんだ。それも見たいな」 「−見たいんですか?−」 そんな台詞とともに元の色にもどるセリオ。うん、こっちのほうがイイナ。やっぱり。 おや、セリオが困っているぞ。どうしたんだ? そんなにセリオモードは問題でも有るのか? でも、嫌がられると余計見たくなるよな。 「ああ、見たい」 「−解りました。では−」 セリオは突然着ている物を脱ぎだした。おお、ストリップショー! 踊り子さんには手を触れないでください。そんなフレーズが頭をよぎる。 って違うだろ、おい。 「おい、セリオ」 「−服は邪魔ですから−」 淡々とした返事。まあ、そう言うなら。…相変わらず見事な体だな。 見慣れたつもりなんだが、つい見とれてしまう。 セリオは全て脱ぎ終えると… 「−では、いきます−」 ブーーン 低い振動音。なんだ? あ、ああ!! セリオがいなくなったぞ? どこいった? 「セリオ? どこだ?」 「−目の前にいますよ。浩之さん」 「なに?」 声がした方へ手を伸ばして見ると…なにか柔らかい物が掌に当たった。 とりあえず握ってみる。 「−あっ−」 ……柔らかい……セリオの胸の感触……でも手の先には何も見えない…… ってことは、今、セリオは透明ってこと…か? す、凄い。凄いぞ!!! 「−どうですか?−」 「凄いぞセリオ!」 そういって現れるセリオ。映画とかでの透明人間ってこんな感じなんだろうな…… 「−手を放していただけませんか?−」 「あ、わりい」 まだ触っていたかったのに。ちっ。 「どうやって透明になったんだ?」 「−実際は透明になったのでは無く、強力な電磁波と磁界を体の周りに張り、 光を屈折させてあたかも透明になったかのように見せかけているんです−」 「ふうん」 はっきり言って良く解らなかったが、凄いんだろう。 「−このiモード・セリオバージョンは欠点があ・り・ま・し・て」 セリオは胸を隠しながら苦しそうにうずくまった。 「−一つは軍用・に・転用される・恐・れ・が有る・こと−」 確かに透明な戦車とかが責めて来たら恐いもんな。 でも、セリオどうしたんだ? 「−もう・一つは・余・りにも・強力な・力・が必・要な・為、バック・ファ・イヤー・が・起き・る・こと−」 「おい、セリオ!」 余りの様子にセリオの肩に手をのばす。 「−あぁ!!−」 手が触れた瞬間、声を張り上げるセリオ。 「大丈夫か、セリオ?」 セリオは答えずにただブルブルと震えている。 「−駄目・これ・以・上・我・慢・で・き・な・い−」 そう言って上目がちに俺をみるセリオ。な、なんだ? 「−すみません。Myマスター−」 ガバァッ。ブチューー そんな擬音が聞こえてきそうな感じでセリオが唇を重ねてきた。 な、なんだ? げ、舌まで…… セリオからのディープキス。…初めてなんじゃないだろうか? 「−んっ・・・、んんっ・・・−」 セリオの口から洩れる、鼻にかかった声にならない喘ぎと、 互いの舌の絡み合う音だけが響き渡る。 どのくらいそうしていただろうか、やがて、どちらともなく唇を離した。 「セリオ……」 「−申し訳ありません。これが副作用なんです−」 「副作用?」 「−はい。余りに強力なエネルギーを使用したため、マスター登録された方の体液を 求めてしまうんです−」 「体液って…」 俺は解らない振りをして尋ねた。…セリオの手は俺の服を脱がしにかかっていたから。 「−申し訳ありません。浩之さん。…できるだけ濃いのクダサイね(はーと)−」 その晩のセリオはと〜〜っても情熱的だった。 朝、黄色い太陽を見ながら俺は思った。 「…そうか、iモードの『i』って……」 −−−−−−−−−− ジャンル コメディ:TH:セリオ タイトル iセリオでもいいよね コメント バージョンUPしたセリオ (未樹)さあ、みなさんよってらっしゃい、今ならiモード付きセリオ ○○万!! さあ、買った!買った! あ、毎度〜、久○野さん。あ、ちょっと兄さん、 iモードは使いすぎると健康を害する恐れが有るからね。 そこんとこ注意するんだよ!! ……怒んないでくださいね。 感想、レスです 痕拾遺録 ギャラさま ふむ、梓が……千鶴はさすがって感じ。 蒼…ダリエルより強そう。 >えーと……とりあえず、浩之後ろから刺していいでしょーか?(笑) どうぞ。ご自由に。なんなら梱包して(箱詰めともいう) 朝、玄関前に置いておきましょうか?(笑) takatakaさま 来栖川アルバム セリオが…セリオが…おみごと。 二人 これは…芹香エンドなんでしょうね。それとも実は同時攻略設定? 歌劇 R/Dさま >そっちの方が怖そうな気がしますが(苦笑)。 はい。こんなんでましたけど? いかがでしょう? ギャンブる(1)貸借天さま DDRですか…じつは自分、やったことないんですよ。 誰かのSSでもDDRが題材であった。 確かその中で綾香は「初めて」で「ハードモード」を「コンプリート」してたんですが… 志保と勝負か。どうなるんでしょ。 >いや、実は上の感想の続きとして、 待っていてくれる方がいるとは。感謝感激です >騙されました(笑) 裏切り者ですから…ってまた裏切ってるじゃん。今回も。 智子の続きを待ってましたら、ごめんなさい。 >公約(?)通り来ましたねー 後悔してます。実は。 「風邪」の続きなんて物を思いついたもので。 >読んだことほとんどないもので、非常に楽しみですよ。 また言われてしまった。 「風邪」といい「旅情」といい、 同様のことをよくいわれますが、なぜ? LF98(25) よかった〜。続きだって思ったら、綾香やられてるし。 フランは強いし。かっこ良く現れる浩之。主人公してますね〜。 え? ちがう? マルチの結婚式 楽屋裏にて グンヤさま マルチの相手、読んでいる時は「雅史?」って思ったんですが? 違うかな? 文化祭ウォーズ 久々野彰さま ランパブ!! 行きたい。そんな学祭。 でも爆笑したのは「人物紹介」でした。 鬼狼伝(36)vladさま やっと、やっと、1話から読みました。はい。 う〜んやっぱり、全100話になるんじゃないですか? 最初は10回ぐらいの予定だったんでしょ?(笑)