新版・マルチ一代顛末記(1) 朝の巻 投稿者: ミスター・アッキー
ども、こんばんは(内容的には、おはよう‥‥‥かな?)
名前が違うので一応断っておきますが、伝言板にいるアッキー【あかり】とは同一人物です。なんで違うのか?それは、なぜかあまり長い名前を付けられないので、属性の方を採ったからです。
二つ名前があるのは、ほんとうはまずいのですが。
さて、タイトルですが、これは自分が自宅で勝手に創作したもの=「マルチ一代顛末記」がもとになっているからです。まあ、簡単に言えばマルチの一日‥‥‥という感じのものです。ではいってみよう!
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−朝6時。
マルチは、まだ熟睡している浩之を横に見ながら、いつものように玄関へ向かった。
鍵を開け、ドアを開ける。
朝の空気が流れ込んでくる。
この時期は、肌を刺すように冷たい空気ではあるが、マルチは外に飛び出した。
そして、空に向かって
「おはようございまーす、とりさん!おたがい、今日も一日、頑張りましょうね!」
と(小声で)叫んだ。
その声の先には、飛び立つ鳥の群れがあった。
郵便受けに刺さっていた朝刊を抱えて家の中に戻る。
「ふぅ」
テレビをつけてみる。
「○○容疑者、死刑判決!」
昨日からの話題だ。
「特に、何もないようですね」
テレビを消し、朝食の支度にとりかかる。
今ではすっかりマルチの日課となっている朝食づくり。
最初のうちは、やっぱり失敗することが多かった。
それも、あかりや浩之のアドバイスのおかげでなんとかうまくいくようになり、今ではたったひとりでやっている。
リズム良く、包丁の音が聞こえてくる。
とんとんとん‥‥‥
気のせいか、「先生」であるあかりの仕草になんとなく似ている。
そう見えるだけ、と言われればそれまでだが。
ともかく、ある程度の準備が進むと、これまたいつものように浩之が目を覚ました。
「お、おはよー、マルチ。早いな、相変わらず」
「おはようございます。でも、こんなものは全然苦労しないんですよ。むしろ、楽しいですよ!」
「そうか」
前向きなその姿勢は、変わっていない。
「もう少し、朝食ができるまで時間がかかるんですが‥‥‥」
「わかってる。気長に待つさ」
「そうしてください」
そういうと、すぐに台所に戻り、調理を続ける。
やがて、いい匂いとともに
「できましたよ!」
と、自信ありげなマルチの声。
「おう。今行く」
浩之は腰を上げ、食卓に向かう。
(つづく)
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すいません、時間がなくなったので今日はここまでです。
「バーチャル大学日記」、「マルチ一代顛末記」と、二つも作品を立ち上げちゃいましたが、この先どうなることやら。自分でも分かりませんが、一人でも多くの方に読んでいただけると幸いです。
ではまた。