まにひとりひと 作者のための復習 投稿者:無口の人
 これはSSではありませんので、どうか読み飛ばしてくらはい(汗)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

【主な登場人物】

『マニヒ』
 盲目のメイドロボ。物語の中心。実は、ドクトル・ヒロというエロヲヤジ型隠し武器を内蔵
している。

『リヒト』
 人を憎むメイドロボ。物語の主人公にしてヒロイン…のはずだが出番はあまりない。藤田ひ
かりが、ドクトル・ヒロによってメイドロボ化された姿でもある。彼女の中には、オリジナル
である藤田ひかりと、芹香に祝福された高位的存在(?)であるヒカリ、また自分のことを『僕』
と呼ぶような人格が存在しているようだ。

『(ドクトル・)ヒロ』
 エロヲヤジ。藤田浩之が、天罰(ユーザーの怒り)を受けてこの姿になった(うそ)。マニヒの
中に宿るもう一つの人格。

『藤田ひかり』
 浩之とあかりの娘。外見はあかり似だが、目付きは浩之似。一見クールビューティだが、父
親のことを『浩之ちゃん』と呼ぶなど結構お調子者である。後のリヒト。

『藤田浩之』
 ひかりのおやぢ。振り回される人。後にHMX−12の身体に居候し、ドクトル・ヒロと名
乗るようになる。

『藤田あかり』
 ひかりのママ。苦労人。…いやホント、申し訳ない(^^;

『マルチ』
 言わずと知れた純真無垢のメイドロボ。浩之が移植された後は、記憶を失ったマニヒとして
活躍中。

『(ミネルヴァ・)セリオ』
 かつてのHMX−13型セリオが、中央コンピュータへと人格を移植したもの。まあ、ぶっ
ちゃけた話トチ○ーみたいな御方。その名の通り、メイドロボにとっては女神のような存在で
ある。AMDSという時間軸を揺るがせる機能を有している。また、猫型の移動端末に意識を
移すこともできる。

『吉川』
 悪い人。物語の牽引車。幼少時に受けた心の傷がもとで、壊れちゃった人。リーフには悪人
があまり居ないので、貴重。痕よりレンタル。

『阿部貴之』
 大学生でありながら、中学生を恋人にもつ結構羨ましい人。でも、尻に敷かれる。実は、吉
川に囲われていて、人間モルモット1号だったりする結構不幸な人。

『英唖』
 少年時代の吉川が知り合った知恵遅れの少女。物語の作用点。自分のことを『ぼく』と呼ぶ。

『来栖川芹香』
 物語の裏番(笑) 時を駈け巡る魔女。もっとも過酷な運命を選んだ人。ひかりにおばさんと
呼ばれてムッとすることもある。…真のヒロインです、はい(汗)

【これまでのあらすじ】

第一章「光という名の闇」
 人間に恨みをもつメイドロボ・リヒトと盲目のメイドロボ・マニヒとの出会いを書いた話。
 2073年、隕石が地球に落下してから50年程。人間のもとから逃げ出したリヒトは、自
分の耳カバーを壊し、スラムに紛れこむ。そこで人間に苛められていたマニヒを助けようとす
るリヒトだが、バッテリー切れで倒れてしまう。
 気が付くと、リヒトはマニヒの家で寝かされていた。しばし、談笑するリヒトとマニヒだが
爆発の振動が彼女らを襲う。マニヒの中のもう一つの人格、ドクトル・ヒロに自分の中に埋め
込まれた発信機のせいだと聞かされたリヒトは、ドクトルに発信機を取り出してもらう。
 そして二人は、地下の旧来栖川研究所へと逃げ込むが…

第二章「不完全なものたち」
 ドクトル・ヒロの目的が明かされる話。プロローグの終わり。
 旧来栖川研究所に降りたリヒトを最初に出迎えたのは、マニヒではなく、イタチのような猫
・セリオだった。そして彼女は、ドクトルの願い―マニヒの育て親になる―を受け入れようと
する。だが、ドクトルの身体の秘密を知ったリヒトは過去の記憶に苛(さいな)まれ逃げ出して
しまう。そして、ドクトルは藤田浩之であった頃に思いを馳せる。

第三章「あの日のまえ・やすらぎの刻」
 高校を卒業してからの浩之の話。家族、研究、そして…夢。
 来栖川エレクトロニクスに勤める浩之は、中央コンピュータとして生まれ変わったセリオの
完成披露パーティでかつての憧れの君、来栖川芹香と会う。しかし、浩之が選んだのは今は藤
田姓となったあかりの方であった。そして、愛娘ひかりの誕生。すくすくと育つひかりとそれ
を見守るマルチをみているうちに、いつしか浩之はマルチも成長させてやりたいと思うように
なっていた。

第四章「あの日・分岐点」
 浩之とひかり、そして人類の体験するカタストロフィ。
 来栖川エレクトロニクスの同僚である吉川に誘われて行ったミュージカル会場で、浩之とひ
かりは閃光、爆発に巻き込まれる。薄れる意識の中、浩之はひかりの…そしてマルチの声を聞
くが…。

第五章「あの日のあと・試練の刻」
 現実を認識するために浩之が感じる苦悩と希望。
 浩之が目覚めると、彼の身体はマルチの身体へと移されていた。苦悩する浩之だったが、心
の中でマニヒという少女と出会う。彼女がかつてのマルチの人格だと知った浩之は、自分の名
をヒロと改め、彼女と共に生きていくことを誓うのだった。

第六章「黒い手」
 愛娘との思いがけない再会、そしてヒロの選択。
 来栖川の研究所でリハビリをしていたヒロは、長瀬に連れられ特別病棟へと向かう。そこで
見たものは、仮死状態となった我が子ひかりだった。そして唐突に現れる、芹香。今は魔女と
なった彼女は、ひかりを改造しろとヒロに伝える。

第七章「マンジュシャゲ」
 同僚の裏切り、そして、恩人との別れ。
 ひかりを半機械化したヒロを待ち受けていたのは、かつての同僚吉川とその付き人タカユキ
だった。研究所の奪取を宣言する吉川に対して抵抗するヒロたちだったが、長瀬はタカユキの
銃弾に倒れてしまう。ひかりを再び助け出すことを誓いながら、ヒロは研究所を後にする。

第八章「いつか果たされる約束」
 愛妻との再会、そして別離。
 災厄から40年。スラムの病院で働くドクトル・ヒロの元に、年老いた愛妻あかりが運ばれ
てくる。彼女の傍にいることができなかったことを悔やみつつも、ひかりやマニヒのことを優
先させるため彼女に別れを告げる。

第九章「眠る記憶」
 ひかりの記憶の断片。
 吉川の元に拘束されていたひかりは、リヒトと名付けられ洗脳を受けていた。薄れゆく意識
の中、ひかりだったころの想い出が蘇る。それは、恋人貴之と過ごした日々。ひかりにとって
のかけがえのない記憶。

第十章「浮遊する現実」
 ひかりの記憶の終結。
 常軌を逸した貴之に首を絞められ、ひかりは意識を失う。そして、ひかりは芹香の祝福を受
けるが、やがて彼女は芹香のことも、貴之のことも忘れてしまう。
 そして、ひかりの記憶は眠り、メイドロボ・リヒトとして覚醒する。

第十一章「壊れたオモチャ」
 吉川の過去。少年の日の精神的外傷。
 醜い容姿と純粋な心をもった少年と知恵遅れの少女の物語。取り返しのつかないもの。