この作品を、今は亡き(ヲイヲイ)SGY(仮名)さんに捧げます。 無事にスティークス川を渡れることを、お祈りしております。(いや、冗談ですってば) はやく、転生してくださいね。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 真剣な眼差しでじっと、ショーウィンドウに見入る少女。 「ネーチャン、シゴト」 声をかけられた少女は、はっ…と我に返る。 「あ…良太、お願い…もうちょっとだけ…ね」 少女の名は、『雛山理緒』…いまだ磨かれぬダイヤの原石。 「なにみてんだ、ネーチャン」 「…あれが、シャネルかぁ…」 数日前のクラスメートたちの会話が蘇る。 『ねえねえ、聞いて!あたし、シャネルのバッグ買っちゃった〜』 『やだ、オバサンくさ〜い』 『なにそれ、超ムカツク〜』 『きゃはははは…』 硝子の向こうの華やかな世界…そして、そこに重なる自分の姿… (あたしには、無理よね。きっと似合わないし…) 「ネーチャン、シャベルがほしいのか?」 良太と呼ばれた少年が、再び問いかける。 「シャベルじゃない!シャネルよ、しゃ・ね・る」 「しゃねる?」 「そうよ、そこに書いてあるでしょ…って読めないか…。あっ、もうこんな時間!急がないと バイトに遅れちゃう」 「……」 店の中にある時計を見て、理緒は走りだした。弟を抱えたまま… …ドカーン…やはり、ぶつかった。 「イタイゾウ、ネーチャン…」 次の日…学校へ行く時間。 「ほら、あんたたち急いで!もう行くわよ」 弟たちは、何故か外にでるのをためらっているようだ。 「もう…姉ちゃん、先行くよ!」 靴を履こうとした理緒は、自分の靴に落書きされていることに気が付いた。 「なにこっ…」 いや、落書きには違いないがよく見ると…『しやねる』と書いておるようだ。 (しやねる…しやねる…しゃねる…!はっ…シャネルね!) ちらっと後ろを覗くと、良太がじっとこちらを見ていた。 (良太…アイツ…) 理緒は思わず上を向く…弟たちに泣いてるところなんて見せたくなかったから。 「うわっ、ラッキー!あたしの靴がシャネルになってる〜!嬉しい!」 理緒は少々大袈裟に喜んで見せた。外を向いたままの理緒だったが、その肩は震えていた。 「な〜んて、私が嬉しがるとでも思ったわけ?」 ゴゴゴゴゴゴゴゴッ…(ここ、荒木先生風でお願いします) 理緒がゆっくりと、良太の方へ振り返る。その髪は、まるで触覚のように逆立っていた… 「ネ…ネーチャン、こわいぞう…」 「よくも、一足しかない大事な靴に落書きしてくれたわね〜」 チリチリチリチリチリチリ…良太は、頭の中を電気の粒が駈け巡っている感覚に襲われる。 「からだがうごかないぞう…」 良太、6歳…本物の恐怖が、どんなものかを垣間見た穏やかな春の日であった。(合掌) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ありがちなネタだなぁ。でも、理緒ちゃんヨイショSSということで…許してくだせえ。 謎の老人 :「マ○ク!お前のゴキゲンなsoundを聴かせてくれ!」 謎のロボット:「OK!Set up Disk”X” 偽善者version!」 (♪♪♪〜嘘つき、嘘つき、嘘つき、嘘つき、嘘つき) 無口の人 :「ぬおおぅ…頭が…頭が、割れる〜そうだ、俺はレミィが好きなんだ〜」 …パリーン。