『主人は冷たい土の中に』 投稿者:
駄文です。
読んだら気分が悪くなるかもしれません。
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「おいマルチ、そんなに急がなくても大丈夫だって。公園は逃げたりしねーよ。」      《蒼く晴れた空》
「うわー、とっても広いですぅ」
今日はとっても楽しいことがあったんですぅ。
御主人様、いえ、浩之さんが公園に連れてって下さったんです。


「こうやって芝生の上に寝転がると、気持ち良いなあ」                              《白い雲》
「はい!」
大きな公園で、目一杯の芝生があって。
一緒にお昼寝したんです。


「日も落ちて暗くなってきたな。そろそろ帰るか、マルチ。」                        《そよ風優しく》
「分かりました〜、急いで準備します。」
そしたら、お日様がとってもポカポカしてたんで。
おやつの時間には帰る筈がついついお寝坊しちゃったんですぅ。
急いで起き上がったら、くらくらしちゃって、倒れそうになっちゃって。
浩之さんが支えてくれて。
目が合った時、顔から火が出そうでした。
その時、ふわっと心地よい風が吹いたんです。


「おいおい、あんまり急ぐ...、危ない、マルチ!」
「きゃあ、・・・・・・・・・、え?、あれ、浩之さん?、浩之さん!」
荷物を車に載せようと、駐車場に続く道路に出たら。
私の前に急に車が飛び出してきて。
浩之さんが、どん、と私の身体を押し......
めきっていう音と共に目の前が、真っ暗になって。
                    ・
ゆっくりと、瞼を開けたら、目の前に浩之さんがいて。
良かった、と思ったんだですけど。                                                《昔を語る》
・・・でも、なんだかおかしいんです。
                    ・
私の前に浩之さんの顔があるのに、向こうにも浩之さんの身体があるんです。
「いやあっ!」
私は浩之さんの方へ、手を伸ばそうとしました。
でも、動かないんです。
                    ・
よく見たら、浩之さんの、頭と、身体の、間に、私の、腕が、ありました。


「うわぁ、凄い。とっても広い公園ですね、浩之さん。」                            《思い出す》


「はははっ、広いだろう。どうだ、気に入ったか,マルチ?」                        《あの笑顔》
「はい!、とっても気に入りました!!」


「とっても気に入りました」                                                      《 眠れよ静かに》
「とっても気に入りました」
「とってもきにいりました」
「とってもきにいりました」
「トッテモキニイリマシタ」
「トッテモキニイリマシタ」
「トッテモ.......」
「トッテモ.....」
「トッテモ...」
「トッテモ.」
「...」                                                                      《静かに眠れ》

私は、お墓の中の浩之さんに、そう伝えたかった。

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実験です、上手く出るといいんですが。
SSSは目立たないですね。
今度は、SSを投稿したいです。
それでは。