http://www.asahi-net.or.jp/~iz7m-ymd/leaf/masata.htm『 あかりちゃんちのヒロユキくん 』 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― おう、俺の名前はヒロユキ。 これでも由緒正しい血統証付きなんだぜ。 それでこの子が俺のご主人さま。 ほら、可愛い子だろう ? 名前はあかりって言うんだ。 へへえ、羨ましいだろう ? ご主人さまは俺のことを『 ヒロちゃん 』て呼んでくれるんだ。 だから俺も『 あかりちゃん 』で呼んでいることにしている。 ふふ、ちょっと照れるぜ。 あかりちゃんは俺にいろんなことを話してくれるんだ。 学校であった日常のできごと 町中で見つけた素敵なこと 志保や雅史といったお友達のこと そして、あのバカヒロユキのこと おっと、名前は同じ『 ヒロユキ 』でも全然違うからな。 俺はヒロユキで奴はバカヒロユキだ。 俺はヒロちゃんで奴はヒロユキちゃんって呼ばれている。 俺の方がカッコイイ愛称だから俺の勝ちだぜ。 忘れんな。 ―― ところでなんだが。 ちょっと話があるんだけど聞いてくれねぇか? … おお、いいのか? へへ、わりいな助かるぜ。 実は話というのはそのバカヒロユキのことなんだ。 . . バカヒロユキはあかりちゃんの幼なじみなんだ。 むかしっからあかりちゃんを苛めてばかりいやがる。 だからあかりちゃんは、いつも困ったり悩んだりしている。 ときには泣いていることだってあるんだぜ。 そんな時は、俺がいつも慰めたり励ましたりしてるんだ。 はっきり言って、心が痛むぜ。 ―― だがな。 いつまでもそんなことを放っておけねぇ。 いくら俺の心が水溜まりのように広くても、そういつまでも黙ってらんねぇ。 だからな、あのバカヒロユキの奴のところに行くことにしたんだ。 たまにはガツンって言ってやんなきゃ男がすたるってヤツだよな。 そうしてやんねぇと、バカヒロユキはバカだからわかんねぇんだ。 まったく、余計な手間をかけさせてくれるぜ。 それでな、行って来たんだよ。 もちろんバカヒロユキのところに決まっているぜ。 隣の家のネコの虎次郎に頼み込んでな。 ちょっとひとっ走りバカヒロユキの家まで行ってもらったんだよ。 虎次郎は俺のマブダチだからな、快く引き受けてくれたぜ。 ちぃーっとばかり、体がズキズキと痛かったけどな。 まあこれもあかりちゃんへの愛のためだぜ。 ふふ、俺ってちょっとカッコイイな。 それで家に行ったら、バカヒロユキの奴は寝てやがった。 俺が行ってやったのに寝てるとはふてえ奴だぜ。 最初は優しく声をかけてやったんだが、なかなか起きねぇ。 だから俺の必殺パンチでペチペチって起こしてやったんだ。 もちろんバカヒロユキは、寝ぼけまなこで起きやがった。 それで俺は「 あかりちゃんを苛めるな 」ってガツンと言ってやったのさ。 30分くらいは文句を言ってやったぜ。 俺もいろいろ言いたいことが溜まっていたからな。 言い終えたときは、ちょっと息切れしたぜ。 バカヒロユキの奴も、さすがに十分反省したようだったぜ。 最後にあかりちゃんに謝るよう約束させたからな。 だからそれくらいで勘弁してやって寝させてやった。 まあちょっと不安だったから、顔にマジックで「 あかりちゃんゴメンネ 」と 書いておいてやったぜ。 まったく世話ばかりかけさせる奴だったぜ。 その後、俺は虎次郎と共にあかりちゃんちに戻ってきたってワケだ。 もう日が昇る前だったから、危ないところだったぜ。 起きたときに俺がいないと、あかりちゃんが悲しむからな。 ふふ、もてる男は辛いぜ。 ―― そしてだ。 あかりちゃんは学校から戻ってくると、いつものように俺を掴んだ。 そして、微笑むと「 ヒロユキちゃんって大好き 」って言うんだ。 いつもよりギュっと抱きしめられて、ちょっと苦しかったな、はは。 だがきっとバカヒロユキの奴、ちゃんと俺の言う通り謝ったんだぜ。 けっこう奴を見直したぜ。 . . ってまあ、俺の話はこれだけだ。 バカヒロユキもバカなりに、まんざら捨てたもんじゃねぇってことだ。 まあ一応、俺をあかりちゃんに合わせてくれた恩人でもあるからな。 今回はこれで見逃してやることにするぜ。 俺って優しいな。 じゃあ、今日は付き合わせちまって悪かったな。 また面白い話をしてやるぜ。 あばよ。 < 終わり > ======================================== こんにちは、まさたです。 今回はちょっと別の視点から見てみました。 最後まで読んで下さった方々、どうもありがとうございます。 楽しんでいただければ幸いです(笑) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『 UMA(うま)さま の考えを読んで 』 そのご意見ですが、正直なところ私にはわかりません。 ですが、確かに一つのコーナーだけで処理するのには、あまりに超過すぎる作品数が 投稿されていることは、私も感じているところです。 2〜3日空けるとレスだけでひと労働ですからね(汗) そのため、UMAさまがご提案される考えは、確かに一つの手段だと考えます。 その役割をりーふ図書館で担えられるならば、その場の提供は惜しみません。 ただその時に、はたして上手く機能してくれるものかどうかが、気がかりです。 りーふ図書館のHPアドレスが、LeafオフィシャルHPのメインページ、 つまり即興小説コーナーの脇にでも載っていれば、上手に機能するのでしょうが。 そうすれば、ジャンル別の書き込み伝言板にリンクを張ることもできると思います。 私はまだ新参者の一人なので、うまい判断が取れません。 ですが、第二の即興小説コーナーとして、りーふ図書館が機能してくれればいいなと 日頃から思っています。 では(笑)