聞き慣れない携帯電話の音。
見慣れない場所。
暗い、夜道。
それは不可思議な夢から始まった。
『取りあえず今日は身を隠せ、早く逃げろ』
長瀬からの電話に、自分に向かってくるサイレンの音。
「何なんですか?」
器用に携帯を頬と肩で挟んで話し続ける。
『指名手配だ』
東京近郊。
「あ、そうだ、お願いがあるんだよ」
葵は澄まし顔で聞く体勢を作ると耳を傾ける。
「何ですか?」
「…格闘技を始めようかと思うんだ」
浩之は自分のふがいなさをもう一度見つめ直していた。
愛してるよ
不自然な感覚に、柳川は自らの無実を求める。
「主任、『培養』に成功しました」
長瀬はほほぅと嬉しそうに笑う。
「うちの科学技術も捨てた物じゃないね」
源五郎はある一つの証拠を手に入れていた。
犯人が特定できないまま立ち消えになりかかった猟奇連続殺人事件。
そんな折りに浮上した『殺人容疑』。
孤立無援の柳川を助けるために、長瀬は一路東京へ。
「長瀬さん!どうかしたんですか?」
『今どこにいる?』
「え?」
緊迫した彼の言葉に思わず聞き返した。
『…見つけたぞ』
果たして柳川は容疑を晴らせるのか?
「…まだ生きている奴がいる」
『鬼塚』は何者なのか。
「…形勢逆転、か?柳川祐也」
「俺のサポートがあって初めて、お前は完全な狩猟者だった」
謎が一つ消え、新たな謎が再び浮上する。
永遠に続く、苦痛の連鎖。
「結局、敵ではない事を信じているんだよ、お前はどこまでいっても」
そう言って彼は柳川の頭を叩いた。
「世話の焼ける部下だ」
Cryptic Wrightings
Chapter:3 Outa get me
「後ほんの僅かな時間、ここにとどまれればよい」
「もうすこしだ」
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一応今までの伏線を全て話の流れに入れてしまおうという壮大なChapterです。
2000年までに中身がみえますよーに。
んでは感想をば
>久々野 彰サマ
『由綺からのクリスマスプレゼント 〜あなたにあげられるわたしのもの2〜』
や、弥生さんが物扱い…
というか、食べるな。
胸を反らせる弥生さんが何故か良かったです。
>NTTTサマ
『雪密室』
落ちを見て、セバスチャンが可愛そうなのか姉妹が可愛そうなのか分からなくなりました。
うーん…