千鶴の混乱??  投稿者:日々野 英次


前回までのあらすじ
 初音はむねぼーんの方がいいらしい。
 でもぢつは耕一はロリだった。
 千鶴は梓をいぢめる事にした。


 梓の不健全な胸を、ぺったんこにする方法。
「私はここに全女性つるつるぺったん計画を実行に移します!」

  どん

 千鶴が机を叩くと、聴衆はどよめき、彼女を讃える声を上げた。
「ぅををををををををををををををををををををを」
「この日は、計画の頭文字をとって○TTP記念日とします!」
 …それは著作権の都合でやばいって。
 でも伏せ字になってないし。
「万歳!ぺったんこ万歳!」
 千鶴は何万人もの民草共の上げる声に、両腕を上げて応えている。
「乳を許すな!」
『乳を許すな!』
 千鶴は大観衆の応えにもう一度叫んだ。
「乳を許すな!断じて許すまじ!」
『乳即斬』『乳即斬』
 大合唱が始まった。
 ○roject Turu-Turu-Pettan、略して○TTPは○liceSOFTに著作権があります。
 使用してはいけませんって、別の会社じゃねーか!

「…姉、千鶴姉ってば」
 まだ彼女の耳元では千鶴を讃える声が聞こえていた。
「にゃぁ、私のことは総統とお呼びっ…て、あれ?」
 気が付くと、そこは自分の部屋だった。
 どうやらあのまま眠っていたらしい。
「もう、やっと目が覚めた。千鶴姉、座ったまま拳を振り上げたりして寝てるんだもん」
「え、あ、あははは」
 適当に笑って誤魔化す。梓は心配そうに彼女を見つめる。
「仕事で疲れてるんじゃないの?」
――あんたの胸のせいで疲れてるんです
 とは、口が裂けても言うつもりはなかった。
 何故なら、彼女の胸も今日限りだからだ。

 秘薬、○TTPポーション。
 言うまでもなく、非合法に入手した怪しい紫色の薬である。
 これさえ呑めばどんなにちちボーンな丑乳娘でも絶壁のような胸に早変わり!
 しかも、元々胸のない女性には全く効果がないという。何故?と聞いてはいけない。
――後はこれを夕食か、お茶に混ぜれば…
 千鶴はにたぁっと笑みを浮かべた。
「…姉さん」
 楓の視線に、千鶴は慌てて表情を戻した。
――いけない、顔に出てたかしら
 食事中に黙ってにたにたしてりゃ、普通はばれるわ。
「な、何楓?」
「…変なこと考えてない?」
「え?な、何。もう、変な子ね、急にそんなことを聞いて」
 そう言えば食卓を囲む全員がじっと彼女を見つめている。
――きゃー耕一さんが見つめてるぅって…止めてそのジト目はぁっ!視線が痛いぃ!
「大丈夫?千鶴さん。仕事で疲れてるんだって」
「い、いいえ、そんなことありません、心配はいりませんよ」
 慌てて彼女は腰を上げる。
「私、お茶をいれてきますね」
 あ、と楓が止める暇もなく千鶴は台所の方へ消える。
「だぁっ、楓、早く千鶴姉の後を追え!」
「いや、いくら千鶴さんでもお茶ぐらい大丈夫だろう?」
「…まだ懲りてないの?」
 う、と口をつぐむ耕一。一度凄まじいお茶を飲まされそうになったことがあるのだ。
「いいからいけ!」
 楓はこく、と頷いて台所へ向かった。
 
 千鶴は急須に茶葉を入れ、例の薬をとりだした。
「ふふふ、これさえ呑めばあの梓だって」
「姉さん」

  がば

「かかか、楓!」
「…梓姉さんを、どうかするんですか?」
 冷たい目線。
 つーか、彼女の場合生まれつきだけど。
「かえで、止めないで!貴方だって聞いてるでしょ!『貧乳姉妹』とか『まな板』とか」
「総帥」
 ぴた、と千鶴の身体が硬直する。
「…そうやって、薬で姉さんの胸を小さくするのはどうかと」
 ぴく、と千鶴のこめかみが引きつる。
「…私は、別に…まな板でも…」
「何!『乳即斬』が我々の唯一共通する正義だったはず」
 なんだよそりゃ。


 結局楓によって阻止された、梓の胸ぺったんこ計画。
 ああ、千鶴に明日はあるのか!

         <続くかな?>

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