夏の終わり。 「よーし、練習始めるぞー」 佐藤雅史 一つの事件が、幕を開ける。 「浩之ちゃん、ほら、マルチちゃんがいる」 神岸あかり 「…なんですか?これは」 「つい先日の話だ。警察の方から連絡があってね」 写真に残されたメイドロボのフレーム。 その写真が、その事件の発端だった。 「用何てもんじゃないわね。協力して欲しいの」 「協力?」 「そ。マルチ捜索のね」 来栖川綾香 隆山で起きた殺人事件。 それは事件の側面でしかなかった。 「僕は鬼塚。一課担当の刑事だ」 男は鋭い目を、申し訳程度に歪める。 復讐。 会長はじっと長瀬を見つめる。 「あの男は執念深いぞ」 「自分の娘を殺人に使われて、気分を害されましたよ」 彼は口を歪めたまま会長を見下ろすようにしてポケットに手を入れる。 長瀬源五郎 果たして事件に終焉はあるのか。 それとも。 「マルチを返して貰う」 藤田浩之 「…俺の名は、柳川だ」 Cryptic Writings Chapter 2: Perfect crime その秘文書の内容が 語られることはあるのだろうか ―――――――――近日公開――――――――― http://www.interq.or.jp/mercury/wizard/