著者 『丹石 緑葉(あかし はっぱ)』より  投稿者:日々野 英次


タイトル:発進!不定形メイドロボ



「綾香お嬢様、流体金属の開発に成功しました」
「りゅうたいきんぞく? ああ、液体金属の事ね」
「いえ、正しくはナノマシーンの集合体で形作られた物体なのですが・・・
 データの書き換えで様々な形態をとることができます」
「ようはあれでしょ、T−1000」
「そんなミもフタもない・・・
 それはともかく、セリオに装着してみました」
「? いつもと同じじゃない」
「−−右腕だけ換装しました。これで狭い場所の作業もばっちりです。
 −−このように右腕で喋ることも可能です」
「またどっかで見たよーな・・・」
「−−こんな事もできます」
にょるん。
「うわぁ、ヒワイなものを形作るな!」
ビシッ

「ふっふっふ、綾香お嬢様、これで例の計画が実行に移せますぞ」
「・・・例の、アレ?」

アレとは!
四肢を流体金属で構成し、ユーザーの好みの姿を提供する、幻の第12試作機!
「開発コード、トウェルヴ・・・」


その後、セリオがどーなったかというと。
「−−開きました、綾香様」
「ん、ありがと」
綾香専属の予備キーとなっていた。