千鶴お姉様‥‥ あの美しく、高貴な顔立ち‥‥ スレンダーで、贅肉のない、すっきりとした体‥‥ そして、あの寂しそうな目‥‥ 「私はあなたの事を愛してます」 そう言えたら、どんなに楽か‥‥ しかし、そん事は決して言えないのです。 そう、千鶴お姉様は‥‥耕一さんの事を愛しているからです‥‥ そして、私が12歳の女だから‥‥ 本当に、女同士ではいけないのでしょうか? そうしたら、私の心はどうなるんでしょう? 私は間違った存在なのでしょうか‥‥‥‥ ある日、千鶴お姉様が、 「Finちゃんって、本当にいい子よねぇ、誰かさんも見習って欲しいわ」 と言うのを聞いてしましました。 私は胸を熱くしました。 (千鶴お姉様は、私の事を好意を持って見てくれている!) 私は、 「千鶴お姉様!私の事を愛してくれます?」 と飛び出していくのをしばし懸命に堪えました。 代わりに、 「千鶴さん、梓さん、こんにちはまたお邪魔します」 と部屋に入って言いました。 そうしたら、千鶴お姉様が、 「あ、Finちゃん、こんにちは」 とにっこり笑って言いました。 私は、頭に血が昇りそうになり、倒れるのを懸命に堪えました。 その為、梓さんが何と言ったのかは覚えていません。(ひでぇ) 暫くして、案内してくれた初音お姉様と梓さんは、夕食ために部屋を出て行きました。 千鶴お姉様は、料理が苦手だそうです。 でも、私は千鶴お姉様の料理が食べられるのならば、死んでもいい‥‥(本当に死ぬって) しかし、今は2人きり‥この時間を大切にしたい‥‥ ‥‥ ‥‥ ‥‥ 突然、私は言いました‥‥ 「千鶴さん、私の事が好きですか?」 なぜ突然、このような事を言い出したのかは、良く分かりません。 ただ、千鶴お姉様の、 「耕一さん、遅いわねぇ」 の一言の為かもしれません。 千鶴お姉様は、ちょっとびっくりしたようですが、にっこり笑って、 「ええ、もちろん好きよ」 と言ってくれました。 しかし、私はわかってしまったのです‥‥ その「好き」が、彼女の妹達に対するものと同じだという事に‥‥ 決して、耕一さんに対する「好き」=「愛している」とは同じではない事に‥‥ その後、いつも通り振る舞って、帰宅しました。 私を(なぜか)養ってくれているロリコンの変態(フィン)は、もう寝ているようでした。 ロリコン変態(フィン)の頭をハンマーで殴ったら、少しすっきりしました。 しかし、その夜ベッドで泣き明かしました。 そして朝‥‥ 「次は楓お姉様よ!」 いつもの事でした‥‥