カウボーイリーフ 第一回(前編)  〜駄人形のストラット〜 投稿者: ほえ〜る
時は未来、所は宇宙、人々は地球を離れ
まだ見ぬ惑星へと移り住んでいた。
しかし、それにともない犯罪者が激増し警察の力ではどうすることも
できなくなった。そのためついに警察は、民間の協力を得ようと
特定の犯罪者に賞金をかけるようになった。
それら賞金首を追うハンター達をいつしかカウボーイと呼ぶようになった。
この話は、そんなカウボーイの物語である....。

とあるスラム街の一室、顔に巻いてある包帯をほどいている人物..
その人物の足下にあるアタッシュケースから突然けたたましい
電子音が鳴り響いた。鏡を見ていた人物は、うっとおしそうに
ケースを蹴った、電子音が鳴りやむとともに外から足音...
おそらく三人..その人物は薄く笑った。
一方、その部屋の外では、三人の白衣の男がそれぞれ銃を構え
一人の男がドアに向かってこう叫んだ、
「そこにいるのは解っている。さあ、返してもらおうか。」
そういい終わるか終わらない内にドアが蹴破られた。
突然のことに驚きながらも白衣の男達は、銃を構える
「サカシタ!貴様、この数でやるってのか?」
坂下と呼ばれた人物は、素早くカラテの構えを作るそして
それぞれの男の鳩尾、首、顔面へと文字どおり電光石火の一撃で倒した。
その後、坂下は何事もなかったようにケースを抱えスラム街を後にした。

カウボーイリーフ 第一回(前編)  〜駄人形のストラット〜

            同時刻
時空扉(ゲート)を通り、火星へと降りていく、一つの宇宙艇
その宇宙艇の装甲壁にスプレーインクで大きく「Leaf」と
殴り書きされている。その宇宙艇の船内、どうやらメインブリッジで
画面の乱れたモニターと格闘している男が一人、どうやら機械が苦手らしく
ただモニターを叩いている。男は叩くのをやめモニターの上に乱暴に
足を乗せた..。するとさっきの画面の乱れが嘘のようにきれいになった。
モニターには、賞金首の情報番組を放送しているようで男は、何気なくその
番組に目を通していた。「さて本日の目玉は、」とアシスタントの男が
カメラ目線で言う。「前科35のこの女(ヨシエ・サカシタ)だっ!
この女は、いろいろと顔を変えているから気をつけることだ。さて注目の
賞金額は、なんと800万だ!賞金手続きの方法は犯人を生け捕りにして
警察に連れていくことだ。殺してしまったら賞金は無いぜ!でわカウボーイ諸君
頑張ってくれ!」男は、モニターを消し大あくびをする、そこへ大量のがらくた
を抱えた男が現れる。モニターを見ていた男がつぶやく「腹減ったな、耕一、なにか食い物ないか?」
耕一と呼ばれた男が疲れた顔をしてこう答えた。「ねえよ、そのために火星に戻るんだろ、浩之」
耕一は、なおも続ける「それと、お前と俺の機体を修理しなきゃならん、それだけで貯金が消える、しばらくは
マヨネーズライスだけだ。」「かんべんしてくれよ、そんなにかかるのかよ。」
と浩之は、ため息を吐いた、それに釣られるように耕一もまたため息を吐くのだった。
とその時、通信用モニターからの連絡音がブリッジに響いた。
耕一と浩之は不景気な顔でモニターに出た。
「なんじゃいその不景気そうな顔は、」とモニターに写った白衣の老人が言う。
「不景気なんだよ。で何の用だドクター」とドクターに愚痴る浩之
「なに賞金首のネタを持ってきたんじゃよ」「で、そのネタは?」と耕一がドクターに聞く
「ヨシエ・サカシタじゃ」ネタの内容を聞いた浩之はモニターに顔を近づけ叫ぶ
「そのネタいただき!」それを聞いたドクターは薄ら笑みを浮かべながら
「300でどうだ?」と情報量を請求する、耕一と浩之は少し考え、暫くして
「高い..あと30減らして」と浩之が言う、するとドクターが少しため息を吐き
「270..まぁいいじゃろ。さてサカシタの情報だが、整形後の写真と特徴じゃ」
浩之と耕一は通信モニターに集中していた。
            同時刻..とあるビルの下
ケースの上に座っている坂下好恵が携帯電話で話をしていた。
「ええ...今回の物は上玉です。はい、では..今夜7時に..」
電話を終えた好恵はアタッシュケースを持ち、近くにある居酒屋へと歩き出した... 
           一方その頃、Leaf号の船内
「たしか、大きめのアタッシュケースを持っていたな。小さな女の子が入るくらいの」
とドクター、浩之は、好恵の写真を見ながら言う「そいつは、料金内かい?」
「サービスじゃよ。あっそれと条件がある。」「なんだ?その条件てのは」
「一発殴っといてくれ、奴めわしを踏みつけていきよった、なんなら10発殴ってもかまわん」
浩之は苦笑しながら言う「他に情報は?」「後はこれといって無いな、じゃあたのんだぞ。」
通信が終わる。浩之は背伸びをしながら耕一に話す。
「なんで奴はアタッシュケースなんて持ち歩いてるんだ?」「さあな、お宝でも持ち歩いてんじゃねえのか」
と耕一  数分後、浩之は自分の機体「ソードベアーMr2」に乗りこれからの事を耕一と話していた。
「賞金が入ったら機体をフルチェーンナップしてもお釣りがくるな..久しぶりにステーキでも食うか?」
それを聞いた耕一は、「取らぬ狸の...って言葉があるだろ、そうゆうことは賞金を手にしてから考えるもんだぜ。」
と説教っぽい事を言う、浩之は、「今回は結構自信があるぜ、まぁ楽しみに待ってな。」「ああっ待ってるぜパートナー」
と笑う耕一、浩之は髪をかき上げながら「じゃ、サポート頼むぜ」と通信を終え、ソードベアーが空へと飛び立った。
           
           〜前編終了〜 

どうも皆様初めまして。ほえ〜ると申します。
今回、初めてSSを書きます。まだまだ未熟者で皆様のようにうまくキャラクター
の特徴が書けませんでした。さてこのSSの元ネタですが見ての通り「カウボーイビバップ」です。もしよろしければ感想を下さい。では、後編で会いましょう。