それは、また、別のお話〜松原葵編〜 投稿者:ヒトシ


坂下好恵と松原葵がもめているところに藤田浩之が現れた場面より

「だいたいあなた、随分知ったふうな口を聞くけど、いったい、この子のなんなのよ?」
「オ、オレか?」
「うん」
「オ、オレはだな・・・その、つまり・・・」

「オレはこの子に惚れている男だ!」
オレは言った。
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「はぁ?」
「せ、せんぱい・・・」
坂下は眉を歪め、葵ちゃんは口もとに手を当てた。
え?
も、もしかして、オレ、ドサクサに紛れて、とんでもねーこと口走ったんじゃ・・・
「な、なんですって・・・」
坂下の顔に怒りの表情が浮かぶ。
「あなた!いったい何様のつもり!葵は私のものよぉ!!」
坂下は大声で叫んだ。な、何を言ってるんだ?
「さ、坂下、おまえ何を言ってるんだ?」
「よ、好恵さん・・・」
葵ちゃんもオレと同じく驚いているようだ。
「私は葵が道場に入ってきた頃から、ずっとずっと葵のことが好きだったのよ!!」
「ちょっと、坂下、落ち着けよ、オイ」
オレは暴走し始めた坂下を落ち着かせようとした。
「ウルサイ!!黙ってなさいよぉ!」
が、無駄だった。
「なのに葵は綾香、綾香って、私のことちっとも見てくれないし・・・」
一人落ち込む坂下。置いていかれたオレと葵ちゃん。
「でも、綾香は道場を辞めたし、葵は私と同じ高校に来るって言うし、やっとチャンスが
巡ってきたって思ったのに・・・」
うつむく坂下。
「よ、好恵さん・・・、あのぅ・・・」
そんな坂下に葵ちゃんは何か言葉をかけようとした。その瞬間・・・
「なによぉぉ!!葵、そんなに綾香がいいの!!」
葵ちゃんの両肩につかみかかりながら坂下は叫んだ。
「あまつさえ、こんな男まで!なによ、なんなのよぉぉ!う、う、うぁぁぁぁん!!」
そう言って、坂下は泣き崩れてしまった。まるで酔っぱらいだ。しかも、たちの悪い。
「あの、好恵さん・・・」
葵ちゃんが口を開いた。
「あの、私、綾香さんは尊敬しているだけですし、藤田先輩とも、最近あったばかりです
し・・・、あの、その・・・」
あ、葵ちゃん、なにを、言ってるんだ?
「じゃあ、葵・・・」
坂下が涙で潤んだ瞳を葵ちゃんに向けた。ちょっと、待ってくれよ・・・。
「はい、私も、好恵さんが・・・(ポッ)」
なななななななななな・・・。
「なにいいいいいい!!」
オレは思わず叫んだ。当たり前だ。
「葵!!」
「好恵さん!!」
抱き合う二人。
「ちょっと待て、二人とも。な?何か、ほら、間違っていると思わねーか?」
必死で言うオレ。
「葵・・・」
「なんですか、好恵さん・・・」
「好恵、って呼んで・・・(ポッ)」
無視すんなぁー!!
「なんだよぉ!おまえら!日吉かおり菌でもまってんのかよ!チクショー!!」

「ハックシュン!」
「どうしたの、かおり?風邪でもひいたの?」
「わぁ、梓先輩、私のこと心配してくれるんですかぁ。かおり感激!」
「ひっ、ひっつかないでよ!」

☆反省会☆
どうも、ヒトシです。もう、クリスマスですね。一年なんて早いもんだ。
さて、久々にギャグでも書こうかと思ったんですけど、どうですか?
何だか、パンチ弱いし、ダメだなぁ、オレって。
笑いどころが無いというか、なんというか・・・。

僕は学校が十二月二十三日より冬休みにはいるので、しばらくここに顔を出せません。
学校でやってるとつらいねぇ。
それではみなさん、Merry Christmas!

P.S  あ、即興小説コーナー独立してるじゃんか。