それは遠い夢 それは太古の記憶 千億の夢 いつか見た果てしない物語 無限へと羽ばたくこの想い あなたに届け 祈っています 願っています 『夢で逢えたら』 第二章 闇の中で語るモノ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 「・・・・次郎衛門。」 俺の呟きに、『俺』は振り向き何も言わずに微笑む。 声が出ない。声が出せない。 言いたいことが色々ある。 見せたいモノが色々ある。 しかし、言葉がでてこない。 体が動かない。 「・・・・コウイチ。」 いきなり、『俺』が俺の名を呼ぶ。 「お前は、今幸せか?」 「・・・・え?・・・・ああ、幸せだ」 『俺』の唐突な質問に何とか声を絞り出して答える俺。 幸せだよ。『家族』が今の俺にはあるからな。 心の中でそうつぶやく。 「耕一さん、どうしたんで・・・!!!?」 千鶴さんが心配して俺の元に来て、『俺』を見て驚く。 よく見ると千鶴さんの後ろに梓、楓ちゃん、初音ちゃんの三人がいる。 みんな同じように、『俺』を見て驚愕の表情である。 特に初音ちゃん、楓ちゃんは複雑な心境だろう。 『俺』はそんな四人を見て、懐かしそうに目を細める。 「・・・・ああ、そうだな。幸せそうだな。」 そう言うと、『俺』は俺に向かって、 「刻ハ満チタ。果タサレヌ想イ叶エヨ」 抑揚のない声、まるで機械のようにいった。 夢で聞いた『あの声』だ。 「ちょっと、待ってくれ!!!一体何なんだ!?『果たされぬ想い』って何なんだよ!?おい!次郎衛門!!」 そんな俺の問いかけを無視して『俺』は前に――俺を横切って――進んでいった。 そして、楓ちゃん、初音ちゃんの前に立つ。 「・・・・・・・・」 交互に二人を見つめる『俺』。 その瞳にはあまりにも多くの感情が混ざっていて、上手く読みとれない。 「・・・・君たちの名は?」 『俺』は微笑みながら問いかけた。 ・・・・・とても、優しい微笑みだった。 「・・・は、初音です。」 「・・・・楓」 少し緊張しながら答える初音ちゃん――リネット――と、俯いて顔がよく見えないが 恥じらいながら答える楓ちゃん――エディフィル――を見て、『俺』は 「楓殿、初音殿・・・・あなた方は幸せですか?」 俺と同じ問いかけをする。 突然の質問にキョトンとしていたが、 「うん!わたしとっても幸せだよ!」 「・・・・・・はい。」 笑顔で答える二人。 俺は『俺』の背中しか見えないが、俺には『俺』がとても満足しているように見えた。 「・・・・・次郎衛門」 俺の呼びかけに 「・・・・私に会いに来い」 俺に背を向けながら『俺』はそう言った。 「――今宵――――がお前を待――ってい――る」 『俺』の姿がぼやけ始める。それと同時に声も聞き取りづらくなる。 「誰が待ってるって!?」 俺は問う。 「―――――― 」 しかし、もう『俺』の姿はほとんど消えかけて、声も聞こえない。 待ってくれ!!一体誰が待って居るんだ!? 「次郎衛門っ!!!」 俺の叫びも空しく『俺』は目の前から姿を消した。 『私に会いに来い』 何故? どうして? 『刻ハ満チタ。果タサレヌ想イ叶エヨ』 果たされぬ想い? 叶える? 『――が、待ってる。』 誰が? 何のために? 分からない。 『俺』の言った言葉が何度も、何度も、繰り返し俺の頭の中を回り続けていた。 続く ________________________________________ あとがき どうも、春夏秋雪です。 『夢で逢えたら』の第二章をお届けします。 しかし、今回の話は苦労しました。何たって、私文才が無くて文章が非常に下手です。 誰かオイラに文の書き方教えて・・・ しかし、何故かこの作品反響がでかかった。メールくれた人ありがとう!!! これからも精進するのでよろしくね!! 【ハイドランド様】 凄く長いのを作っていますが体を大事にガンバって下さい。 ちなみに外伝は元ネタ知っている分おもしろく読めました。 【へーのき様】 いえいえ、私なんかを出してくれてありがとうございます。 これからもチョイ役でも良いので出してやって下さい。 【福永様】 初めまして!!同じ初心者同士がんばりましょう! でも、一体どんな経験したんですか? 【ゆき様】 ぴかちゅうってのはともかくナゾノクサって?? 【まさた様】 リーフ図書館ってこんな所だったんですかぁ!? 今度から用心していかないと(笑) 【久々野様】 しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく・・・・ 私はあなたのSSにでれないんですか? しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく・・・