「九頭鬼閃・・・・・・これが奥義・・・」
・・・確かにあの神速の突進からの九つの同時斬撃は防御も回避も不可能だ・・・・
「関心されてないで、やってみて下さい」
「な・・・いきなりやれったって!」
当たり前だできる訳が無い。今突然見せられて、突然やれったって・・・
「何をおっしゃれているんです。手取り足取り教えられた技は身につきません。
一度受けて、そこから学び取った技こそ、いざという時に役に立つんです。いつも
そう修行してきたでしょう」
そうだった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「よく生き延びてきたもんだ・・・・・・・」
「これも、私の巧みな力加減があったからです」
言い切る所が千鶴さんらしい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「お分かりになったのでしたら、さあ打ち込んできてください。・・・本気で」
そう言いながら、千鶴さんは再び構える。
・・・・・確かに微動だにできなかった。だが見えなかったわけじゃない・・・
九つの斬撃、全て見極められた・・・よし!やってみるか!
鬼天御剣流 九頭鬼閃!
壱!弐!参!・・・・・・・・・・・・玖!・・・・・・!出来た・・・・・・・
だが千鶴さんはニヤッと小さく笑うと刀を・・・・・・・・・
壱!弐!参!・・・・・・・・・・・・玖!・・・・・・・千鶴さんも同じ技を!
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気がつくと俺はその場に倒れていた。・・・・同じ九頭鬼閃なのに・・・・・・・
・・・・・全て完全にせり負けた・・・・今の九頭鬼閃は完璧じゃなかったのか?
「いえ、完璧でした。ですが同じ鬼天御剣流の同じ技でも、使い手が異なれば威力
も当然異なります。乱撃術では腕の力、突進術では重量がものを言います。そのど
ちらも、あなたは私より圧倒的に劣ってます。つまり、私の九頭鬼閃の前には、
あなたの九頭鬼閃はもちろん、他のどの技も通用しません」
「重量って千鶴さん・・・・・今体重何キロ・・・・・・・ダイエットは・・・」
その瞬間。千鶴さんの足元の地面が音を立ててめり込んだ・・・・・・・・・・