柏木家の暴走EX『真実は君の中にある!(多分)』 投稿者: へーのき=つかさ
 このSSは大変危険です。
 お読みの際は、精神科医の指導の下、斜めにお読み下さい。
 このSSを読んで精神的、肉体的異常を起こした際は、直ちに使用をやめ、速やかに最寄りの精神科医で診察を受けてください。

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                今までのハイライト

梓「おちろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

千鶴「修正してやるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」

耕一「師匠ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

楓「シャ○ニングフィンガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」

初音「謀ったな、シャ○!」

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                   登場人物

◎柏木耕一(レッド)
 初音を愛する神聖ロリコン男にして鶴来屋現会長。鬼の伝説を護るべく戦う。
◎柏木千鶴(ブラック)
 名誉会長という立場を利用し未だに鶴来屋に出入りしている、2○才偽善不器用貧乳。
◎柏木梓(イエロー)
 鶴来屋にシェフ見習いとして就職。唯一まともな人生を送っていたはずなのだが…
◎柏木楓(ブルー)
 耕一を狙う鬼畜毒舌猫娘。現在は仕方なく初音、千鶴と手を組んでいる。
◎柏木初音(ピンク)
 耕一の専属秘書。ラブラブエッチ(爆)な愛欲に爛れた日々を過ごす(死)
◎足立
 鶴来屋社長にして伝説の暗殺拳、長瀬神拳の伝承者。熊殺しの称号も持つ。
◎相田響子
 雑誌の記事を書くために鬼の伝説を調べている。耕一達の最大の敵。
◎柳川
 結局今回も出番ありませんでした。

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「ロケットパンチ!」
 どごぉぉぉぉぉぉん!!!

「くそおっ!」
 レッドは間一髪で直撃を避け草むらに飛び込んだ。
「強すぎる…」
 いくら鬼とはいえ、たった2m弱の体で15m以上ある巨体にかなうわけがない。
 巨大ロボットには巨大化か巨大ロボットというのが自然の摂理だからだ。
「レッドさん、こうなったらこちらも巨大ロボを出しましょう」
 一緒に逃げ込んでいたブラックがレッドに進言する。
「そうだな…」
 レッドが顔を上げた。
「今こそ、俺達故郷戦隊過疎レンジャーの秘密兵器、過疎ロボを出す時かもしれないな…」
「少しは名前捻れよ………しかもまた戦隊名変わってるし…」
 何故かイエローが愚痴を言っている。
 でも毎度の事なのでもう誰も何も言わない。
 レッドはすっくと立ち上がると、決まり台詞を口にした。
「日の本に宿りし八百万の神々よ…我らが故郷に、人口と特産物を!」

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 レッドの呼びかけに応じ、厚い雲が渦を巻いて巨大な穴を作り出した。
「さっきまで晴れてたのになんで…って、もういいや、どうでも」
 そして、光と共にその中から巨大なトラクターとコンバインがゆっくりと降りてくる。
「あああ…よりによってトラクターとは…」
 イエロー、泣く。
「搭乗!」
 レッドとブラックが過疎トラクターに、イエローとブルーとピンクが過疎コンバインに乗り込んだ。
 すかさず変形、合体する。
「合体! 究極町興し巨人、過疎ロボ参上!」
 過疎ロボは響子の操るマスコミ28号の前に降り立った。
「そちらも巨大ロボットを持っていたとはね…」
 たいして慌てた風もなく呟く。
「えらく自身たっぷりだな」
「ふふふ…実は私、『新宿キカ○オー』なんていう二つ名も持ってるのよ」
「な、なにぃぃぃぃぃ!?」
 過疎レンジャーの面々に衝撃が走った。
 これはまずい、相手は相当の使い手だ。
「落ち着いてお兄ちゃん!」
 レッドの動揺を感じ取り、ピンクが叫んだ。
「キ○イオーは8方向レバー4ボタンのゲームだよ。でも相手が今持っているのはバーチャ■ンのトリガー付きジョイスティック。そこをつけばきっと勝てるよ!」
「8方向レバー…トリガー付き………そうか、そうだよな!」
「レッドさん、あなたがリーダーなんですよ!」
「…落ち着いてください」
 自分を取り戻したレッドは拳を握り締めると、叫んだ。
「よし、行くぞ!」

                    ☆★☆

「食らえっ! 過疎…パンチ!」
「マスコミマグナム!」
 ニ体の巨大ロボットから打ち出されたロケットパンチは、お互いに急所を外れたいしたダメージを与えられずに戻ってきた。
「このままじゃ埒があからないわね…それならば!」
 マスコミ28号が過疎ロボにダッシュをかけた。
「…白兵戦にはいります」
「イエロー頼む!」
「へ?」
 いきなり操作系統を渡されうろたえるイエロー。
「た、頼むって言われてもあたしにはどうやって操作すればいいのか…」
「大丈夫だ。お前のところのは、体の動きをそのまま駆動系統に伝えるような仕組みになっている」
「そうなのか?」
「足元にコントロールスーツがあるだろう」
 イエローは足元にあった銀色の箱を開けた。
 するとそこには、あちこちにコードが繋がれたレオタードのようなものが入っていた。
「あのさ耕一、ひとつ訊いていいかな?」
「なんだイエロー。あと俺の事はレッドと呼べ」
「なんであちこちに…特に胸とかお尻とかのあたりに穴が空いてるの?」
 いわゆるひとつの女王様的ボンテージルックみたいな感じである。
 …意外とはまったりして…
「省エネルックだ」
「こんなロボット作っておいて省エネもクソもあるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
 イエローがまた切れた、これにはいいかげん飽きたかも。
「ちなみにそのコントロールスーツの下に何か着ると安全装置が働いて操作できなくなるようにしてあるから安心しろ」
「何の安全だ!」
「ほら急げ、恥ずかしいのか? どうせ俺達と鶴来屋のみんなにしか見えないんだから」
「ちょっと待て! なんで鶴来屋のみんなが!?」
「知る権利に答えて生中継してるんだ」
 さすが鶴来屋、時代の流れに敏感だ。
 官僚のみなさんにもみならってほしいものである。
「するなんなもんっ!!!」
 でもそんな崇高な理念も彼女には伝わらなかったようだ。
 レッドとイエローが情報公開とプライバシーの侵害について口論している間にも、マスコミ28号は容赦無く過疎ロボに攻撃を加えていく。
「お姉ちゃん、やられちゃうよぉ〜」
 ピンクが悲鳴を上げる。
「仕方ないわね、ここは私がいくわ」
 ブラックは目の前のレバーを握った。


 反撃してこないのをいい事に、マスコミ28号は過疎ロボに密着しパンチを浴びせている。
「ほらほらどうしたの? やられちゃうわよー」
 マスコミ28号は過疎ロボの首を掴むと高々と吊し上げた。
「覚悟はいい?」
 響子は既に勝ちを確信していた。
 だから過疎ロボの胸が開いて巨大な放熱板がせり出しているのに気が付かなかった。
「究極熱波、ヤキハタバースト!」
「え…? きゃああっ!!!」
 不意を突いて過疎ロボの胸から放たれた炎は、マスコミ28号の全身を包み、あたりの森林を焼き払った。
 マスコミ28号は慌てて過疎ロボを投げ捨てると、地面を転がり消火しつつ距離を取る。
「まさかいきなり大技でくるとはね…」
 響子はレバーを華麗に操りすばやく体制を整えた。
 しかし、
「遅いっ!」
 ブラックがレバーを押し下げる。
 過疎ロボは右の拳を地面に押し付けた。
「爆裂衝撃、ダッコククエイク!」
 その刹那、拳から生まれた光が地面を砕き、その地割れがマスコミ28号の足を捕らえた。
 たまらず轟音を立てて転倒する。
「止めよ!」
 過疎ロボは翼が変形してできた剣を高々と振り上げた。
「ぶ、ブラック! 止めを差すのは俺の仕事…」
「最終奥義! ムラハチブンスラッシュ!」
 光を纏った剣が美しい半円を描く。
 マスコミ28号は胴から真っ二つになり、

 どかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」

 一瞬の間をおいて大爆発した。

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 巨大なキノコ雲と、あたりに降りかかる金属片が戦いの終焉を告げていた。
「辛く苦しい戦いだったわね…」
「俺がリーダーなのに…」
「姉さん、いいとこ取りね(あとで社会的に抹殺しなくちゃ)」
「よかった…勝ててよかった…」
「はあ…」
 5人の戦士達はその光景を感慨深げに眺めていた。
「さて、来週の隆山戦隊カシワギレンジャーは?」
 何時の間にか変身を解いていた千鶴がくるりと回りながら指を頬に当てウインクする。
「…隆山に迫る巨大コンツェルン」
 楓がいつものように無表情で呟く。
「私達の鶴来屋はどうなっちゃうの?」
 両手を胸の前で合わせ、目をうるうるさせる初音。
「奴等の好き勝手にはさせない、ここは俺達の町だ!」
 最後に耕一がヒーローっぽく叫ぶ。
「次回、隆山戦隊カシワギレンジャー第17話『来栖川の陰謀』」
 耕一、千鶴、楓、初音は胸の前に右手を構えた。
「「「俺達の隆山は俺達が守る!」」」
「次回予告してんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」



      第一部『この世の果てで常識を説く少女、AZUSA』 完


「第一部って何だ!? 続くのか?」
 さあ…?

http://moon.numazu-ct.ac.jp/~hirano/rabo/index.html