第七の狩猟者〜あとがき+α〜 投稿者:へーのき=つかさ
  レミィと鬼、これはよくコメディSSで使われる取り合わせです。
  それでシリアスな話を書いたらどうなるか? というのがこのSSのコンセプトです。
  まあ、シリアスとか言っておきながら、コメディ色の強い部分もありますが・・・・・・これ
 はへーのきの性です。
  シリアスって読む分にはいいんですけど、書いているとなんかちゃちゃを入れたくなって
 しまうんです。
  蔵書の大半がギャグ漫画&ギャグ小説なのが影響しているのかもしれません。(笑)


  さて、話の内容について・・・
  まず浮かんだのが、レミィは自分は気付いていないが実は鬼の血を引いているという
 設定。
  始めの案では、レミィの中の鬼が目覚め、知らない内に人を殺してしまう。
  やがて、自分の中に潜む鬼の存在に気付き、愕然とする。
  で、後編の始めのシーン(浩之がひとりぼっちでいるレミィを迎えに来る)で終わり
 でした。
  ですが、それではなんか中途半端だと思い、レミィの中の鬼をどうにかしようという
 事になりました。
  そこで白羽の矢がたったのが祐介。
  彼の爆弾の力を使えば、心の中の鬼を倒すのも楽々♪
  この時点で、心の『部屋』という概念を考え付きました。
  でも、完成版とは違い、レミィの鬼は狂暴でした。
  んでもって、レミィを取り込んでやろうと機会を伺っているところに柳川が現れ、
 ついに実行に移そうとする。
  しかし、祐介はそれを阻止し、柳川の精神も破壊する。
  そう、祐介がひとりで全部やってしまうのです。
  これでは耕一達が可哀相という事で、今のようになりました。
  どんなもんでしょ?


  この話では、どこまで情報を出して、どこまで秘密にするかというのに苦労しました。
  出さなすぎると内容が分からないし、出しすぎると後の展開が読めてしまう。
  もうひとつの苦労は、膨大な数の登場人物をどうさばくかという事でした。
  解決策のひとつとして、話の視点が、祐介、耕一、浩之、三人称、の四つに切り替え
 るという構成があります。
  いや、全部三人称で書けばいいんですけどね・・・やっぱり三人称って難しいし・・・
  あと、登場人物を減らすために、雀鬼一家と勇者ご一行には消えてもらいました。
  本当は原作をやったことがないから分からないってだけなんですけど・・・


  とりあえず、いままで書いたシリアス物の中では一番まともだと思っています。
  うんうん、と頷く人も、そーかねー、と顔をしかめる人も、ぜひ感想や意見を聞かせ
 てください。
  待ってます。



                            〜おまけ後日談小劇場〜


                                    強い想い

 「・・・・・・・・・」
 「どうしたの祐くん、黄昏ちゃって。」
 「なんでもないよ・・・」
  僕は沙織ちゃんに顔を見られないよう、その場を立ち去った。
  今の僕は、きっとひどく疲れた顔をしているだろう。
 「はあ・・・」
  今日何回目になるか分からないためいき。
  僕は数日前の、あの戦いを思い起こした。


  あの時、レミィの心に侵入した僕は、レミィと鬼の意識を同化させた。
  その際、『部屋』を取り壊したり、記憶を整理したりしたのだが・・・
  偶然にも僕は見てしまった、彼女の想いを
  幼い頃から持っていた強い想いを

  その想いを頭に浮かべる度に、僕の気分は憂うつになる。
 『所詮他人の事だ。深く考えるな!』
  もうひとりの僕がそう忠告する。
  分かっているんだ! 分かっているつもりなんだ!
  だけどどうしても忘れられない。
  記憶の中にあった、その時の彼女の言葉。

  テンプーラにはやっぱりソースヨネ!

  どうしてソースなんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!




                             ミズホ、アリガト・・・

  梓が部屋の隅で小さくなっている
 梓 「見せ場が無かった・・・」
 初音「そんな事ないよ、お姉ちゃんは頑張ったよ!」
 梓 「対レミィ戦ではする事が無く、決戦前の移動中は電波に倒れ、対柳川戦では描写
 も無く倒された・・・
    あたしはやっぱり不幸の星に生まれてるんだぁ〜〜〜!!」(号泣)
 初音「お姉ちゃんはまだ恵まれてるよ! だって、出番はおろか名前すら出てない人も
 いるんだから!」
 梓 「はっ、そうだ、そうだよ!」
 初音「お姉ちゃん!」
 梓 「ありがとう初音! おかげで自信を取り戻せたよ!」
 初音「お姉ちゃん・・・よかった・・・・・・」

 瑞穂「シクシク・・・」