──ある日 「あっかりーーい」 「あっ、志保。おはよう」 「おっはよー。ところでさ、あかり。聞きたいことがあるんだけど」 「なあに」 「夕方に降る雨を“夕立”って言うじゃない」 「うん」 「じゃあさ、朝方に降る雨のことを何て言うか知ってる?」 「えっ。あの、その〜。あ、“朝立ち”‥‥‥かな?」 「‥‥何、赤い顔してんの。ただの“雨”よ」 「し、志保ぉ〜〜〜!!」 「あははははは。冗談よ、冗談」 「まったくもう。‥‥あっ、雅史ちゃん」 「やあ、二人とも。おはよう」 「おはよう」 「おっはよ〜う。雅史」 「朝から盛り上がってるね〜。何の話?」 「えっ。いや、その」 「くくく。いやねえ、あかりったら朝方の雨のことを‥‥‥」 「志保〜〜〜!」 「朝方の雨? ああ、“朝立ち”だね」 ぴきーーーーーん ──その後、学校にて‥‥‥ 「神岸さん! おはようございます」 「‥‥‥‥」 「あの〜、神岸さん?」 「‥‥‥‥」 「もしも〜し」 「‥‥‥‥」 「そ、そんな。神岸さんが俺のことを無視するなんてぇ〜〜〜〜〜!!(血涙) ハッ、これはもしや、俺と神岸さんの仲を裂こうとする政府の陰謀!? そうだ、そうに違いない。長岡! お前、何か知らないか!!」 「‥‥‥‥」 「あの、長岡さん?」 「‥‥‥‥」 「志保さ〜ん?」 「‥‥‥‥」 「おい、雅史」 「何、浩之?」 「あの二人、どうしたんだ?」 「さあ? よく分からないけど、朝からずっとあの調子なんだ」 「ふ〜ん」 結局、二人が元に戻ったのは翌日だったそうな‥‥‥‥ ------------------------------------------------------------------ 男性の生理現象。 ちなみに、朝降る雨は、ただの“雨”です。 ハッ。ひょっとして、R指定!?