『平和な日々』 投稿者: ねずみ
──今日も柏木家には平和な朝がおとずれる‥‥‥‥はずであったのだが

 う〜ん、もう朝か。
「おはよう柏木君」
「あぁ、おはよう由美子さん‥‥‥って、な、なぜ由美子さんがここに」
 ここ隆山だぞ。しかも俺の家じゃないし。
「あら柏木君知らなかったの? 真のヒロインとは時と場所を選ばないのよ」
 ヒロイン? 誰が? ‥‥‥‥などと言いたかったが後が怖そうなのでやめた。って、ちょっと待てーい。そう言う問題かぁ!?
「そう言うことだ、耕一」
「そう言うことよ、耕ちゃん」
 へぇ?
 障子を開けて出てきたのは‥‥‥‥
「親父! お袋! ちょっ、ちょっと待て、あんたら死んだじゃなかったのか?」
「ハッハッハ、細かいことは気にするな」
 するだろ、普通。
「さあ耕一、もうなにも遠慮することはない。パパの胸に飛び込んでおいで」
「まあまあ耕ちゃん、こーんなに立派になっちゃて。ママは、ママはうれしいわぁ(涙)」
 ‥‥‥‥なんかやだなぁ。
「ちょ〜っと待ったー」
「ちょ〜っと待つのよー」
 誰だ!!
「柳川! それに‥‥‥‥相田さん?」
「耕一君、私が君の本当のパパだ!」
「耕一ちゃん、私が君の本当のママよ!」
 ‥‥‥‥はぁ?
「むぅ、何を言うかこのニセモノめー」
「なにー、ニセモノはどっちだ」
「ちょっとあなた、キャラがかぶっているくせに、出しゃばらないでいただけます」
「なによ、超影の薄いあなたに言われたくはないわ」
 おいおい(汗)
「そもそも貴様、変態怒外道両刀悪役のくせに出しゃばり過ぎなんだ」
「なにをぅ、貴様こそ重要人物の割には顔もないではないか」
「あなた、ショートカットで巨乳ならなんでも許されると思ってるんじゃないの」
「はん、主人公の母親のくせに、回想録一回登場しただけで忘れ去られた人が」
 それは言ってはいけない事だぞ。きっと。
「もてもてだね、柏木君」
 居たの、由美子さん。由美子さんって意外に影薄い?
 しかし、この事態はいったい? ‥‥‥‥夢だな。うん、きっと夢だろう。いや、絶対に夢だ。夢々。
 はっ、そうか! これがうわさの夢オチか!! ほーかほーかこれが有名な。
「と言うわけだ、由美子さん」
「どういう訳よ?」
 なんか言ってるけどいいや、寝よ寝よ。次に起きたら現実だろう。
「それじゃ、おやすみ」
「寝るな〜〜〜〜」

  スパーーーン

 ハ、ハリセン? どこにあったんだ、そんなもん
「ふっ、こんな事もあろうと用意していたのよ」
 こんな事って、なんだよ。
「耕一。お前も黙っていないで、何か言ってやりなさい」
 親父、‥‥‥‥まだやってたのか。
「はぁ〜、もうどっちでもいいよ」
「こういちぃ〜〜。パパリンはお前をそういう風に育てた覚えはないぞー(涙)」
「育てられた覚えはねーよ」
「‥‥‥‥まあ、それは置いといて」
 逃げたな。
 その時、障子を開ける音がした。
「耕一さん、起きられましたか」
 障子を開けて出てきたのは‥‥‥‥千鶴さん!
「あら、叔父様に叔母様」
 いかーん。ただでさえ収拾がつかないのに、千鶴さんまで加わったらもうおしまいだ〜〜〜。
「ちちちち千鶴さん。こ、これにはわけが‥‥‥‥」
「もう出てきたの」
 ‥‥‥‥っえ?
「もう?」
「ええ、知り合いに頼んで叔父様達の霊魂を呼んでいただいたんです。いかがでした」
 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
「由美子さんたちのも」
「いいえ。由美子さんと相田さんは、ただ単に出たかったからだそうです。お気に召すようでしたら、またやりますが」

 千鶴さん。頼むからもう二度と止めてくれ。
 薄れゆく意識の中、俺はそう思わずにはいられなかった。

 ちゃんちゃん!

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 一行感想集です。

『死闘 神よ、ガミラスのために泣け!』 vlad様
 トマトがおもしろい!

『我が闘争』 vlad様
 マインカンプのモジリですな。ちなみに、(たぶん)パロディーです。

『闇に吠えるモノ』 くま様
 性格悪すぎる熊が“ぐっと”です。

『きっと忘れない』 くま様
 なんか、ほのぼのとした作品ですね。

『「蜜柑」・・・そして「罪と罰」』 くま様
 耕一、かっこ良すぎるぞー。君こそ男の中の男だ〜。

『羅刹鬼譚 第6話』 ARM(1475)様
 柳川がカッコイイー!

『君がいなきゃ 始まらない』 久々野 彰様
 久川綾‥‥‥‥‥はっ、シャ○ニーナ○ト!

 以上。書けなかった人のはゴメンナサイ。